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主観100%の15年越しのgreen chordディスクレビュー


突然ですが、私は冬に聞くACIDMANのgreen chordがメチャクチャ好きです。


ACIDMANの5枚目のアルバムであるgreen chordですが、私がgreen chordに出会ったのがちょうど15年前の冬だったためこのアルバムは私にとってとても冬の夜のイメージが強いんですけど、この感覚分かる方います!?分かる方と握手したい…
green chordを聞いてると本当に冬の夜の星空が"視える"んですよね。

静かな曲調でクリーンなギターサウンドが多いgreen chordは本当に凍てつく澄んだ冬の夜によく似合う。似合いすぎて冬になったら毎年green chordに狂ってます。

絶賛日本に寒波が襲ってる中、今年もgreen chordに狂う季節がやってきました。
今回そんな長年のgreen chordへの思いを吐き出そうと15年越しのgreen chordディスクレビュー、やります!!


本題に入る前に私とACIDMANとの出会いも敢えて語っておこうかなと思います。なぜならgreen chordが私のACIDMANの入り口なので。


私とACIDMANの出会い、それは遡ることちょうど15年前の冬のこと。
高校1年生だった私は邦ロックも嗜みつつ当時ジャニーズも好きで、秋にリリースされたばかりのNEWSの3枚目のアルバム『color』をよく聞いてました。

このcolorというアルバム、大変名盤なので全人類オススメしたいです。とにかく楽曲がいい。
ただ私の当時の本命はV6でNEWSガチオタというわけではなかったのですが、それでもニワカなりにcolorはかなり好きなアルバムでした。

さらにその中で好きな曲が、メンバーである錦戸の亮ちゃんが自ら作詞作曲した『ordinary』という曲でして、これがめちゃくちゃ良い曲なんですよ。今聞いても好きだ。

そんな当時よく聞いてたお気に入りのアルバムなのですが、リリースから2ヶ月後、とあるニュースが私の目に飛び込んできます…





【ジャニーズ錦戸亮が作詞作曲した「ordinary」にパクリ騒動】



ハァ…????



ネットニュースによると、どうやらこの亮ちゃんの曲がACIDMANというバンドのスロウレイン(とFREE STAR)という曲に非常に酷似している、いわゆるパクリ疑惑が浮上してネットで話題になっているのだという。
ネットではちょっとした炎上みたいになっており、NICIDMANだのなんだのパクリを揶揄したような言葉で大盛り上がりだ。

てか誰よACIDMANて。
名前は聞いたことあるけど名前しか知らん。
当時邦ロックを人並みに聞いてはいたが、アジカンエルレバンプベボベラッド、そのあたりを嗜んでいた私はACIDMANは全く通っていなかった。

何処ぞの馬の骨か分からんが、そんなにパクリパクリ言うなら聞いてやろうじゃないか!!スロウレインってやつをよォ!!!!
※ネットで騒がれただけであってACIDMANが模倣を訴えた訳ではありません。

どうやらスロウレインが収録されてるアルバムはgreen chordというらしい。よし覚えたぞそのツラ(ジャケット)を。
そんなカチコミのような気持ちでTSUTAYAに向かいレンタルしてきたgreen chord、これが私とACIDMANとの出会いである。

そうして手にしたgreen chord、
スロウレインを聞いた感想は

「アッ似てる!」「好き!」

だった。

これはもう擁護できないくらい似てた。そしてスロウレインはメチャクチャ好きな曲だった。
ここに1人のACIDMANのファンが誕生した瞬間である。

ordinary=好き
ordinary≒スロウレイン
よって
スロウレイン=好き
という安直な解が導き出された。

とはいえただ似てるから好きになったわけではなく、スロウレインのその美しくも軽快なリズムとメロディ、大木伸夫のハスキーだけど艶っぽい色気のある歌声、などいろんな魅力を見出してしまったのである。
まんまとスロウレインの虜になった私はgreen chordの他の楽曲を聞き進めてみるわけだが、まぁ全部良い。美しい。
colorと同じくらい全部楽曲良いじゃん。(colorと比べるな)

