8月1日 八朔


※ 7月1日からたまに上半分が小説のものがあります。この課長、課員シリーズが、一時期定番化していましたw


はっさく


 はっさくって、なつみかんのハッサク関係あんのかなあ。

 あれに『ハッサク』という名前がついたのは明治らしい。
 八朔の頃から食べれたらしいよ。

 …なんて話してたら、例によって課長が振り向いた。(キタあああッ)

「『八朔』は八月朔日の略だけど、ほんとは旧暦の8月1日のことなんだ。
 新暦でいうと8月25日ごろから9月23日ごろまでなんだな。
 その間に食したんだろうね」

 お、短い。
 ほっとしたのも束の間、今回はナオが自ら墓穴を!

「でもハッサクって最近一年中ありますよね」

 バカ!

 本人も、あっ! て顔したけど、課長にはすでにちゃんとスイッチが入ってしまっていた…

「名の由来こそ八朔だけど、実際には、陰暦八朔でさえ実が小さい。
 いまは12月~2月に収穫されて、1-2ヶ月冷暗所で熟成させてから出荷されてるらしいよ」

 熟成?
 あっ、あたしまで!

「酸味が落ち着くらしいよ」

 言った課長の嬉しそうな顔ったらなくて…
 たまには喜ばせてあげてもいいかなって…思ったの、私も……



 てなわけで、8月1日は八朔。
 “田の実の節句”ともいわれるらしい。
 この頃、早稲の穂が実ることから、農者の間で『初穂を恩人などに贈る風習』が実は昔からあって。それで“田の実の節句”。
 この“田の実”が“たのみ”に転じて「頼み事」に通じていったという説も……?
 日頃お世話になっている~頼み合っている~人に、恩を感謝する意味で、贈り物をする日になってるらしいです。


それでも地球は回っている