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【終ヴィル】終遠のヴィルシュ リュカルート感想

【ネタバレを含みます】
シアン→リュカの順で攻略しています













直前の攻略キャラがシアンさんだったから温度差にびっくりした。
セレスのことを人間扱いしてくれるし、部屋も片付いている…!!
ちゃんとした人だ…安心感がすごい。

リュカ先生は神様みたいに親切な人で、セレスを陽の当たる世界に導き「あなたはよく頑張っています。弱音を吐いてもいいのですよ」と励ましてくれる。
マムとアドルフ以外にこんな優しい言葉かけてくれる人がいるなんて、セレスちゃんうれしかっただろうな。
とても優しい…なにこの心温まる物語。終ヴィルじゃないみたい。

ナディアがリュカ先生の妹なのは意外だった。ナディアのこと、勝手にマムの子供だと勘違いしていたよ、私。
綺麗で儚い二人が寄り添ってるのすっごい絵になる…

ナディアが「セレスが兄様のお嫁さんになって家族になってくれたらいいのに」と言っていて切なかった。
自分の幸せは願わないのね、この子。リュカ先生とセレスが幸せそうに暮らしているところに自分も混ざりたい、と言っていてあまりにも健気で儚い願いに泣きそうになった。
ナディアとリュカとセレス、それぞれが優しさを持ち寄り支えあってるけど、これって多分ほんの一時だけの平穏なんだよな。寿命とか呪いとか、みなそれぞれに期限が差し迫ってるから…
この温かくて優しい世界が永遠に続けばいいのに。



と思っていたらこれですよ。


怖い怖い怖い怖い怖い!!!!

セレスちゃんのこと一方的に好きになってるっぽい描写あったし危険な人かも?とは思ってたけど死刑執行人だとは思わんかったよ!!!
セレスちゃんを気遣う優しい言葉、優しいふるまいは演技だったってこと!!!???
あああああああ!!!!人間不審になりそうだよ私は!!!!

儚いけど美しいリュカ先生とナディアの絆はリュカ先生の力技と多大な贄によって形成されてるんだって知っちゃったら、もう全然ほほえましく見えない。優しい世界が音を立てて崩れ落ちていく…
人を犠牲にしてまで生きながらえることをナディアが喜ぶとでも思ったんですか!!
それはリュカ先生のエゴですよね???ナディアの意思を尊重して家を出たのに、本末転倒じゃん…

アンクゥを切り刻んで埋めたり、リライバーで人体実験をする様子を見て私はこのゲームをプレイしはじめたことを心底後悔した。なにこの地獄絵図…えっぐ…

私はすっかり意気消沈して灰になっていたが、リュカ先生がなんの罪悪感も持っていない様子で「彼女の身柄は私が預かりますね」と言い出したので血の気が引いた。

やめてやめてやめて!!!!!
お願いします私をアドルフのところへ帰してください…

そんな願いが聞き届けられることはもちろんなく、家に連れてこられ檻の中に閉じ込められながら「なんて幸福なんだろう、私が死ぬまでずっと一緒ですよ、私の天使」などと言われ、怖いを通り越して無になった。
話が通じねぇ。リュカ先生、このゲームの最恐キャラでは…?私は一方的な執着を愛と定義しないんですが…この人と恋愛…できる??

ていうか恋愛どころじゃないな!???このシナリオ!!恋愛ゲームにカテゴライズされてんのおかしくない???どうなってんの…



と思っていたらこれです。




あああああああああああしっかりと恋愛ゲームだった!!!!なにこの情緒のジェットコースター!!!

あの教師やってるお綺麗なリュカ先生がこんなキスしてくるなんて意外すぎる!!!華奢だけどしっかり男性みがあるの最高すぎません???
あんなにリュカ先生のこと怖がってたのに大興奮してしまう自分が浅ましい!!!!!!

