安田記念2019 穴馬考察
今年の安田記念はアーモンドアイとダノンプレミアムの一騎打ちという様相を呈しており、実際にこの2頭が馬券内に入ってくる可能性が高いだろう。穴馬考察の記事ではあるが、まずはこの2頭について長々と所見を述べてから本題に入りたいと思う。
【出馬表】※「注」が多いですが関係ないので気にしないでください
両者共にこれまでのレースぶりから実力は証明済みで、G1の舞台で好メンバーが揃っていながらも頭1つ2つ抜けた非凡さを感じられる。結論から言うとどちらとも買い目から外すことはできない上、どちらかを頭で買うことになるだろう。
アーモンドアイは新馬戦で2着に敗れて以降は7連勝中、目下G1ばかりを5連勝中と負ける気配を感じさせない。一方ダノンプレミアムも負けて劣らずで、ダービーを6着で落とした以外は7戦6勝、うち重賞5勝とハイレベルなレースばかりで圧巻の成績だ。アーモンドアイのG1勝利数ばかりに目が行くが、ダノンプレミアムがここまで大事に大事に使われ、単純にG1参戦数が少ないことを考慮すると、両者を戦績で甲乙つけるのは難しいと言えるだろう。
アーモンドアイの実力については今更説明不要だと思う。ここではダノンプレミアムを中心に。
まずは主観的なことを書いていくが、この馬を2018年弥生賞で一度だけ現地で見たことがある。その時の衝撃が忘れられない。モーリスやキタサンブラックなど歴代の超級名馬と似たなんとも形容しがたい風格を感じた。これからのレースに向けて気合をためているかのような鶴首とリズミカルな速歩、そして雄大な馬体。ダービー馬ワグネリアンがいたレースにも関わらず、本馬場入場の時点で勝敗は決していたようにすら感じられた。
その後は順調に行かず、出走していれば勝てたであろう皐月賞を回避し、休み明けのダービーはあっさり負けてしまった。その後は長期休養に入りすっかり忘れ去られたが、今年3月の金鯱賞で圧巻の復活劇。実力に疑いはなかったためこの時も自信を持って本命を打ったが、休み明けで仕上がりもそこそこの中、G1級の相手を簡単に御した走りは全競馬ファンに衝撃を与えたであろう。
マイラーズCを叩いての安田記念は、これまでの戦歴を考えれば過去一番順調に臨める大舞台ではないだろうか。デビュー以降は毎回10週以上開けて走っていたが、金鯱賞からマイラーズCは中6週。そしてマイラーズCから安田記念も中6週。4歳になって体は強くなり、しっかりレースを使いながらG1を走れるようになった。大阪杯を回避しこちらを照準にしたローテーションは非常に評価できる点だ。
血統的には母父にロベルト系のIntikhabを持ち、安田記念激アツ血統である「ロベルト内包」をクリア。東京マイルというタフなコース、さらにはG1の好メンバーでより淀みのない流れになることが想定される安田記念において、その負荷に耐えられる底力はやはり必要になるだろう。かなり私情に塗れた見解となったが、結論を言えばアーモンドアイよりこちらを重視したい。
一方アーモンドアイは、先述した通り実力に疑いはなく、間違いなく首位候補だがローテーションに疑問。やはりドバイ帰りはどんなに強い馬であっても割引対象となる。過去10年以内に海外帰りでこのレースを制した馬はジャスタウェイのみ。アーモンドアイはジャスタウェイ以上の馬であり十分勝つ可能性があるが、ジャスタウェイが勝った年はダノンプレミアムのような強力なライバルがいなかった。ローテに不安が残る以上、強い馬がいるならそちらを優先したい。
血統では父ロードカナロアがリボーのクロス持ち。底力が求められる安田記念では「リボー内包」も激アツ血統となる。個人的な不安要素はローテーションただ1つだから、こちらが勝ってもまったくおかしくないことを改めて補足しておこう。ちなみにダノンプレミアムもリボー内包だ。
と、ここまでで長くなってしまったが、穴馬候補を3頭まで絞ったので紹介していく。
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