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【AI生成イラスト】マルチクリエイターはどう見るか?

最近、AIイラストが話題になっていますよね。AIが描いたイラストがどんどん増えていて、使い方もいろいろ。
でも、私としては「今の使い方は違うんじゃないかな」と思うことが多いんです。今日はその理由と、AIイラストとの付き合い方、AIイラストがどのように生成されているかについて話してみたいと思います。
私自身否定は!肯定派!!ははっきりしていなくて、否定寄りではありますがこういった使い方があるのにできないな派です

動画で聞き流したい方はこちらから!

今の使い方は間違っていると思う

まず最初に、今のAIイラストの使い方についてですが、正直なところ、違和感を感じることが多いです。
AIはとても便利で、短時間でクオリティの高いイラストを作り出すことができます。
でも、その一方で、「人間らしさ」や「オリジナリティ」が失われているんじゃないかと感じることがあります。
みなさんもなんとなくA Iっぽい塗りってあるのわかりますか?

写実的なイラストはそうみられがちでAIを使っていなくても「AIですよね?」とくってかかっているのを見ると悲しくなります

イラストの価値

また、AIイラストの大量生産によって、イラストの価値が下がってしまうのではないかという懸念もあります。
簡単に量産できるものは、どうしても価値が低く見られがちですよね。
これまでイラストレーターが時間をかけて培ってきたスキルや努力が、AIによって軽視されるのは悲しいことです。

AIイラストの成り立ちと生成方法

ここで、AIイラストがどのように生成されているかについて少しお話ししましょう。
AIイラストの生成には、主に「ディープラーニング」という技術が使われています。
ディープラーニングは、人工知能(AI)の一種で、人間の脳の構造を模したニューラルネットワークを使って、大量のデータからパターンを学習する技術です。

具体的には、AIに大量の画像データを見せて、その中から特徴を抽出し、学習させます。これにより、AIは「猫の絵」や「風景画」など、特定のテーマやスタイルの絵を描く能力を獲得します。
最近では特定のイラストレーターさんに似せたイラストを生成できたり、Aiを使って特定のプロンプト(指示)を出すことで絵柄という個性を持ったAIイラストも増えています

実際にイラストレーターの仕事は奪われている

AIイラストの普及に伴って、実際にイラストレーターの仕事が奪われている現実があります。
特に、大量生産が求められる仕事では、AIの方が早くて安価なため、クライアントがAIを選ぶケースもあります。
実際にAIイラストのVtuberさんなんかも誕生していますよね

これにより、イラストレーターたちの仕事が減少し、収入が不安定になるリスクが高まっています。

AIが優れているのは、特定のスタイルやテーマを短時間で大量に生成できる点です。
例えば、SNSのアイコンやウェブ広告のバナーなど、比較的シンプルなデザインが求められる場合、AIが迅速に対応できます。
しかし、このような仕事がAIに取って代わられることで、人間のイラストレーターが手がける仕事の範囲が狭まってしまいます。
AIに奪われている、と思うのはこういった簡単なイラスト。
複雑なイラストや既に名前の売れているイラストレーターさんの仕事は簡単に奪われませんが、私のようなまだまだ実績も少ないようなイラストレーターにとっては死活問題です。

ポーズのアタリや背景などサポート的に使うのはアリだと思ってた

AIイラストが出始めた当初、これは使える…!!と思ったのも事実です。
でも今はAIイラストへの風当たりも強く、私自身もあまり良い印象は持っていないので使うことはありませんがこうなったらよかったのになというポイント

ポーズやシワの参考に
ポーズを決めるのって、結構時間がかかりますよね。特に複雑な動きやアングルを描くときは、何度も描き直したり、参考資料を探したりと大変です。そんな時にAIを使ってポーズのアタリやシワを書いてもらうと、時間の節約になります。
AIが生成したポーズをベースに、自分の表現を加えていけば、効率的かつ質の高い作品ができます。

