サバティカル準備その1

2024年4月から1年間、勤務先大学の在外研究制度(サバティカル)を使ってロンドンに滞在しています。英国に長期滞在するにあたって、渡航までの手続き、ビザの取得等、重要な情報をネットから学ばせてもらいました。最初わからないことが多くてストレスでしたが、他の方の体験談を読んで元気づけられましたので、私の経験もどなたかの参考になればという意図から、経緯を記したいと思います。

サバティカルへの応募

私のサバティカルの第一歩は、勤務先大学の在外研究制度に応募すること、滞在先大学からの許可書をとることから始まりました。
サバティカルの取り方は、当然のことながら各大学で事情が違うと思います。私の勤務大学には応募年齢の上限があり、それに近づいたことが決心するきっかけの一つでした。大学によっては何度もサバティカルがとれるようですが、大学経営の厳しい昨今、中小規模の大学では研究期間を短縮したり、制度をなくしたりしていますので、ご自身の大学がどうなのか調べたほうがいいです。私もいざ応募しようとすると、休暇ではないので「サバティカル」ではなく「在外研究」という言葉を使ってくださいとか、現在制度を見直していて今年度の詳細はまだ決まっていませんとか、あまり出したくないのかなと思わせる対応を事務方から受けました。また学部から前年に在外に出た人がいると、2年連続で同じ学部だと他学部から物言いがつくこともあるとも聞いたので、決まるまで心配でしたが、結果的には取得することができました。
決まったら決まったで、次年度の担当授業の依頼やゼミの引き継ぎなど、至急の手配に追われます。

滞在先大学の招待状

私の大学では在外研究の応募書類のなかに相手先大学の招待状が含まれているので、そもそも必要なのですが、英国での滞在許可書を取るためにも不可欠な書類です。
招待状の取り方もどんな研究をするのかによって違います。研究費を取得して大学施設を使って研究をおこなう人、先方の大学の研究室に所属して共同研究する人、大学に籍はおくが自分のペースで研究する人、それぞれの状況によってさまざまでしょう。
私は自分のペースで研究する派ですが、ロンドンの大学に教授の知り合いがいたので、受け入れを依頼したところ快諾してくれ、その大学の客員研究制度に申し込みました。申込用紙が送られてきたので記入したところ、事前に内容をチェックしていただき、履歴書(CV)や研究計画書を作成するようアドバイスを受けたり、ずいぶん助けていただき、ありがたかったです。英国の大学は審査や書類作成に時間がかかることもあり、申し込みも早めにした方がいいでしょう。むこうは海外からの学生や研究員の受け入れには慣れているのですが、軌道に乗ればさくさく進む一方、乗らないといつまでも出してくれません。
サバティカルの応募に書類が必要なので早くしてほしいと催促して、ようやく招待状が添付メールで送られて来ました。
大学によってはベンチフィー(受け入れ費用)を求めるようですが、私の場合は客員制度を見直し中とのことで不要でした。そのせいかどうかはわかりませんが、研究室やデスクなどはもらえませんでした。

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