【毎週ショートショートnote】スベり高等学校
青春というのは、空回りと恥ずかしさをさらけ出しても許される期間であると思っている。
だが、大人と子どもの狭間のような年頃の我々にとっては、これらは正に黒歴史。
「お前、スベってんなぁ~」と言われることを、愛すべきキャラクターを持ち合わせている人間だと思っているお気楽さんであれば話は別だが、この現代に「スベる」と思わせることはイコール、話がとてつもなくつまらなく、大した人間ではないと言われているのと同等だ。(個人的主観)
だから最初、3者面談で担任からこの高校を薦められた時、心の底から
「俺の人生オワタ」と思ったものだ。
今まで碌に勉強をしてこなかった自分を、はたまた優秀な頭脳を持ち合わせる家系ではない境遇を呪った。
だがスベるという言葉に、もう一つの意味があることを知った時、心から歓喜したものだ。
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