初めて聞いたgreen chordはとにかくオシャレで美しいという印象だった。その美しさは田舎の真冬の夜空をより輝かせてくれるアルバムで、出会ったその年の冬に聞き込みまくった結果冬のイメージが定着したわけである。

そんなわけで2009年の2月初頭、ちょうど15年前の冬にACIDMANと運命的(?)な出会いを果たして以降、毎年毎年冬になるとgreen chordを聞かずにはいられない体が出来上がりました。
あの騒動からこんな狂ったパブロフの犬が生まれるなんて亮ちゃんもビックリだろうな。


前置きが非常に長くなりましたが、私とACIDMAN及びgreen chordと出会って15周年記念ということと、今年も冷え込む季節になり私の脳みそが一気にgreen chordモードになったため、今こそ改めてgreen chordについて語りたいと思った次第であります!!
ディスクレビューというか客観性に欠けた思い出語りばかりなので、好きな曲と解像度低い曲の語彙力の差が激しいんですけど許してつかぁさい。



1.green chord(introduction)


オッシャ〜!!!!大人〜!!!!

↑当時の感想
このベースから始まるインスト曲、めちゃくちゃオシャレで大人じゃないですか?今聞いてもオシャレすぎる。
アルバムの1発目がインストってそれだけでもうカッコいい。キッズにはもうこれだけで大人のオシャレさ(小学生並みの感想)にメロメロになったわけである。

ちなみにWikipedia情報によると、green chordのアルバムタイトルの由来は
『曲を作っている時に全ての曲の中に「緑」が見えたことから。』
とのことらしい。なるほど分からんようで分かる気もする。
疾走感のあるギターのカッティングや中盤のパァーーと開けた感じとかめちゃくちゃ好きなんですが、あのあたりで私もちょっと見えた気がするもんね、「緑」が。


キャッチーさ:★★★★☆
オシャレさ:★★★★★
カッコよさ:★★☆☆☆
美しさ:★★★☆☆
壮大さ:★★☆☆☆
私の狂い度:★☆☆☆☆


2.Returning


green chordの1発目がインストだったので、歌モノとしては実質このReturnigが1曲目になります。
イントロは静かなギターのリフから始まるため、静かめな曲かと思いきやサビがめちゃくちゃ盛り上がるそのギャップ、いいよね…
green chordは全体的にしっとりしてるため、その中では貴重な飛べる曲であり、それでいてオシャカッコいい曲です。
ちなみにこのMVはレコーディングの様子やライブ映像で構成されており、若き大木伸夫のタンクトップ姿が拝めるため久しぶりにこの映像を見て今私はハァハァしながらこの文章を打っています。

キャッチーさ:★★★☆☆
オシャレさ:★★★☆☆
カッコよさ:★★★★☆
美しさ:★★★☆☆
壮大さ:★★☆☆☆
私の狂い度:★★☆☆☆
大木先生のタンクトップ姿:★★★★★


3.Ride the wave


好きィッッッッ〜〜〜!!!!!

イントロからもう大好きで気が狂う。
私がgreen chordで狂う曲ベスト3に入るくらい好きな曲がこちら、Ride the waveです。

もうイントロのギターから大好きなんですけど、あのイントロで白飯が食べれる。冬っぽくて好き。
あとあの"フォーーン"と遠くで鳴ってる音も大好き。あれも冬っぽくて大好き。Wikipedia情報によるとローズピアノを使用した楽曲とのことで、シンセとかではなくローズピアノを用いる大木さんのこだわりも好きです。
そしてAメロのギターも韻を踏んだリリックも大好きだしサビの盛り上がり方ももう全部好き。

さらに細かいところを言うと、Bメロの
"And you are made of light  全ての声に"
のところの"light"の部分で『ラーーーィ…』と伸びるいっちゃんのコーラスが好き。
間奏前のダダダダッ!ダッダッダッダッダダダダッ!ダッダッダッダッダダダダッ!ダッダッダッダッダダダダッ!ダッダッダッダッダッダッ!(カン!←スティックを叩く)ここのリズムもカッコいいし、この後のベースのスラップもめちゃくちゃカッコいいし、大サビもやっぱり最高だし、もうね〜〜Ride the waveはめちゃくちゃ好きなんですよ。ACIDMANの中でもかなり上位の好き曲です。
てか今Wikipedia見て知ったんだけど Ride the waveってサトマ作曲なの!?とんでもない曲作るやんサトマ!!!サトマもっと曲作って!!

