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中二病の頭が良すぎて警察にイタ電した話

私たちが高校生だった当時はまだ、今で言う「ガラケー」しかなかった。
スマホもそうだが、盗撮対策としてカメラ機能で写真を撮ると「カシャッ!」とシャッター音がする。

その頃、
「悪用厳禁!ケータイのカメラのシャッター音を消す方法!
1.「1」を押す
2.もう一度「1」を押す
3.「0」を押す
というような「裏技」の情報がネットでそれなりに有名だった。
冷静に考えると「110番」、つまり警察に電話がかかる「迷惑行為」なわけだが……。

その日は駅のホームのベンチに並んで座り、お互いケータイを見ていた。
私は親に「〇〇時△△分の電車で帰ります」とメールを送っていた。
(自宅最寄り駅から遠いので、親に車で送り迎えしてもらっていた)
その時、山田が「えっ?は?うわうわうわうわ」と間抜けな奇声を発した。
何事かと思いそちらを振り返ると、山田は私にケータイを向けるかっこうでおろおろしていた。
「音が消えるんじゃないのかよ……」
山田はそう吐き捨てた。

要するに、山田はシャッター音を出さずに私の写真を撮ろうとしてくだんの「裏技」を試し、結果として110番のコール画面になり大慌てになったということ。
山田は「凡人に理解されない」レベルで頭が良いはずなのに、「1→1→0」の順でケータイのボタンを押せば110番につながるということが理解できなかったようだ。

見出し写真:ぱくたそ
https://www.pakutaso.com/

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