私は全然信じていなかったんだけど、どうもリュカ先生は本気でリュカちゃんのことが好きらしかった。
リュカ先生は7年前の火災を無傷で生き延びたセレスちゃんに対し信仰心のようなものを抱いていたが、共に暮らすうちに内面を知り、加速度的に好きになっていたようだ。

とはいえ、
ナディア>>セレス
なんだろうな。アドルフに助けを求めたら「君は悪い子ですね」って顔面グシャアッ!!ってされて殺されたもん。

翌朝リュカ先生が「教職の身でありながら熱に浮かされ教え子になんということを…」って動揺しながら謝ってきてちょっと笑った。
そこの倫理観は気にしてるんだ…笑
リュカ先生の善悪の基準がよくわからない。

いつも通りナディアのお見舞いへ行き病室で話をしていたら、突然リュカ先生が豹変して首を絞めにかかってきたので驚愕した。

狂気が日常に侵食してきてるの怖すぎるんですが!???
次はなんだっていうんです!!???

さすがのナディアもリュカの所業にドン引きしていたが、大人だった。女性への一方的な暴力はよくない、と意見した上で
「私は兄様の心の支えになりたくて頑張っているのに、何ひとつ頼ってくれない」と悲しげにつぶやくナディア…
リュカ先生のことを芯から信頼してるから、責めるのではなく傾聴の姿勢がとれるんだよなぁ…そんな優しくも賢い彼女が「私は何もできない、力になれない」と身の上を嘆く姿はあまりにも痛ましかった。

ここから先のことはあまり思い出したくない…

リュカ先生は無力感と体調不良に苦しむナディアから引き剥がされ、身を粉にして尽くしてきたカプシーヌに「用済みだ」と見放され、自分も呪いに蝕まれながらやりたくもない殺しに手を染め続けることに。

これだけで充分すぎるほどかわいそうなのに、ナディアを勝手にリバイバーにされ、受け入れられず妹にまで手をかけることになってしまい「お願いしますもうやめてください」という気持ちになった。
さらにカプシーヌの手で悪趣味な異形に改造されてしまったナディアを見て、私は心底「このゲームをやめたい…」と思った。

ここまでやる必要あった???尊厳破壊がすぎる。
過酷な世界でほんのちょっと見える希望に尊さを見いだすゲームなんだとは思う。けど、やり過ぎですよ…この先どんな光があったとしても、こんな姿のナディア見ちゃったら「よかったねぇ~尊いねぇ~😭😭」とはならんでしょ…恋愛どころではない。
プレイヤーを苦しめようという明確な意思に光が負けてしまいます…

カプシーヌの元から命からがら逃げ出した二人だったが、追っ手の手にかかりリュカ先生が殺人鬼として超覚醒。リライバー絶対殺すマンとして殺戮の限りを尽くす。
取り返しがつかないことを察したアンクゥが「もう許される範疇を超えてしまっている、彼が寿命を迎えるまで身を隠そう」と言っていて、私もそうしたいなって思った。

だが恋愛ゲームなのでセレスは引き下がらな
い。
「私はリュカ先生を愛している。先生も狂気の中で私を待っている」と言い切っていて素直にすごいな、と思った。
リライバー殺しは洗脳が引き起こしたことでリュカ先生の本位ではない、と知っているからこその発言なんだろうけど、常軌を逸した凶行を目にしてなお彼の心に寄り添えるヒロイン力が眩しい。

屍を積み上げながらリュカ先生はシアンさんの元にたどり着くんだけど、当のシアンさんは愉快そうにリュカ先生を観察していた。

ブレないねぇ!!!強気な姿勢に笑ったし、不遜な態度を取りつつも計算高く生存率をあげようと画策するシアンさんはかっこよかった。

が、リュカ先生に敵うはずもなくシアンさんは絶命。
セレスがアンクゥを囮にリュカ先生を倒すことで幕引きとなった…

幕引きであってほしかった…

後日、処刑されるセレスの姿をみて私は疑問符でいっぱいになった。

罪人エンド!!!!???????
セレスちゃんなにも悪いことしてないのに???
リュカもセレスの味方でいてくれる人も救われないじゃないか…
そしてちゃっかりカプシーヌが研究所の権限を掌握している!!!お前反リライバー団体のトップやろ!!なんだよお前…ひとり勝ちじゃないか…なにこれ…