そんなわけで2022年のINNOCENCEツアーでRide the waveが10年ぶりにセトリ入りした時は変な声出そうになりました。Ride the waveを聞かせたその日着た服たちを洗濯するの躊躇いましたもんね。
ねぇところでINNOCENCEツアーの円盤は一体いつリリースされますか????????

キャッチーさ:★★★★☆
オシャレさ:★★★☆☆
カッコよさ:★★★☆☆
美しさ:★★★★☆
壮大さ:★★☆☆☆
私の狂い度:★★★★★★★★★★★
INNOCENCEツアーの円盤化を待ちわびる気持ち:★★★★★★★★★★


4.スロウレイン


前述の通り私は亮ちゃんの一件でスロウレインを聞かねばという目的のもとgreen chordをレンタルしたのがACIDMANを聞くきっかけであり、最初からいきなりスロウレインを再生したのが初めて聞いたACIDMANなので、正真正銘ACIDMANとの出会いの楽曲、それがスロウレインです。だから私はスロウレインのこと"親"だと思ってます。

私が人生で初めて聞いたACIDMANがスロウレインだったわけですが、もしこのタイミングでスロウレインと出会わなかったらここまでハマらなかったかもしれない。
まぁその後違うタイミングでACIDMANを耳にする機会は恐らくあったと思うんですけど、ちょっと入り口が違ってたらACIDMANのことスルーしてたかもしれない……
(実際問題私はこの数年後、ALMA以降〜Λあたりの大木さんの死生観がストレートに色濃く現れ始めた楽曲たちに一時付いて行けず数年間ACIDMAN倦怠期を迎えるため、初めて耳にするタイミングがこの間だったら多分ACIDMANのことスルーしてた説ある)

そう考えたらこの世の全ての出来事に意味があって、亮ちゃんのパク…オマージュも私にとっては大きな意味があったというわけです。

"この世界に溢れる音の
その全てに意味が在るように
この世界溢れる命の
その全てに意味が在るように"

いやもう本当にその通りなんですわ。

ところで思い出語りばっかしてスロウレインの楽曲そのものについて全然語ってねえじゃねえかという感じですが、もはやスロウレインを語るなんて野暮だなと思えてきた。
名曲、ただそれしか言えない。




ただMVのサトマのTシャツには一言物申したい気持ちはある。


キャッチーさ:★★★★☆
オシャレさ:★★★★☆
カッコよさ:★★★☆☆
美しさ:★★★☆☆
壮大さ:★★☆☆☆
私の狂い度:★★★★★★★
サトマのTシャツ:★☆☆☆☆


5.REAL DISTANCE



好き。マジで好き。結婚してほしい。

私、REAL DISTANCEも狂うほど好きなんですよ。
まずイントロのジャワ〜ン…というギターのコードとスネアのリズム、もうこのジャス調のイントロ5秒で白飯が食べれる。もうこのイントロのスネアが好きすぎてご飯が止まらない……

そこから始まるAメロの
貴方と笑う世界のほとり
このフレーズが狂うほど好きです。美しすぎる。
歌詞カードを見ながら何度も噛み締めた言葉
『貴方と笑う世界のほとり』
ダメだ、美しすぎる。結婚してほしい。 

ACIDMANの歌詞のこの頃の詩的な表現が私はドエリャア好きなんですよ。and worldやgreen chordの歌詞はこの頃にしかない歌詞の美しさがあって、詩集を出してほしいレベルで好きです。

あと間奏のジャジーな雰囲気もまた大変好き。
REAL DISTANCEは1曲通してスローバラードの切なさとジャズのオシャレさのバランスがめちゃ好きなんですよね。

さらにREAL DISTANCE狂いの私を本格的に狂わせたのがgreen chordツアーのライブアレンジなんですけど、あれ全人類気が狂いません??


