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落合陽一さんとウーマン村本さんの件

2018年1月1日。朝まで生テレビでの出来事です。詳細はネットにたくさん転がっているので検索して下さい。Twitterでは2人への賛否で論争が起きて、2人とも炎上していました。炎上の様子はtogetterで見れます。
【朝まで生テレビ】ウーマン村本の発言を呆れ顔で聞く落合陽一#朝生

前提として。私は無知が悪いとは思っていません。無知は情報を知らないだけなので、学べば解消する簡単なことです。

村本さんは知識は不足してるかもしれないけど、自分の頭で考えている人だと思います。私はその思想に共感は出来ませんが、村本さんが言いたい事は分かるような気がします。

この件は「少し賢い小学生が、大学生の討論会に参加して相手にしてもらえなかった」という印象でしたが、なんとなく村本さんに非があるような気がしてモヤモヤが残っていました。

しばらく考えて、これは品性の問題だと気付いたら全てが納得できました。

冒頭にリンクを張ったブログ記事を引用します。1月2日の村本さんのツイートとのことです。

〈おれが朝生で無知を怒られていたことに対しておれのツイッターをみて会いにきてくれて「僕も知らない、あの場で村本さんが聞いてくれて嬉しかったそれを伝えにきた」と言ってくれた。おい、バカ学者ども、お前達は街の人を知らない。みんな仕事がある。お前らは知で飯食ってるから知ってるだけ。〉

私はこのツイートを見て、学者さんへの敬意が足りないと思いました。
学者さんは「知」で生活してる人達だからこそ、低レベルな議論を吹っ掛けるのは失礼なことだ、という前提が抜けています。

村本さんも、お笑いに全く造詣がなく「無知で何が悪いんだ!」と豪語する人に、お笑いについての初歩的かつ論点がズレた持論を喧嘩腰で語られたら迷惑に感じるのではないでしょうか?「漫才って何?ボケって必要なの?ツッコミって必要なの?そのネタのどこが面白いの?」と喧嘩腰でこられたら。

無知かどうか以前に、その道のプロに対する敬意を感じません。

少なくとも落合さんは、村本さんを「バカお笑い芸人」なんて言わないと思います。番組での発言は、村本さんの場違いを指摘しただけであって、職業を見下したり人格を攻撃はしていません。

権力側や知識層に噛みついて溜飲を下げるだけなら誰でも出来ます。本当に社会のためを思っての発言なら、村本さんが持っている影響力を有効活用すればいいのに、もったいないと感じました。

バカ学者なんて言葉をぶつけて対立を煽るのではなく「無知だと学者達のいいようにされてしまうから勉強しよう」という方向に持っていけば、社会全体の知性の底上げが出来るかもしれません。それが本当に残念です。

プロに対して知らないことを威張って、知らないのに持論を展開するのは、とても失礼な言動だと思います。プロが時間をかけて勉強したことを愚弄するのと同じではないでしょうか。自分の職業で同じことをされたら不快になると思います。そういう想像力は大事ですよね。

この件は知識の量の問題ではなく、他者への敬意・品性の視点で村本さんに非があると思いました。
これが私の感想および結論です。

関連→落合陽一さんのこと