たぶん、絶望エンドは「誰かを救うために頑張りたい」と動いたセレスを最大限に皮肉るような結末を迎えるんですね…理解したけど理解したくなかったよ。

私は進撃の巨人を完走した女だ、多少頭や胴体が飛んでも耐え抜いてみせる!!!と思って始めた終ヴィルだけど、想像以上にきつかったです。
前情報で「絶望に足が止まる」って聞いてたけどこういうことね。
死に方と尊厳破壊にバリエーションがありすぎだろ…完走できるかとても怪しい…




【救済エンド】

もう…なにから書いたらいいものかわからないけどとりあえずこれだけは叫んでおきたい。

終ヴィルの制作スタッフには人の心がない!!!性格が悪い!!いけず!!!!!!(ブチ切れ絶叫)

セレスの手でリュカ先生に致命傷を負わせた時点で相当辛かったのに、正気を取り戻したナディアの命をリュカ先生と二人で刈り取るとかさ…なんなんだよこの絶望的な共同作業は…なんで優しい人たちにこんな業を負わせるの?こんなの絶対おかしいよ…

リュカ先生が最後の最後まで頑張りどおしで後悔ばかり口にして死んでいったのがかわいそうでならない。
セレスに看取られたのが救済ってこと?犯した罪を思えば確かに穏やかな最後だったけどさあ、、、腑に落ちないわ。はあ…

とか思いながらEDムービー見てたんだけど、私はFDが出ることを知っているわけで。
正直「死んだと見せかけてなんかしらの形で生きて救いが示されるんやろ」と思ってたんです。マティスくんの時がそうだったから。


ムービーが終わった後、ふたりの墓スチルが出てきたときの私の気持ちがわかるか??


死んどるやんけ!!!!!!!!!
FDでるんじゃなかったの???続かないのこの二人の物語????
「あれだけのことをしでかしたら普通の人間としての生活は望めないだろうな」とは思ってたけど死亡エンドを迎えるとはつゆほども思わなかったよ!!!!!!!

しかもセレスの死を後押ししたのアンクゥじゃん…あの短剣を手渡すなんてさあ、、、、
自死したセレスの運命を変えるために何百年も耐えてきたのに!!生きて幸せになるセレスを見たくて頑張ってきたのに!!アンクゥ自身がそれを渡すの…???ほんとうに??って呆然としちゃった。

アンクゥ、絶対悔しくて悲しいはずなのにめっちゃ声がやさしいの…泣ける…
ここにきてセレスの意思を尊重してあげられるところが彼らしいなって思った。損な性分だよねえ…
最後の「リュカのもとに向かう希望を抱いてセレスは生涯を終えた」って文章がまた泣ける…

リュカ先生もナディアも人として生きて死ぬことを望んでいたから、その尊厳が守られたということが救済なのかな?
だとしても光がなさすぎる気もするが…リュカ先生の人生ってなんだったんだろう?

それにしても状況が過酷すぎて恋愛してる感まったくなかったな…基本リュカ先生はナディアのために動いてるし。
リュカ先生の心の大部分はナディアが占めているけど、ナディアへの親愛を後押しするセレスと、セレスの支えを必要とするリュカ先生の間には確実に愛が存在していると感じた。そう考えるとこれもひとつの愛の物語なのかもしれない 。

FDどうなるんかな…リュカ先生とナディアは切っても切り離せない関係だから、死刑執行人であり続けるんだろうな。しんどみが強いのは変わらなさそう。

もはや恋愛しなくていいわ。普通に会話してご飯食べて笑っててほしい。この二人ならそれだけで満足できる気がする
FDでは生きて救いがもたらされることを祈ってます。

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