🔰はじめての拡音シャノン🔰

2023年2月17日 23:19

◇はじめに◇

((上にある目次を使って必要なところだけ読んでね！))

拡音シャノンに興味を持っていただきありがとうございます！
このページは、UTAUがはじめての方にも拡音シャノンを使ってほしい、ひとりでも多くの方に使ってほしい、という気持ちから書かせていただいてます。PC知識にも、解説をする文章力にも自信はございませんが、実際行っている操作をそのままお伝えするぐらいは出来ればと思います。

◇UTAUを導入しよう◇

拡音シャノンは飴屋／菖蒲様から配布されているフリーウェア「UTAU」での使用を想定して作成している音声ライブラリです。
(UTAU-Synth、OpenUTAUなどで使用していただいても構いませんが、動作確認等は一切しておりませんので自己責任でよろしくお願いします……)

ググればいくつでも出てくるUTAUの導入手順解説をここでまたひとつ増やさせていただきます。ここでわからなかった場合は、どこかにわかるページがあるので探しましょう。インターネットと先駆者達に感謝です。

UTAUをDLしよう

まずは UTAU公式 に飛んですぐ見られる大切そうな文章に目を通しましょう。その後、画面上部「ダウンロード 」からダウンロードページに飛びます。一番上にあるのが最新版ですので、そのインストーラをダウンロードします。

クリックすると、インストーラが入ったZIPファイルがダウンロードされました。そしたら、そのZIPファイルを解凍(展開)します。ZIPファイルの展開の仕方もGoogle検索でいっぱい出てくるので探してみましょう。

解凍して出てくるインストーラ
かわいいね

**インストーラを起動**すると、不穏な効果音と共に
このような表示が出ることがあるけど**「はい」を押して**ね
UTAUは安全です

なにも思い出せないまま起動してみたら
勝手にインストールが終わってこんな表示が出たよ
もし途中でなにか表示されても多分「はい」「続ける」「同意」とかで大丈夫だよ
UTAUを信じろ

初回起動をしてみよう

readme(初回のみ)と原音レポートが表示されます。
readmeは目を通したら閉じましょう。
原音レポートは、拡音シャノンを使っていて必要になることはないので
「表示しない」にチェックを入れてから閉じても大丈夫です。

まずはデフォ子さん(デフォルト)にUTAってもらいます。

真ん中のピンクのやつを押すと

UTAUには2つのピッチエディタのモードがあるよ
初期状態ではMode1だから、「**Mode2**」を押して切り替えてね
このページでの解説は全て**Mode2状態を前提**にして進めるよ

ノートがこのように表示されればMode2だよ
選択されたノートはピンク色、されてないノートは水色だよ

再生▷を押すと、今ピンクになってるところが再生されるよ

◇拡音シャノンをダウンロードしよう◇

まだUTAUの操作を知らない？大丈夫です！！！！
これから拡音シャノンと一緒に使い方を覚えましょう。

配布サイト：TelepathyCapsule に飛んでください。
音源のダウンロード、ご使用の前には利用規約をご確認ください。
キャラクターと音源、それぞれのルールを守って楽しく使いましょう。

拡音シャノンの音源ページで立ち絵、サンプル、配布動画などが見れます。
はじめての方は☆オススメ と書かれた音源を選択するといいでしょう。
好きな音源を選んで、その音源名をクリックします。
BOOTHのページに飛ぶので、そのまま無料ダウンロードしてください。

ZIPファイルがダウンロードできるので、解凍(展開)してください。

展開前.zipと展開後フォルダ
展開したらZIPの方は削除してもOKだよ

ダウンロード後解凍した音源はUTAUのvoiceフォルダに移動させましょう。

音源フォルダを右クリック→切り取りしてね

「uta」はデフォ子さんです
その下の何もないところで **右クリック→貼り付け**

UTAUを起動して左上からプロジェクトの設定を開きます。

◇拡音シャノンにUTAってもらおう◇

UTAUエンジンについて

導入編にて、デフォ子さんの声が再生される直前に、
白文字が流れる黒い画面は表示されましたか？
初期エンジン「resampler」が合成をしている間に出る表示です。
UTAUでは、UTAU用エンジンが音を合成しています。