無断転載の動画で申し訳ないんだけど、ニコ動にアップされてかれこれ16年消されずに生き延びてるのでもう公式も容認(?)してるものとして貼ります。green chordツアー武道館のライブ映像です。許してつかぁさい。
この動画は前半が千年歩行と後半REAL DISTANCEの2曲あるのでREAL DISTANCEは5:05あたりから聞けるのですが、もう全人類見て。ハイ今すぐ5:05から見て。
もうイントロがどエッチ。
音源よりもかなりジャズアレンジが効いたベースとドラムパートがイントロにあるんですけど、とにかくこのサトマがドスケベすぎて気が狂う。サトマってばこんなセクシーなベース弾くんだ!?と初めて(ニコ動で)見た時は椅子から転げ落ちました。
あと間奏のところでサトマが突然散歩し始めるところ、あそこも好きです。武道館のステージで突然散歩することあるんだって感じなんですけど、本当に散歩してます。

いっちゃんのジャズのリズムのシンバルとスネアも大変カッコいいんですが、サトマのドスケベさに全語彙力を失ったのでここで終わります。

キャッチーさ:★★★☆☆
オシャレさ:★★★★★
カッコよさ:★★☆☆☆
美しさ:★★★★☆
壮大さ:★★★☆☆
私の狂い度:★★★★★★★★★★★★★
サトマのセクシーさ:★★★★★★★★★


6.So Far


green chordで唯一のアコギ曲。
大木さん曰く、So Farは"「こういう曲にしよう!」とか決めずにアコギをゆっくり奏でていたら出来た曲"とのこと。
そのシンプルさのおかげでマイナー調の物憂げな曲なのに重たくならずアコギの音色が落ち着く、そんな曲で好きです。
冬の夜に電気を付けずにキャンドルだけ付けてボーーとしながらよく聞いてました。
この曲も冬に似合う曲なんよねぇ。

ちなみに今更ですが、アシクラでない方に説明すると私が各曲に貼ってるYouTubeのリンクは無断転載ではなく公式です。
なんと公式のYouTubeチャンネルであるACIDMAN official channelがアルバム丸々一枚分YouTubeにアップしてくれてます。しかも全アルバム分。太っ腹すぎるやろ。
そんなわけで本記事をご覧の方も安心して再生してください。むしろ再生回数稼いでください。

キャッチーさ:★★☆☆☆
オシャレさ:★★☆☆☆
カッコよさ:★☆☆☆☆
美しさ:★★★★☆
壮大さ:★☆☆☆☆
私の狂い度:★★☆☆☆


7.プリズムの夜


ハァ好き…………………

美しすぎる……好きだな……プリズムの夜……結婚しよ……

イントロのギターから美しすぎるし、あと個人的狂人(くるいんちゅ)ポイントはイントロから続くベースのポンポンポン……と響くリズム、これが好き。マジで好き。ドラムとギターが途切れた間から響くベースのポンポンポン……が好きすぎて狂う。このMVのYouTubeのコメントに
『最初のベースがなんか星の煌めきを表現してるようで好きなんですよねぇ』
という内容を見つけて、
アッ分かるッッッッ!!!と今ハァハァしてます。星が瞬いてるんですよ、このベース。
ハァッ…自分と同じ感性の方と出会えた時の興奮ハンパじゃねぇな。

あと歌詞の美しさでも狂う。

"銀色の森を探しに 静かな線路を歩いて"
"名前も無くしたままに 飛び立つ鳥の正しさは"
"未来を追い越せれば まだ見ぬ日々に会えるのかな"

クゥッ〜〜〜〜〜好き!!!

言葉が美しすぎる……
いや本当にgreen chordの歌詞の美しさ、唯一無二すぎん?


