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仮面ライダー龍騎の神崎士郎が好き、という話。


 


筋肉少女帯ってバンドを知ってますか?

多分神崎士郎の話なのでこれ読みにきた人大抵の人が仮面ライダーがすきという前提で話すんですけど
ビルドの時の映画の仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダーで仮面ライダーカイザーやってた大槻ケンヂさんがいるバンドです。
私がこのバンドを知った/好きになったのは、当時周りで流行ってた「ポップンミュージック」というアーケードの音ゲーに入ってた「釈迦」という曲を聞いたのがキッカケでした。
アンテナ売りさんと、14の成金の娘のお嬢さんを歌って歌で、多分なんですけどこれ、どっちも、あるいは片方が死んでしまう歌なんですね。

結構いい人だったから、好きになってもよかった。結構いい人だったから、恋してあげてもよかった けどね。

そう、おそらく、お嬢さんからアンテナ売りさんへの恋慕を匂わせながら、でも屋根から足を滑らせて落ちてきたアンテナ売りさんを、14のお嬢さんが受け止める。どろろの脳髄、というワードからおそらく、脳髄が溢れるほどの怪我を負う、多分どちらか、あるいは、も、助からない。そういうニュアンスを残しながら終わる歌です。本当にこれだけ。
わたしは子供の頃にこの歌を知って、ああ、さみしいな、と猛烈に強い感情を抱いて、他の筋肉少女帯のアルバムとかをレンタルショップやあるいは中古屋で親からもらった小遣いで必死に集めてたくさん聴きました。すごい今も好きなバンドだし、曲の一つです。大槻ケンヂはいいぞぉ。仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダーはいいぞぉ。仮面ライダーカイザーはいいぞぉ。
仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダーが上映される事が決まった時、大槻ケンヂが出ると聞いて慌てて前売り券二枚買いに行って、でもいざ上映が始まった頃忙しくなってしまい、チケット二枚買ったけど2回も1人で見れるかわかんないから…と仮面ライダーは昭和とクウガしかほぼ見たことない友人を誘い観に行きましたが、結局その子と他の友人も巻き込んで3回観に行きましたね。たのしかったです。とても。
なんでその子と3回も見に行ったかって、友達が「思ったより高〜い!」と言って飛び降りた九条貴利矢のシーンで九条貴利矢目当てにエグゼイドを2週間関わらずに完走して九条貴利矢にハマったからです。いや、流石エグゼイドの玄関マットと名高い男、九条貴利矢。わたしも九条貴利矢目当てでエグゼイド観ました。
九条貴利矢から仮面ライダーにハマった友人にわたしがいちばんに見て欲しい、君が好きかどうか、わたしにはわからない、けれど、見て欲しい。それでできたらわたしの話を聞いて欲しい、だから、合わなかったらいつやめても構わないから、見て、わたしの話を聞いて欲しい、と懇願して見てもらったのが、『仮面ライダー龍騎』です。
わたしは、神崎士郎がすきだから。
神崎士郎を見て欲しい、見たあなたは、彼を好きになるかわからない。彼を、好きにならなくてもいい。わたしが好きだから、わたしが好きな彼の話を、聞いて欲しい。だから、見て欲しい。
元々わたしも初めて龍騎を見た時、神崎士郎のこと、好きか嫌いかで言われると、『ビジュアルだけならいちばん好み』程度の好き、でした。
わたしはわりとビジュアルに更に「その人が何をしたか」「その人が何を考えて、何を言ったか」によって推すか推さないか左右される人間だったので、ビジュアルがいちばん好きなキャラクターと、実際にいちばん好きなキャラクターは別でした。
わたしは龍騎初見の時は途中まで吾郎ちゃんがめちゃめちゃ好きで好きでそのまま完走すると思いきや最終回で横から浅倉威にぶん殴られ、これは…最推し…浅倉威…!というボロボロの気持ちで完走したオタクです。
わたしは平成ライダー、アマゾンズ(は、平成ライダーにいれていいのかどうなのか微妙なラインだけど)→龍騎→555→ゴバス という順番に見に行って、それから何作か見た後かな?あたりに、もう一回龍騎を見よう、という気持ちになり、龍騎を一から見たわけです。
今度、見た時は最終回のオチまで知った状態で
なにがしたくて、何を考えているか
龍騎終盤になるまでわからなかった神崎士郎の目的が分かった状態で、最初から最後まで見たんですよ
神崎士郎は、
この男は、すごい、わたしが最初に龍騎という物語を見た時に感じた時よりもずっと、もうずっと、さびしい男なんじゃないか?とその時にようやく気づいて
神崎士郎のたったひとつの願いは、永遠に叶うことはない。 叶うどころか、願うこと自体が【悪】とされるもので、
それでもそのひとつの願いを叶えたくて、自分の全部捨てて、それでも救われなくて、報われなくて
どうしようとなく、寂しくなって、
こどもの頃に、筋肉少女帯の「釈迦」を初めて聞いた時の、強烈な感情を思い出しました。


この人は、さみしいひとなんだ。


龍騎を初めて見てから一年と半年経ってから、ひらパーでビルドと龍騎のショーをやることになって、大阪まで行って見に行ったんですよ。あ、わたしは関東の人間なんですけど。龍騎、ファム、リュウガ、が出てきて、リュウガがセリフのひとつで「神崎士郎がこの世にいないいま」っていうんですけど
それを聞いた時に、こころのいちばん奥の、やわらかい大事なところがぐちゃぐちゃに掻き回された気持ちになって
あ、もしかして、わたし、神崎士郎が最推しなんでは?
って、フォロワーに言ったら「え?いまさら? うん あめこちゃんが気づいてないみたいだから言わなかったけど、もうずっと前からそうだったと思うよ」と言われました。
そうだったのかな、そうだったんだな。
わたし、神崎士郎のことがすきなんだな…。
神崎士郎を演じてくれた、菊地謙三郎さんは
最初、神崎士郎の目的がわからないまま神崎士郎を演じることになり

どういう性格で、なにをしようしているのか
大体なにがしようとしているかでその人物の性格とかってわかってくるのに、
なにがしたいか、わからない、どういう性格かわからない。
だから、自分が神崎士郎が作っていくしかない
ということに途中で気付いて、少しずつ作っていって、ああいう神崎士郎になったんですよ

みたいなことを龍騎のラストインタビューで答えてらして
神崎士郎を作ってくれたのが、菊地謙三郎さんで
わたしは、本当に良かったなあ、素敵だなあ、と思いました。 
菊地謙三郎さんの他の出演作品も見たんですけど
この方、本当に憂いのある表情というか、寂しい男、というものを演じるのが、というか、その演じ方が、わたしはものすごく、ものすごい、好きで、胸に突き刺さるようなものがあって、
(エコエコアザラク〜眼〜とか、ウルトラマンマックスとか)
すごい、すごい好きだな…とおもって
菊地謙三郎さんが作り上げた神崎士郎が、好きです。
この気持ちはご本人には、当たり前ですが、届かないだろうけれども、ありがとうございます。
読んでくれたひとたちには届くかな、読んでくれたひとたち、ありがとうございました。


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