原音ファイルセットでは、UTAU音源を選ぶことができます。
生成時オプションではいわゆるフラグをかけることができます。

エンジンは一番下にあるツール１、2です。
初期エンジンresampler以外にも、様々なエンジンが配布されているので、使用音源や好みに合わせて変更できます。多くのエンジンはツール２のみを違うものに差し替えることで変更します。
拡音シャノンはresamplerとの相性が良い のでこのままでも使えます。
resamper.dllを使用するにチェックを入れてもOKです。

USTを作ってみよう

※拡音シャノンの連続音を使用している前提で話を進めます。

最初に音源横のTempo(＝BPM)を作りたい曲の速さに変更しましょう。
数値は基本的に全て半角数字で入力してください。

Liricに入力された文字数＝入力されるノートの数です。
ひらがなの小文字は勝手にまとめてくれます。
Lenghtで入力されるノートの長さを指定します。

1文字目の「あ」を選択した状態で、
右の「＋R」を4回押すと….

あとは音程と音符の長さを原曲に合わせて再生….!!としたいところですが…..
このままの歌詞ではUTAってくれません。
拡音シャノンの音源の多くは「連続音」という形式なので、
歌詞の形式を連続音用に合わせる必要があります。

「単独音」の音源はひらがなをそのまま入力している状態で歌えます。
さっき歌ってくれたデフォ子さんは単独音の音源だったというわけです。
例　[R][あ][る][ぷ][す][い][ち][ま][ん][じゃ][く]

「連続音」の音源は、直前の歌詞の母音＋半角スペース＋ひらがな を
入力する必要があります。
例　[R][- あ][a る][u ぷ][u す][u い][i ち][i ま][a ん][n じゃ][a く]

shiftキーを押しながらノートを押して音素を呼び出すことも、
ノートをダブルクリックして直接歌詞を書き換えることもできますが….
プラグインを使用して一括で変換するのが楽です！
私はおま☆かせ2020 を使って変換しています。
プラグインの導入方法はそれぞれ違うので、そのプラグインのreadmeや配布サイトの説明をしっかり読めばわかります。

変換すると四角い枠の形が変わるよ
四角い枠は**エンベロープ**だよ
エンベロープは簡単にいうと音量を表示しているよ

このまま再生すると、音がプツプツとして聞こえます。
エンベロープの境、音と音の繋ぎ目が不自然な状態だからです。

エンベロープを滑らかにしたいノートを選択した状態で、
１番右(リセット)を押して
次に左から2番目 or 真ん中を押してね
好きな方でいいよ

USTをDLして使ってみよう

※拡音シャノンの連続音を使用している前提で話を進めます。

どこかで配布されているUSTを使って拡音シャノンにUTAってもらうこともできます。USTをDLしたら、ZIPファイルは解凍して、readme・使用規約等には目を通しておきましょう。

配布されているUSTを開いたらまずはプロジェクトの設定をします。

使っている**PC内に存在しない**(もしくは場所が違う)ものは赤字で表示されるよ

・原音ファイルセット(今回使うUTAU音源)
・生成時オプション(全部のノートにかかるフラグ、空白でも〇)
・エンジン(特にツール２、resampler.dllを使用しても〇)
を設定してOKを押してください。

UST制作時に使用しているUTAU音源と使用中のUTAU音源が違うので、
読み込んだままのUSTでは綺麗に再生されないことがほとんどです。
まずは、ノートから余計なPrefix(語尾辞)を削除します。

選択した状態で、
画面上部のツール→組み込みツール→**SuffixBroker**を開いてね

USTの歌詞が単独音(ひらがなのみ)形式でしたら、
プラグインを使って連続音形式に変換してください。
連続音形式のUSTを単独音の音源で使うときは、逆の変換をしてください。
USTの歌詞と音源形式が一致しているときにこの作業は不要です。