拙者プリズムの夜大好き侍なので贔屓目もあるかと思うんですが、green chordを"green chord"たらしめるものって実はプリズムの夜なのではと思うんですよね。このアルバムの核となってるものってプリズムの夜だと思ってる派です。
これは持論ですが、プリズムの夜が好きな方はそれだけで無条件でアルバムとしてgreen chordが好きな気がする。

ちなみに私的green chordのざっくりとした構成のイメージなんですが、

①green chord、Returning、Ride the wave、スロウレイン
②REAL DISTANCE、So Far、プリズムの夜
③AM 2:00、Dawn Chorus
④千年歩行、懸命の銘
⑤calm、toward

という5つのブロックに分かれてるイメージなんですけど、この②のゾーンが1番"green chord"の核な感じでこの3曲の流れがすっごい好きです。この3曲が"green chordをgreen chordたらしめる曲群"と勝手に思ってます。

あと私が冒頭から述べている『green chordは冬の夜の星空が視える』というのはこの②の3曲たちのイメージが強い気がする。
(まあ歌詞で"見上げた星降る夜に"って言うてるんてすけどね。)

キャッチーさ:★★☆☆☆
オシャレさ:★☆☆☆☆
カッコよさ:★☆☆☆☆
美しさ:★★★★★
壮大さ:★★★★☆
私の狂い度:★★★★★


8.AM2:00(instrumental)


プリズムの夜というACIDMAN屈指の壮大バラード曲のあとのホッと一息付くようなインスト曲であるAM2:00。
美しくクリーンなギターと小粋なボサノバ調のリズムこのインストがgreen chordというアルバムにおいて非常に良いポジションなんですよね。癒し。
ちなみにgreen chordのアルバムは"夜が明けていく様子"が描かれているらしく、それを知った時AM2:00がもうあまりにも"AM2:00"そのもの過ぎて感動しました。
あと1:14という短さなんですが、深夜ラジオのジングルっぽくてこの短さも好きです。絶対あるでしょこういう深夜ラジオのジングル。
プリズムの夜という満点の星空の後のAM2:00はメチャクチャ落ち着く癒しの一曲。


キャッチーさ:★★☆☆☆
オシャレさ:★★★★★
カッコよさ:★☆☆☆☆
美しさ:★★★☆☆
壮大さ:★☆☆☆☆
私の狂い度:★★★☆☆




9.Dawn Chorus (instrumental)


なんとまさかのインスト2曲続き。
ソリッドなカッティングから始まるACIDMANの軽やかで粋なセッションを楽しめるインスト曲で、サトマのアップライトベースの旨味がすごい曲です。ベースがとにかく良い。サトマ、定期的にアップライト使ってくれ頼む。

こちらもDawnというなの通り、徐々に夜明けが始まってる様子なのでしょうか?
REAL DISTANCE、So Far、プリズムの夜としっとり深夜ゾーンから徐々にギアを上げてくれるのがこのDawn Chorus。こっから千年歩行、懸命の銘という激ヤバブチ上げゾーンに入るための重要なターニングポイントのようなインスト曲です。
そう考えるとインスト2曲続きも頷けるな。

キャッチーさ:★★★☆☆
オシャレさ:★★★★★
カッコよさ:★★★☆☆
美しさ:★★☆☆☆
壮大さ:★☆☆☆☆
私の狂い度:★★☆☆☆


10.千年歩行


狂う。

もう本当に狂う。イントロから狂う。
イントロからもうサトマのアホみたいな(褒め言葉)ベースから始まり、もうずっとアホみたいなフレーズを指で引き続けます。(褒め言葉)
リバーブのかかったクリーンなギターがものすごく"宇宙"でギターもすごい好きです。ゴリゴリのベースなのに浮遊感もあるこのサウンド、何だこれ好きすぎる。

あとリリース当時"廻る巡る 今透明か"という歌詞に狂ったアシクラも多いかと思います。私は逆にこのgreen chordが入り口だったため、後に廻る巡るその核へ と 今、透明か を聞いて、『これ千年歩行で聞いたやつだ!!!!』になりました。

あと間奏のワケワカメリズムのところも大好きです。何回聞いても意味不明すぎるし、ライブ映像見ても意味不明すぎる。あのリズムどうなってんの?あのリズムをキープして演奏してるの凄すぎる。

