るなこ365〔24〕

4月24日のるなこ


兄のために嫁いだ先
旦那様はいい人だったし、婚家も優しかったのに、兄は自社を大きくするために、嫁ぎ先を潰した
私と私の娘を手許に引き取ったのは、姻戚戦略のためにすぎなかろう
厭だ
兄の道具でいたくない
私は娘たちを連れ、雪深い山間地へ再嫁したが・・・

兄が急逝、何と会社を田野中が継いだというではないか

いいのだ
関係ない
私はこの地に骨を埋める覚悟で来た
娘たちもきっと

勝手に決めないで!

長女が私に言い放った
田野中はいまや織田コンツェルンの会長よ
かれに嫁いでどこが悪いの!?


茶茶子・・・


あんな醜男に嫁ぎたいの!?


権力がある方がいいものと、即答した娘
私にうり二つの美貌が私を憎んでいる
でもね茶茶子
あなたは知らないの
田野中はあなたの実父なの

私はあいつに手込めにされた
そうしてできたあなたと知りながら、婚家は可愛がってくれた
なのに兄は婚家を潰した
その時も田野中を差し向けた

なのに娘は嫁ごうとする
なぜ
どうして

どうして!!




それでも地球は回っている