US NAVY チャッカブーツ
サービスシューズってご存知ですか?
職場から支給される靴の事を「サービスシューズ」と言います。
サービスシューズの有名どころで言いますと、かのレッドウィング社がリリースしている「ポストマン」
レッドウィングのポストマンシューズは米国の郵便局員と警察官に実際に支給された靴を市販化したもの。
2024年10月1日の価格改定でそれまでの38500円(税込)から55500円(税込)へ超大幅値上げされ、ナカナカに高嶺の花靴になってしまいました。
その他で言うとアメリカ海軍兵が式典に出席する際に履く「US NAVYサービスシューズ」コレも有名ですね☆
このUS NAVYサービスシューズがアメカジファッション的に超秀逸なデザインの靴でして、適度に丸みのあるトゥとシュッとしながらも少しボリューム感もあるアッパーに程よい光沢のガラスレザーが使われた外羽根タイプの靴で、それこそフォーマルからカジュアルまで何の服にも合う!と。
このUS NAVYサービスシューズのカッコ良さを司る「適度に丸みのあるトゥ」
この正体は⁉️と言いますと、革靴を製作する上で欠かせない木型(ラスト)にポイントがあります。
革靴を作る際には平面の革を立体裁断して縫い合わせ、それを木型に吊り込んで靴の形に成形していくのですが、この木型が後世まで残る画期的な木型だったんです。
その木型を開発したのは、米国陸軍学校で軍事衛生学の教授をしていた「マンソン博士」という方。
「足の病は万病の元」というポリシーで、あらゆる軍人に最高のフィット感をもたらす靴を支給する事を目的に、その為の最高の木型開発に着手したのでした。
約2000人の足型を取り左右で4000の足型を解析して、遂に「マンソンラスト 」を完成させました。
この木型を基にして米各軍が兵士の為の靴を製作し支給してきました。
その中でも機能美に優れていたのが海軍兵の式典参加用にに支給されたUS NAVYサービスシューズでした。
このサービスシューズも一時期は古着屋さんやセレクトショップ等で未使用デッドストックの品物が10000円台で売られていたんですけど、今ではデッドストックも殆ど無くなり希少価値が高まってヴィンテージでは40000円台を越えて取引されてるみたいです。
で…長々と前置きが長くなりましたが、そのマンソンラストを使用してチャッカブーツも作られていたんです。
前述のサービスシューズは式典参加用のフォーマルな靴ですが、チャッカブーツは軍艦の甲板作業をする乗組員の作業靴として支給されたものです。
作業用ですので、式典用のような光沢感はありません。
無骨な厚めの牛革です。
そして作業用靴なので、つま先に鉄芯の入った安全靴です。
シュータンは防水性を高める為「袋ベロ」になっています。
革質は無骨ですがマンソンラスト特有の丸みをチャッカブーツに落とし込んだデザインが超カッコよくないですか?
コレがまた、ジーンズやチノパンにも合って超絶カッコイイんですよ。
ちなみにコレは90年代前半のビンテージのデッドストック。
購入価格は18000円でした。
今ならまだ式典用のサービスシューズより安く手に入りますよ。
このチャッカブーツもそのうち高騰してくるでしょうね。
そんなこんなで、いかがでしょうか?
マンソンラストの靴。
アメカジな足元に絶対バエますよ☆