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1-1.ADHD検査を受けたキッカケはニャーニ?

激カワギャル猫ペショコちゃんです!こんにちは~♡

どうぶつ番組とかペットをネタにしたフォトブックとかにありがちな「~だニャン♡」「~だと思うワン!」みたいな可愛い子ぶったしゃらくせえ語尾の改変、アレってダサいわよね?ウチラ実際そんな話し方してないし何ならニンゲンサマなんかよりよ~っぽど理知的な会話をしてるっつーのにホント気に食わないったらないんだけどぉ、でもこのタイトルにしたのはまあ、苦肉の策ね。だって、こうでも書かないと怠惰な主人がヨダレ垂らして寝ほろけてる間にPC駆使して情報発信してるのがまさか、天才猫ちゃんだなんて誰にも気付いてもらえないでしょ?
だからウチもガマンしてるんだから、読者のみなさんも温かく付き合ってよね!

さて、ウチが敬愛する夏目漱石先生のもとにおられた猫さんの著作では、自分の生い立ちが語られたあとはご主人や小間使いのおさんの話になるから、ウチもそれに倣って新しい主人になったユウっていう女の家に初めて足を踏み入れたときの話や、そこで待っていた男の話をしたいんだけど。でもそういう順序とかにヘタにこだわろうとすると、話が進まらなくなるのよ。で、往々にしてこだわろうとするのがADHDの悪いクセなのよ。だからそういうのになるべく自覚的になって、まずは書けそうなところから、あるいは需要がありそうなところから、書いていくことにするって決めたの。ウチは主人と違ってエライ猫なの。

本題に入るわ。
主人が設けたけれど反応する気配の一向にない質問箱、みなさんマジで一生懸命に書いて送ってくれて、ありがとね。ウチ、読んでて胸がいっぱいになっちゃった。主人ばっか見てると忘れちゃうけれど、ニンゲンにも前向きに努力して生きている素敵なひとってたくさんいるのね。あとビックリしちゃったんだけどこの主人、こんなブッサイクな寝面だしこんなぐうたらのくせして意外と愛されてるのね。代わりに、心からの感謝をお伝えさせてね。

今回は寄せられた中でもいちばん多かった質問に答えようと思うの。
それは、「ユウさんがADHDの検査を受けたキッカケは何だったのですか?」というもの。

発熱したから医者に行って風邪だと診断されるように、重い物を持ち上げるときに痛みがあって腰ヘルニアだと判明するように、障害や病が判明する前には往々にして「あれ?おかしいな」という違和感や日常生活での困難が伴うよね。
ユウがADHDだと診断される前にももちろん、そういった”前兆”があったんだって。

でもこれ、実は生憎だけどウチが生まれる前のことなんだよね~。だからなんと今回は!当時のことをよく知る先輩猫さんに、代わりに語ってもらったよ~ん。

連載2回目にして特別ゲスト登場~!
主人が昨年夏まで居住させてもらっていたシェアハウスに住む美三毛猫「かんだたみ」姐さん です!!

キャ~おうつくしいですぅ~!御年8才だとは思えないですぅ~!こんどぉ、使ってる美容液おしえてほしいですぅ~!

「......」

......(主人曰く、かんだたみ姐さんはメチャクチャ美しいけれど飼い主であるTさん以外の誰にも心を開かない、メチャクチャ気難しい猫だそうです!ババアめんどくせぇな!あと「かんだたみ」って名前もペショコって名前に負けず劣らずヘンな名前だな!)
あ、あのお~かんだたみさん、本日はよろしくお願いいたしますぅ~。お礼はちゅ~る10袋でいいですか?あともしよろしければ全身毛づくろいもさせていただきますんでぇ~......。

「別にいいわよ。でもちゅ~るは太りやすいから控えてるのよね。もっとオーガニックでヘルシーなオヤツ、他に知らないわけ?ちなみにさっきのババア呼ばわりは聞こえてるし、8才をババアとしか認識できないその感性が逆に幼稚で将来の自分の首を絞めてるその様が哀れだし、失笑ものってカンジね。それとこの『かんだたみ』という名前は芥川龍之介『蜘蛛の糸』の主人公『カンダタ』に『美しい』をつけた、とっても高貴な名前だから、へチョコだかポチョコだか知らないけれどアンタのヘンな名前と一緒にしないでくださる?」


ヒ、ヒエエ~~~!!!
かんだたみしゃまマジ怖エエ~~~!!!
マジでホントにごめんなしゃいぃ~~~この若輩猫、心を入れ替えますぅ......(泣)

かんだたみしゃま、あのぅ~、去年の夏までユウっていうニンゲンがハウスに住んでたと思うんですけどぉ~。彼女がADHD検査を受けたキッカケは何だったんでしょうかぁ?