個人的に『ACIDMAN何から聞いたら良い?』という方に対してオススメしたい曲ベスト10に入ります。ACIDMANというバンドの凄さが分かる1曲。
前述REAL DISTANCEで載せてたニコニコの映像、あれ前半が千年歩行なので見たことない方はREAL DISTANCEのとこまで戻って見てください。無断転載の動画を何度も貼るのは憚られるので貼りませんが、イントロのベッベッベベッベベッベベッベベッのベースが始まりミラーボールが輝く瞬間の引きの映像が好き過ぎて私の気が狂います。そして何回聞いてもベースがアホすぎる。(褒め言葉)

キャッチーさ:★★★★★
オシャレさ:★★★★☆
カッコよさ:★★★☆☆
美しさ:★★☆☆☆
壮大さ:★☆☆☆☆
私の狂い度:★★★★★★★★★★
サトマのヤバさ: ★★★★★★★★


11.懸命の銘


狂う。
(パート2)


千年歩行のアウトロから続いて始まるイントロというのがまず最高だし、そこからブチ上がりの展開を見せるACIDMAN屈指のアッパーチューン。
楽曲のカッコ良さもさることながら、ここで私は懸命の銘の歌詞を推したい。
REAL DISTANCEでも言いましたが、この頃の歌詞がホント好きなんですよ……

"揺らぐは葉月の風 空蝉残し"

"閉ざした泉の街 消え残る意志"

"飾る浮世の雨音に憧れていたんだろう"


文豪?


このボキャブラリーの美しさ、本当に好きすぎる。
こういう美しい散文のような歌詞ってand world、green chordぐらいがピークだと思うんですよ。
本当にこの頃の日本語のリズムの美しさを感じさせるACIDMANの歌詞を集めた詩集出してほしいんですマジで。

この美しいフレーズをバチゴリのロックチューンの歌詞としてハスキーでセクシーな歌声で歌い上げる、こりゃ高校生は好きになるって。

キャッチーさ:★★★☆☆
オシャレさ:★☆☆☆☆
カッコよさ:★★★★★★★★
美しさ:★★☆☆☆
壮大さ:★★☆☆☆
私の狂い度:★★★★★



12.calm


アルバムgreen chordもいよいよ終盤です。
終盤2曲がズッシリドッシリ激重パートになります。
スローで重ための曲calmなんですが、懺悔すると私はcalmの解像度が低すぎてあんまり語れません……スイマメン……
green chordを手にしたばかりの当時、ラスト2曲であるcalmとtowardが重たくてあんまり聞いたことないんですよね……
今でこそちゃんとアルバムをフルで通して聞くようになりましたが、キッズだった高校生当時は「う〜んノれねぇな〜」とスキップしてたため、当時の思い出が特にありません……すみません……

いやでもこの後のさらに壮大なtowardへの取っ掛かりとしては、calmはアルバムgreen chordにおいて重要なポジションの曲と言えるでしょう。


キャッチーさ:★☆☆☆☆
オシャレさ:★☆☆☆☆
カッコよさ:★☆☆☆☆
美しさ:★★★★☆
壮大さ:★★★★☆
私の狂い度:★☆☆☆☆


13.toward


アルバムラスト曲のtoward、こちらなんと10分32秒という超大作になってます。
ACIDMANの超大作といえばACIDMANの真髄にして深淵、『廻る、巡る、その核へ』が有名ですが、towardは 廻る、巡る、その核へ のタイム9分31秒を記録更新する長さで、暫定的にACIDMAN史上一番長い曲です。

そんな超大作towardですが、実を言うと初めて聞いた時は苦手でした。なんか怖くて。

フォン…フォン…という不穏なイントロ(不穏だけに)、
"嗚呼 来たる未来無くして"
"イルカの涙が海に溶け出して溢れてしまう前に"
という何かを訴えかけてる歌詞がなんか不気味で怖くて、最初の頃は最初30秒までしか聞いたことなかったです。


この怖さ、例えるなら
AC(公共広告機構)のCMの怖さと似てる。


自分でYouTubeのリンク貼っといてサムネイル見るだけでもう嫌になるくらい、私は昔(20年前くらい)のACのCMが大大大の苦手です。今でこそだいぶマイルドになったACですが、20年前くらいのやつってどれもバカ怖くなかったですか???
当時キッズだった私にトラウマを数多く植え付けたACのCMですが、その中でも忘れられないものの1つがリンクに貼った"消える砂の像"という作品。いやもうサムネも見たくない。

