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おへそのひみつ(最後の授業その①)

今頃ですが、私の教師生活の記録としてnoteに書かせていただきます。
どうぞお付き合いください。

小学校教諭として子ども達と共に過ごす最後の授業として2つの授業を考えていました。今回は、そのうちの1つを紹介します。

令和6年3月18日(月)授業【おへそのひみつ】
この授業は、主に低学年を担当していた時に生活科やエイズの特設授業で扱っていたものです。私のお気に入り!大好きな授業!それを現役教員生活最後の授業として実施しました。

まずはじめに、自分の体の部位についてどんな役割をしているのかを話し合い確かめます。目、鼻、口、耳などです。
「おへそは、どんなはたらきをしているの」とたずねると・・・・・?
「今、皆さんのおへそは、いらないのかな?」と投げかけて


「今日は、おへそのひみつについて勉強します!」と進めました。

お母さんの卵子とお父さんの精子が一緒になって、お母さんのお腹の中で大きくなっていく様子を説明すると、子ども達は、興味津々の顔つきになってきます。(板書は上の写真を参照してください)
へぇ~、そうなんだ。と黒板に釘付けです。

お母さんのお腹の中では、逆さまになっていて、温かい水(羊水)の中に浮いているんだよ。と説明し、その後にクイズを出しました。
第1問 赤ちゃんは、お母さんのお腹の中で呼吸はしているでしょうか?
第2問 赤ちゃんは、お母さんのお腹の中でおしっこはするのでしょうか?
第3問 赤ちゃんは、お母さんのお腹の中でうんちはするのでしょうか?

1問ずつ正解を発表するのですが、私は子ども達に揺さぶりをかけます。
皆さんは、プールの水の中で息ができますか?できないですよね?
えぇ~!プールの中でおしっこするの?
まさか!プールでうんちする人なんかいないよね? と(笑)。

この揺さぶりに惑わされて、悩む子ども達・・・
いやいや、先生に騙されないぞ!と意気込む子ども達・・・


「している」と思う人は「パー」
「していない」と思う人は「グー」を出してね。

「せーの!」の合図で一斉に子ども達が「パー」か「グー」の手を挙げました。
正解は、「している!」と発表したと同時に「イェ~!」と歓声。

ここで、胎盤の話をします。胎盤と赤ちゃんのおへそに繋がっている管のことを「へその緒」といって大切な役目をしていることを説明。
栄養を取り入れたり、呼吸をしたり、おしっこやうんちも「へその緒」を通して胎盤に送り、処理してもらっている。
つまり、胎盤は赤ちゃんにとっては栄養タンクの役目をしていること。
「へその緒」は赤ちゃんが生きるための「いのちのつな」なんだよ!と。

みんな真剣に話を聞いています!

最後のクイズ第4問 赤ちゃんが生まれる日を決めるのは誰でしょう? 
①お母さん②お父さん③お医者さん④看護師さん⑤赤ちゃん
「せ~の!」の合図で一斉に指で自分の考えを示しました。

「ファイナルアンサー?」とクイズの正解を発表する前に、みのもんたのごとく、タメてタメてタメて・・・・・



「赤ちゃん」ヤッター!!と歓声が教室中に響き渡りました。

私は、サッとお腹に隠していた赤ちゃん人形を体を回転させながら、赤ちゃんの頭をチラッと見せて、なかなかすぐには生まれてこない様子を演技し、「オギャ~!」と赤ちゃんを誕生させました。
子ども達から自然と拍手がおきました。
「皆さんが生まれた時も、お母さん、お父さんはもちろん!おじいちゃん、おばあちゃん、お兄ちゃん、お姉ちゃんの家族みんなが喜んでくれたでしょう。誰一人も生まれて来なければ良かったという赤ちゃんはいない!
あなた達一人一人がかけがえのない存在なんだよ!」ということを伝えました。


今、無事に赤ちゃんが生まれてきて良かったね❤
でも、実は、お母さんのお腹の中で病気になってしまったり、へその緒が首に絡まってしまったりと命に危険があるときは、手術をして生まれてくる赤ちゃんもいるんだよ。その時には、お医者さんが手術する日を決めるよ。ということも補足として話をしました。


さて、元気に生まれてきた赤ちゃんは、もう自分の力で息をすることができます。オッパイも自分の口で飲むことができます。
「へその緒」は必要ですか?



今は何もしていない「おへそ」ですが、お母さんのお腹の中にいた時には大事な役目をしていたんだね。
「おへそ」は「お母さんと繋がっていたあと」ということなんだね。

と授業を締めくくりました。

授業の後に子どもが書いた感想です。

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