落合陽一氏 写真展「情念との反芻 - ひかりのこだま、イメージの霊感 -」
*上記サイトから画像をお借りします。
『複製画の村の少女』
ネットで個展開催の記事を見た時に、こちらの作品に強く惹かれました。
溶け合った豊かな色彩と、ぐるりと囲むダークな色合いのコントラストの中に、女の子の白いワンピースが浮かび上がっていて、落合さんは「色」を楽しんでいる作品かなぁと思いました。
しばらく眺めていて、女の子の右隣に映っているものが「バラの花」だと気付いた時に、大げさではなく体に電気が走りました。ピントがすごい!!ピントと光の使い方で遠近感を狂わせてる!!前後の位置関係が分からなくなるまで色を溶かしてる!!すごい!!
パソコンのモニター越しでここまで楽しめたので、実物をどうしても観たくて個展に伺ったのです。
実物は全く予想していなかった大きさの作品でした。とても大きかった!
すぐに感じたのは、「この作品の中の"物質"は少女だけ」ということです。もっと言うと、少女が着ているワンピースだけ。
平面の中に、少女だけが立体で存在しているというか。
物質の色が溶け合っているのではなく、もっと本質的な「光」の溶け合いを感じました。色はもともと光が見せるものなので、軸を「光」に持って行くと遠近感はなくなるのかもしれない、という新たな思考の課題ができました。モニター越しに観た時と同様に、バラの距離感が不思議で不思議で。
落合さんの作品は頭がフル回転するので大好きです。
『湿った光に絡みつく情念と自然』
こちらは見る角度によって表情が変わる面白い作品でした。
実物はモニターで見るよりももっともっと幻想的です。向こう側に温度を感じて、「幸せなばかりではないけれど、悪くない場所」があるような感じ。これが落合さんの「情念」かなぁと思いました。
私は正面から見た時より、作品に近づいて横から斜めに見た時の方が奥行きを感じて、「向こう側に行きたい」という気持ちが強まりました。きっと光の面積が小さくなって明るさが増すような錯覚が起きるのではないかと思います。
『桟橋の記憶』
こちらは水面がすごかった(語彙力なくしました
〇で囲んだ辺り。伝えられなくてもどかしい!!
もどかしすぎて作品に釘付けになりました。なのでこの作品の感想だけツイートしたのです。このツイートは頑張って言語化を試みた形跡です。
どう表現したら皆に伝わるか、私の頭がスッキリするかをずっと考えていますが、未だに上手い表現が見つからない。めちゃめちゃ反芻中です。落合さんの思うツボ。
光が溶けて海水に「とろみ」を感じるし、すごくいい感じに物質が反射してて海に墨で波の線を描いたように見えるんです。
…実物を観に行ってください(´;ω;`)
全作品が撮影禁止だと思って一枚も撮らなかったのですが、どうやら勘違いだったみたい。悔やまれます。
立体作品のウツボっぽさとか撮りたかったー!残念。
機械的なのになんとなく思考してるような雰囲気があって、でも実際のウツボは何も考えてない怖さを感じる生物なので、いろいろ捻じれてて面白かったのですが、画像がないと伝えられる自信がありません。
(…視覚の情報に頼りすぎかも。新たな課題を発見…)
廊下の作品は、意図的な「画像おそろい」のような気がしてなりません。落合さんの遊びを感じました(о´∀`о)
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*やはり、個展を使った壮大な画像おそろいとのことです!
先に廊下を鑑賞してからメイン会場に入ったのですが、なんとなく全体的に画像おそろいを感じました。でも「そんなワケない」と思考にブレーキをかけちゃったんですよねー。個展は力作とか自信作を展示するものであって、ゲームする場所じゃないと。
まさか、このスケールでゲーム仕掛けられるなんてー!!
やられたー!!常識外れすぎて楽しすぎる!!
これから落合さんの個展に行かれる方は、私のインスタやnoteとの画像おそろいを探してみて下さい。
芸術を鑑賞しながらゲームで遊べるって、すごいエンタメだと思います。びっくりしました!
*会場で頂いたカードです。
【画像おそろい答え合わせ】
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