親子の後ろ姿と思いきやこれは実は砂で作られた像で、波に攫われて崩れ落ちてしまうという衝撃のラストと不気味なガムランボールの音楽が怖すぎて、20年ぶりに見ようと思いましたが再生5秒でYouTubeのアプリをスワイプして消しました。無理すぎる。
温暖化の影響を暗喩した作品で非常に芸術性の高い作品なのですか、このメチャクチャ強烈なメッセージ性に恐怖を植え付けられたキッズからしたら同じ類いの恐怖心がtowardにありました。

"イルカの涙が海に溶け出して溢れてしまう前に"
という歌詞にただならぬメッセージ性を感じて遠ざけてたんですが、実際に大木さんもこの"イルカの涙"は海面上昇のメタファーとのこと。

"イルカの涙が海に溢れて”というフレーズをすごく気に入ってるんですけど、イルカが泣いて、どんどん海の水位が高くなる、それは環境破壊のことを言ってるんだけど、そうして「悲しい、悲しい、悲しい」って悲しみが繰り返されていく。

ACIDMAN 『green chord』 インタビュー


もうACIDMAN界のACなんですよ、towardって。メッセージの重さが段違いすぎる。
強いメッセージ性や壮大な曲であることは理解できるんですが、何か怖い。
色のない灰色の海の中にいるみたいな、ゾッとする怖さがあるんですよね。

そんなわけで私はこれだけgreen chordに即ハマったにも関わらず、最初1年くらいはtowardを冒頭30秒までしか聞いたことなかったんですよね。10分超えの超大作であるにも関わらず。

↑先ほど引用した内容のBillboard JAPANのインタビュー


あの不穏なイントロしか聞いたことないまま1年くらい経過したところで、思いがけず転機が訪れます。

ある日green chordを聞きながら寝落ちしてハッと途中で起きた時、今までgreen chordで聞いたことのない優しく壮大で牧歌的な合唱曲(?)が流れててビックリしました。

えっ何この曲??green chordで聞いたことないんだけど本当にこれgreen chordの曲か?隠しトラック???とトラック名を見たら、towardじゃありませんか。

えっ!?towardってあのバチクソ不穏な曲のやつでは!?こんな合唱曲と別物すぎるけど本当にtowardなのかこれ!?!?!と寝落ちから目覚めたタイミングで初めてようやくtowardの後半の存在を知ることに。

towardは前述のインタビューの通り冒頭は環境破壊を危惧した重くネガティブな内容だったところ、後半は明るく開けたメロディで“We are living toward the true days”という合唱パートでポジティブに終わる、という10分32秒になってることをこのタイミングで初めて知りました。

冒頭で何度も繰り返されてた
"嗚呼 来たる未来無くして"
というフレーズも、後半では
"嗚呼 来たる未来無くしても
太陽は又朝を告げに
"と
その先が描かれてるんですよね。
そう、太陽はまた朝を告げに来るんですよ。
未来を無くしても!!!!太陽は!また!朝を告げに来るんですよ!!!
"来たる未来無くして"で終わりではなかった。
太陽がちゃんとそこにはあったんですよ。

先ほど引用したインタビューにも実は続きがあります。

“イルカの涙が海に溢れて”というフレーズをすごく気に入ってるんですけど、イルカが泣いて、どんどん海の水位が高くなる、それは環境破壊のことを言ってるんだけど、そうして「悲しい、悲しい、悲しい」って悲しみが繰り返されていく。
なんだけど、それを完全に振り払って、世界が一枚の絵だとしたらその額縁をバンッ!って外してみたら、すごく肯定的なメッセージが流れていた。そういうイメージの曲ですよね。

私が寝落ちから目覚めた瞬間がまさしく額縁が外された瞬間だったわけです。

人の手によって失われてゆく地球の未来を嘆くだけではなく、明るい未来に向かうための祈りも確かにあって、towardとはそういう大木さんの願いと強い意思が込められてる曲なんだなということが分かった瞬間、

ハァ〜〜〜〜〜‼️(感嘆)


