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鳥居カノン ワンマンライブ「音楽は僕を救わなかったのか」リリースに寄せて

 鳥居カノンが2024年4月5日に岐阜県大垣市の "アコギな酒場ねじれ" で行った、初めてのワンマンライブ「音楽は僕を救わなかったのか」の実況録音ライブ音源を、我々アムールレコードで配信リリースさせてもらえることになった。

 彼がこのワンマンライブを行うことを発表したのが、今年の3月初め。中学生の頃から通っていた(!?) "アコギな酒場ねじれ" での開催と聞いて、彼らしいなぁと思った。と同時に、このリリースを思いついた。

 彼との出会いは2019年。今から5年前。岐阜のインディーズバンドフェス的ライブイベント" SWEET FISH TOMN "の若手応援企画に出てもらうことになったのがきっかけです。
 なかなか10代のミュージシャンを見つけられない中、アムールレコードでもサポートしているシンガーソングライターの 幽希 に「10代のバンドやミュージシャンで、岐阜で頑張ってる人、知らない?」と相談したところ、「大垣に鳥居カノンって子がいます」と教えられたのが最初だった。いろいろ検索すると、YouTubeとかで大垣駅前のお祭りとかイベントで歌う彼(これが中学生の彼か?)を見つけ、連絡をとり出演してもらいました。

 当時17歳の彼にはオープニングアクトとして出演をお願いし、持ち時間15分で2曲を披露した。え?2曲?もう1曲くらい行けんじゃないの?と思ったが、なるほど。1曲7分からありゃあそりゃそうなるわね。
 オマエ本当に今の10代?と思わせるような歌と、等身大の自分を正直にそのまま表現した彼のパフォーマンスに、ケツを蹴り上げられ、背筋を伸ばしたその日の出演者達は、いつもより熱のこもったライブを次々とみせていった。と記憶している。

 前置きが長くなった。思い出話もそこそこに。今回のリリースについての話をしないと。

 昨年の "SWEET FISH TOMN" に、どうしても出られなくなった 炭酸 の代演として鳥居カノンに出てもらった。今回はイチ出演者として。(MCで4年ぶりに呼ばれで代演かよ!と文句を言われたが、言い訳はまた今度)

 そのライブをみて、心を掴まれたアムールレコードのスタッフが「鳥居カノンの音源をリリースするべきだ!」と言ったことから検討は始まった。

 彼は今まで全く音源というものをリリースしておらず、自ら数曲YouTubeにあげている他は、全て誰かの撮ったライブや路上ライブの映像の状態。
 スタッフの進言から色々考えてはみたが、いや、どうしても彼の歌をスタジオでマイク立ててレコーディングするってことが想像出来なくて、リリースするならライブ録音の方が良いのではないか、と思っていたのです。ほんとに。自分の中で。誰にも言ってないけど。ホントに。

 そこへワンマンライブの告知をキャッチしたってなわけ。

フライヤー

 ワンマンライブで沢山の曲が聴けること、告知投稿の中で「この日が自分の節目のライブとなる」「『音楽は僕を救わなかったのか』自問自答にケリをつけたい」と、彼自身にとって特別なライブとなりそうなこと、そして長年のホームグラウンド"アコギな酒場ねじれ"での開催であること。4/5?あ、俺観に行ける!ってことが重なって、彼にオファーをし、承諾をいただきました。

 会場の"アコギな酒場ねじれ"は雑居ビルに店を構えるライブバーといった感じのところ。ライブのない日は音楽好きなお客さんが自前又は店に備え付けの楽器を気ままに奏でて楽しむ酒場なのである。
 今回、曲間のMCを含めたライブ全編、終始のびのびと歌いたいように歌う彼の音楽の録音に成功した。

 ライブ録音とはいえ、本来多少の音の調整はするものだと思うのだが、今作では本当に何もしていない。録れたまんまの音をトラック分けしただけです。本当の実況録音盤。私がそこで聴いたまんまの音をパッケージしました。それが彼のライブに相応しいと思ったのです。
(ただ1曲泣く泣くカバー曲をカットしています。)

 上手い演奏・美しい歌声とは言えないかも知れないし、ミスった所や聴きづらいところもお客さんや店のマスターとのやりとりもそのまま残してあります。いわばドキュメンタリー。

 「やったーサブスクデビューだー!」と無邪気に喜んでいる鳥居カノン21歳のデビュー "ライブ" アルバム

鳥居カノン ワンマンライブ
「音楽は僕を救わなかったのか」


2024年4月18日(木)0時
Apple Music, Spotify, Amazon Music, YouTube Music, YouTube他で配信開始です。

ぜひ会場気分で楽しんでください。

⚫︎収録曲の歌詞カードを鳥居カノン自身が作成しました。一緒に楽しんで下さい。

アムールレコード
主宰 日比野 渉

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