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8月31日の夜に

毎年9月1日は子供の自殺が増えるそうです。
学校に行きたくなくて自ら命を絶ってしまう、そんな痛ましいことは根絶しなければなりません。

今年の8月31日、NHKでは子供達に向けた番組を放送しました。

Twitterでは「# 8月31日の夜に」というハッシュタグをつけて、大人達が子供を励ますメッセージを送っていました。

メッセージは「学校だけが全てじゃない」「逃げていいんだよ」という言葉があふれていました。大人達が自らの経験からの優しいメッセージだと思います。私も同じように「学校が全てではないから、逃げていい」と考えています。

ですが、このメッセージの真意を10代で理解するのは難しいかもしれないと感じました。

「学校が全てではないから逃げていい」というのは真実です。たくさんの大人が経験しています。たくさんの大人が「あの時、逃げて良かったんだ」と振り返っているのです。

でも、それは大人達が「今なら分かる」話です。今それを言える大人達も、子供時代には分からなかったということです。

現在進行形の子供にも分からないと思います。「子供には逃げ場所も、逃げ方も分からない」という前提で考えなければならないと思います。

私は小学5年生の時に転校を経験しているので、いま通っている学校が世界の全てではないことを、早い段階で具体的な経験として知っていました。
しかし転校の経験がなければ「自分が他の学校に通う」ということを想像できないかもしれません。

また、学校が嫌いなのに、別の学校に通うことを自ら選択する子供は少ないと思います。子供なら不登校を選ぶのではないでしょうか?
別の学校での生活がバラ色になるとは限りませんし。
私は転校先で、転校前の学校ではセンス抜群といわれて100点だったお絵かきを認めてもらえずに、0点の烙印を押されて非常に混乱しました。

継続して子供の心を楽にするための方法を考えたのですが、学校という小さな世界しか経験がない子供には、「学校外の居場所を意識して作って」と伝えるのが効果的だと思い至りました。

学校に行きたくない子供を図書館に誘うという取り組みは、とても良いと思います。ですが、恒常的な安らぎには繋がりにくいかもしれません。

学校以外の居場所とは、物理的なスペースの話ではなく、心の居場所です。

それには「創作活動」が最も適していると考えています。

どんなものでも完成させることは成功体験につながります。小さな成功体験の積み重ねは自己肯定感を育てます。自分だけの創作なら誰にも点数はつけられないので、心のまま自由でいられます。

創作の趣味を持つことは、その後も人生を豊かにします。
これは間違いない事実です。

何から始めたらいいか分からないなら、ワークショップに参加してみると良いと思います。気分転換になりそうですし。
ユザワヤやハンズには500~1000円くらいで手芸・工作できるワークショップがあるので、学校に行くのが嫌な時は、そういう場所で創作に集中してみるのも良いかもしれません。

子供の頃は何にでも点数をつけられて、とても息苦しいものです。

学校外の居場所を「創作活動」にすれば、場所を移動しなくても、常に心に居場所が出来ると思います。

*子供達にはたくさんの情報に触れて欲しいので、その方法を模索中です。

*学校に行きたくない理由を見ていると、やはり「皆と一緒になれない」という悩みが多いようでした。つまらない同調圧力によって個性が潰されないよう、この風潮も変えていきたいと考えています。