夭折の美学は ない

結果的に早世の人はいる

才気ばしった人が早く逝くことを

惜しむ風潮は確かにあった

でもそうした人はちゃんと自分で戦ってから逝った

弱さとは自分なりに戦うものだ

弱さに美学を見いだしていてはいけない

そういう意味で

他者がはかなさをほめそやしてはいけない

弱くなるように仕向けてはいけない

絶対に


夭折の美学に憧れたことがあるからこそ言う

人生は

いいもんだし

齢(よわい)を重ねることは決して悪くない

たくさんの出逢いと遭遇とに満ちて

私は今を生きています


それでも地球は回っている