コーギーのこっちゃんの話〔これは111用に、kochibiさんに書き下ろしていただいたものです〕

『コーギーのこっちゃんのやってみたかったこと』

コーギーのこっちゃんが1歳半くらいの頃のお話です。

いつもの朝のようにポストに入れるための郵便物を持って、こっちゃんと一緒に道路を横断して向かいのコンビニに行く準備をしていました。
玄関を出たところでこっちゃんがパッと庭に走り出ました。
でも呼べばすぐ帰ってくるのでのんびりとこっちゃんの側に行ってリードをつかんだら、なぜか首輪が取れてしまいました。
さすがに私も慌てていたら道路ではまだ車が行ったり来たりしているのに、こっちゃんは走り出してしまいました。
「あ、ダメだ、轢かれた…」
と瞬間的に思いましたが、車は止まってくれていました。
こっちゃんは車が止まってくれたので、その車の前で座って毛繕いを始めました。
私は目を疑いましたが、「すいませーん!」と私も車の前に出て急いで捕まえようとしたら、こっちゃんはまた走り出してしまいました。

反対車線は車が来ています。
「今度こそダメだ」と思いましたが、また車は止まってくれていました。
「すいません、すいません」と私も飛び出してこっちゃんを追いかけました。
どれくらいの人を驚かせて迷惑をかけたでしょうか。
こっちゃんは追いかける私をあざ笑うかのように走り抜け、向かった先はいつも外で待たされるコンビニでした。
私のことを気にかけることもなく見事コンビニに勢いのまま侵入!
「すいません、すいません、犬が勝手に入ってしまいまして」と言いながら少し空いていたコンビニの中を私も走りました。
やっと追いつきそうだ、というところでこっちゃんは、レジに並んでいた腰の曲がったおばあさんのおしりに飛びつきをして、おばあさんにかわいく悲鳴をあげさせ、店を出ていつもの郵便ポスト📮の前まで行って止まりました。
こっちゃんはハアハアと下を出して呼吸をしながらも目はキラキラと、好奇心いっぱいの光を放ちながら、最後まで捕まえられなかった私を「ママ、足遅いなあ」と言わんばかりにかわいく見つめてくれました。


ああ。

犬は走る。

早いし、急に方向も変える。

他者に興味を持つ!

で、↑・・・・

でも犬好きさんは、そんな犬たちが大好きなんですよね・・・

それでも地球は回っている