資料「自殺対策白書」メモ

「コロナ禍を振り返る」イベントで私自身が忘れていたあれこれを思い出したがこの夏の旅行ではコロナよりも温暖化の方が深刻な問題になっていると感じた。どちらも私たちの、そして私たちが死んだ後の世代の生活を考えるのにとても重要な出来事だと思う。今になって日本学術会議公開シンポジウム・第13回防災学術連携シンポジウムの動画とか見てる。「自然災害を取り巻く環境はどう変化してきたか」https://janet-dr.com/060_event/20220509.html

今日改めて調べておいた方がいいと思いチェックしたのは令和4年版自殺対策白書。最新版は令和4年版である。つまり令和3年までの状況が書いてある。特に「第2章 自殺対策の基本的な枠組みと新型コロナウイルス感染症の感染拡大下の自殺の動向等の分析」は最後の分析結果だけでも読んでおきたい。https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/seikatsuhogo/jisatsu/jisatsuhakusyo2022.html

白書によると「日本では、令和元年と比較した令和2年の自殺死亡率は男女計では上昇、 男性で低下、女性で上昇していた。ドイツで は、令和元年と比較した令和2年の自殺死亡率は、男女計及び男女ともに上昇している。 韓国では、令和元年と比較した令和2年の自殺死亡率は、男性で低下、女性で上昇し、男女計では低下している。男女計の上昇に対し て、女性での上昇の寄与が考えられる点において、日本はここで比較した各国の中で特徴的な動向であった。 」とのこと。

有職の女性の自殺が増えた背景としては「仕事と家庭の両立に係る生活環境の変化等が影響している可能性が考えられ」、また「同居人なし」の有職男性全般、無職男性の高齢者層などは自殺が増加傾向にあることに対しては「何か異変に気付くことのできる身近な存在がいないともいえ、新型コロナウイルス感染症の感染拡大下において行動面での制約がある中で、一人悩みを抱えてしまった可能性も考えられる」との分析がなされている。また「有効求人倍率の低下が無職の女性自殺死亡率の上昇と統計的に関係している」という結果はコロナ禍で不安定な雇用の現実に直面した心理職の女性には特に考えさせられる結果ではないだろうか。もちろん自殺に至るまでには複数の要素が絡み合っているため単一の何かに原因を求めることはできないがコロナ禍によってこれまで細かく見てこなかった要因に目を向けるきっかけにはなるだろう。

ちなみに警察庁の自殺の状況に関する資料はこちら。月別自殺者数の推移を見るとコロナ禍の令和2年だけ推移のパターンが異なる。これも先日の「コロナ禍を振り返る」イベントで教えてもらった通りだった。メモ。https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/R05/R4jisatsunojoukyou.pdf