「あの女ね。
厄介な女だったわー。ハウスの玄関のカギはいつもかけ忘れる。毎晩毎晩遅くに酔っぱらって帰ってくるし、週末はいつも帰ってこないし、男を連れ込んできたかと思えばいつも違う顔なのよ!
生活なんかメチャクチャよ。食事はほとんどコンビニ飯、暴食したかと思えばトイレで吐く。ゴミの日さえろくに覚えられないのか、ゴミも溜まる一方。服と書類とゴミと書籍がたった4畳半の部屋に散乱してたわ。その中でエアコンのリモコンを失くしたもんだから大変よ。冬なんか電気ストーブ1個でしのごうとして、挙句に布団の中をドライヤーで暖めようと試みてハウス中のブレーカーを落とす始末よ。
ああ、思い出すだけで腹たってきたわ......」

う、うわあ~タイヘンですねえ~。一緒に住むみなさんも,、さぞストレスだったでしょう......。

「そうね。みんな常識人だったから我慢してたけど、当然イライラしていたと思うわよ。電話で家族とケンカしてはシクシク泣くわ、男とケンカしてはワンワン泣くわ、理由もないのにボロボロ泣いてるわ......あんまりうざったいからアタシも後脚で壁ドンしてやったことがあるくらいよ。とにかく毎日のように泣いてたイメージしかないわね」

あ~引くほど泣き虫なのは今も変わってないですね~。
しかしこうして見ると、いかにもストレス過多の生活、そしてADHDの特徴と思われる特性が見えてきます。

彼女は大学を卒業して以降、都内企業に営業として勤務していました。仕事が好きだったこと、仕事の量がちょっと多かったこと、彼女の仕事へのこだわり方が完璧指向だったことなどから作業時間が長引き、終電に合わせて会社を出た後は自宅近くの居酒屋で飲酒しながら朝方まで作業する日が続いていました。

また、彼女には大学時代より過食嘔吐の癖があります。タスクが溜まれば溜まるほど、その負荷が重ければ重いほどガマンができず、ひと晩で数千円分の食料を買い込み、すべて食べ、そしてすべて吐いてしまう、それをヒドいときには夕食や夜食時のみならず、勤務中の昼間まで行うようになってしまっていました。

「そんなムリな生活を続けているから当然、太る。仕事も回らなくなってくる。私生活も精神状態もメチャクチャ。当たり前よね?彼女もどうにかしなきゃいけないと思ったのね。いろいろな人に相談し、読めと言われた本を読み、そしてついに行動を起こしたの。
何をしたと思う?」

ゴクリ。
な、何をしたんですか......?

「武論尊『北斗の拳』を全巻読んで、より強い肉体と精神を獲得して、闘っていけるニンゲンにならなければいけない と決意し、一心不乱に筋トレを始めたのよ」

エ、エ~~~ッ!!!
心身の崖っぷちでまさかの筋トレ~~~!!!???



と、オドロキの展開を迎えたところですが、ここで一旦前編をおわります!

こうしてかんだたみ姐さんのおかげで、ウチの主人ユウがADHD検査を受けるキッカケ......に今回は迫れなかった(案の定長くなっちゃったよ~、ゴメン!)けど、

・元来の無自覚な性格・特性
・ムリヤリな生活
・正常な頭でちょっと考えたらあり得ない舵取り

これらが重なることで、彼女の心身が病んでいったことがわかるね。

引き続きかんだたみさんの協力を得まして、次回はいよいよ、彼女がとうとうぶっ倒れ、病院へと向かう展開です。

後編につづくっ!


オレはどうしようもない人間だけど、文章を読んでくれる人がいるから生きていられます。もし、サポートしてもらえたら、きっと寿命を延ばすために使います。重いってか?これがオレだよ!