背景も同様です。風景や建物の細部まで描き込むのは大変な作業です。AIを使って背景のラフを作成し、それを基に自分のタッチで仕上げていくと、クオリティを保ちながらも作業時間を大幅に短縮できます。
イラストではないですがAdobeのPhotoshopには「生成塗りつぶし」という機能が追加されました。
指示を入力すると数パターン生成してくれる機能です。
現時点では使ってないし現状このままならこれからも使いませんがこんなふうに使えたらイラストレーターはキャラクターの表情やディテールにもっと集中できるようになりますよね

なぜAIイラストに嫌悪感を抱くのか

一般の絵を描かない人はAIイラストに対して嫌悪感はあまりなさそうなのに対してイラストレーターのAIイラストに対する嫌悪感は強いものがあるなと感じます
動画制作の界隈でもAIはよく使われていて作業時間の短縮をしたり、台本から動画の制作までAIにまる任せで動画収入を得ている人までいるようです
動画編集者は割とAIに対して好意的、取り入れて効率化していこうと思う人が多いです。

それに対してイラストレーターはAIに対してあまり良く思ってないですよね。なぜでしょうか?
高校生の頃、先生が
絵を描く、作品を作る人は繊細で真面目、完璧主義な人が多い
とおっしゃっていました。
イラストレーターがほぼほぼAIに対して嫌な思いを感じているのはこういう面もあるのかなと思います

自分が時間をかけて1枚を書いているのにAIはいろんなイラストから学習し短時間で何枚も出力できる
そういう面にずるい、私はこんなに頑張ってるのに
と思ってしまう方も多いんじゃないでしょうか。
先ほどお話ししたように特定のイラストレーターさんの絵柄で出力できたりなど知的財産権、著作権の懸念もありますよね。
私も当てはまりますが自分の感情や思いを言葉以外の表現手段としてイラストを描いたりもしますよね。

自分の作品や絵柄を大事に思うほど自分を否定されたような気分になってしまってさらにAIに嫌悪感を抱いてしまいます。
完璧主義な面もAIイラストの不安定な面に嫌悪感を抱く原因になっているのかもしれません。
実際にAIイラストに仕事を奪われていることもあり、AIイラストに対して嫌悪感を抱くのは普通のことだと思います。
ですが動画編集者がAIと共存しているようにAIイラストもイラストレーターと共存できる可能性もあるはずです。
まだまだ著作権など課題はありますが過度に批判はせず、程よい距離感でAIと関われるようになるといいなと思っています。

クライアントさんからのイメージとしてAIイラストを使用

最後に、クライアントとのコミュニケーションにおけるAIイラストの利点についてお話しします。
実際に依頼の時、Youtube制作会社からAIイラストを参考イメージとして添付されました。
プロジェクトの初期段階で、全体の雰囲気や方向性を確認するためのラフを作成する際にも、AIイラストは非常に役立ちます。キャラクターデザインに進む前に、クライアントとしっかりと認識を合わせることができます。
このような使い方はアリかも…!と思いました。

添付されたAIイラストは指の数がおかしかったり、持っている本の大きさがおかしかったりなど実際に使うことはできないクオリティではありましたが文章のみでキャラクターデザインのすり合わせをするよりもこのように画像もあると伝わりやすいと感じました

まとめ

AIイラストには多くの可能性がありますが、その使い方には工夫が必要です。
もし今後AIイラストへの風当たりが弱くなってきてAIを活用することがあるなら、私はAIを主役として使うのではなく、サポートツールとして活用するのがベストだと思います。
背景などの作成にAIを使うことで、効率を上げながらも自分のクリエイティビティを発揮することができます。
そして、クライアントとのコミュニケーションをスムーズにするためにも、AIイラストは強力なツールです。
AIイラストとイラストレーターの未来が少しでも良いものになればと思っています。

Youtubeチャンネルではこの他にもお絵かき講座などを発信中 ٩( 'ω' )و 


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