となりました。

はぁ、すごくないですか?toward。
towardをキチンとフルで聞いてようやく
『これが⁉️これが"ACIDMAN"なんやな⁉️⁉️』とACIDMANのことが"理解(わか)"りました。
そんなわけで普通にライブでtoward聞きたいんですよね。
ACIDMANの激重曲枠といえば『廻る、巡る、その核へ』がライブでそのポストをものにしてるわけですが、そろそろtowardが来てもいい気がする。

ちなみに後半の合唱団パートですが、Wikipedia情報によるとどうやら著名人たちがノンクレジットで参加してくれたとのことらしく、そのあまりの粋っぷりにカァ〜〜〜‼️(感嘆)となりました。名前こそ出してないが、すごい人たちが多分いっぱいいるっぽい。何だその粋な演出。私はそういうのに本当に弱い。いやほんと、何これ。24時間テレビ???

そんなスーパー超大作のtowardの評価は

キャッチーさ:★☆☆☆☆
オシャレさ:★☆☆☆☆
カッコよさ:★☆☆☆☆
美しさ:★★★★★★★★★★★★
壮大さ:★★★★★★★★★★★★
私の狂い度:★★★☆☆

となりました。

ハイ、1万字超えたのでさすがにそろそろ終わりたいと思います!!!!
そんなわけで毎年冬になったら狂ったようにgreen chord聞いてます!15年間聞き続けてきたので、多分15年後も30年後も60年後も冬に聞いてることでしょう。
一生好きです、green chord!!!


余談なのですが、
冒頭でも述べた"NICIDMAN事件"について大木さんが触れた貴重なコメントが残っているので、そちらも最後に紹介します。

あの亮ちゃんのパクリ騒動についてはただネットで騒がれただけでジャニーズ側も特に触れることなくタブーになってしまったわけですが、
2017年11月28日に配信されたBar Booという番組で大木さんがこうコメントしております。

『錦戸亮くんがすごくACIDMANのことが好きでライブも見に来てくれて、だけど曲をすごいパクったって(言われてて。)
NICIDMANって言われてて、俺はすごいショックで。俺としては嬉しくて、曲を聞いても似てるけど、それはなんか(インスパイアとして)良いなと思ってて、全然俺は良いんだよ。
ただそれ以来錦戸くんはライブに来れてないと思う。俺は(あのインスパイアは)ウェルカムだしむしろありがたいことだった。』

ようは大木さんとしてはあれはパクリという認識はなくインスパイアであると思ってて、だからパクリと騒がれてた方がショックであり、あのインスパイアは全く問題ないものだったと錦戸くんにも伝えたい、といった旨をおっしゃってて、当時のNEWS好きとしてはこのコメントに大ッッッッ変救われたわけです。

しかし大木さんがこのようにおっしゃってるということは、2017年現在ではまだ亮ちゃんとわだかまりがあるままであることが伺えます。まぁジャニーズに所属してた頃は仕方ないと思うんですが、亮ちゃんももうジャニーズ退所してるから、その後大木さんと和解してると良いなと願わずにはいられない、そんな話でした。


↑Bar Booの 1:04:53 あたりから亮ちゃんについて語ってますので、聞いたことない方はぜひ聞いてみてください。

ちなみにこのBar Booは本当に神回で、
ホリエアツシの弾き語り『鱗』(秦基博)のそのあまりの歌声の美しさと優しさに胸を締め付けられ私がホリエアツシの歌声に2億回恋に落ちたり(50:34)

ホリアツにマジで恋する5秒前


大木伸夫がハットを外す超貴重映像があったり
(1:15:12)

マジでハット外す5秒前


もうマジのマジで神回なので未視聴の方にオススメです。
私は久しぶりにまたこの動画を見てホリエアツシの歌声に5億回目の恋をしました。
ハァ、ホリエアツシ、好きだな………

【ホリエアツシの弾き語り鱗】

キャッチーさ:★★★★☆
オシャレさ:★★★☆☆
カッコよさ:★☆☆☆☆
美しさ:★★★★★★★★★★
壮大さ:★★★☆☆
私の狂い度:★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★


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