次に、エンベロープをUST制作時と同じ手順で滑らかにしてください。

エンベロープを滑らかにした後に出てきた
　**！マーク**　は何度かクリックしたら消えるよ

消えない時はノート右クリック→エンベロープを開いて
エンベロープを手作業でほどいてみてね

エンベロープ正規化プラグイン を使用すると選択範囲の！マークを一括で必ず消すことができます。！マークを残すと正常に再生されないので必ず全て消してください。

それでも再生して違和感があるときは……
次の手順で余分な設定をリセットします。

灰色のところが、ノートにより値の違うところ
白いところが、全てデフォルト値のところ
数字が入力されていれば全ノート同じ値が入力されているよ

拡音シャノンのリセット値はこれ！
**詞、キー、長さ**は楽譜が変わっちゃうから**いじらないでね！**

先行発生、オーバーラップは単独音向けに設定されていることが多いです。リズム音痴の原因になるのでクリアします。
STPもリズム音痴の原因になりやすいので、
灰色枠 or 数字があれば、0を入力してください。(枠が白いときは不要)
子音速度は基本100、早い曲なら160くらいまであげてもいいでしょう。
BREは基本50です。曲や好みにより15～70くらいを入力してください。
それぞれの値の詳細は調声解説で説明します。

先行発声、オーバーラップ、STPをリセットするなど、いじったあとは、
もう一度エンベロープを滑らかにしてください。

これで大体楽譜通り歌うようになったはずです。

拡音シャノンを調声しよう(ピッチ)

調声の細かいことについては別記事として用意しています。
ここでの解説は基本中の基本的な部分だけにさせていただきます。

まずはピッチ(音程)をいじってみましょう。

( チェックや文字が**灰色の状態でOK**を押すと
編集前でも編集後でもピッチは**現状維持**されるよ
ポルタメント・ビブラートのどちらかのみを
新しく設定したいときに使える機能なので覚えておいてね )

**( チェックを外した状態でOK**を押すと
それまでついていたポルタメント・ビブラートが
完全に消去されるよ )

**調声を始める**には、それぞれに**チェック**を入れよう
色々試して好きな値、曲に合う値を見つけてね
(この画像は私がよく調声のスタートに使っている設定)

ノートの間に置かれた**赤い点とそれをつなぐ線がポルタメント**だよ
4分音符以下をビブラートの除外対象に設定していたから
ビブラートは置かれていないよ

この時点で再生すると音程の繋ぎ目もさっきより滑らかになっています。
音程をピッタリなぞる合成音声だからこその歌い方が好きな人にとっては、
この辺でそろそろ満足のいく音に近付いているはずです。

調声といえば！とイメージされる、ピッチの細かい編集をするには
**＋－で画面を拡大・縮小**すると調声がしやすくなります

赤い線の端、**赤い点にカーソルを合わせると十字**になるよ
十字で右クリックすると**赤い点を増やせる**よ

**赤い点**を**増やしたり動かしたり**すると**ピッチが描ける**よ
実際に歌ってみたり再生したりしながら
好きな歌い方をしてくれるまで好きなだけピッチを動かそう

基本の特殊音素

特殊音素を呼び出せるエイリアス(歌詞)は、
それぞれの音源のreadmeから確認できます。

ブレス、超特殊は単体で使える音素です。

ブレスは音量を下げて、BREを60以上にすると綺麗になりやすいよ
こだわりたい人は息っぽい音素を綺麗に鳴らせるエンジンを使ってみてね

語尾音素は語尾の休符と差し替えることで使える音素です。
語尾息(R、吐、吸)、語尾エッジ(')、語尾笑い(W)、語尾子音などがあります。

連続音の歌詞と同じで
**直前の母音＋半角スペース＋音素歌詞** で呼び出せるよ
呼び出した後にピッチ、プロパティの設定と
エンベロープをなめらかにするのを忘れないでね

特殊連続音は通常歌詞(連続音)と差し替えることで使える音素です。
あ・行、ら巻行、らL行、などがあります。

それでも難しいときは？

今回は、製作者と同じ環境で拡音シャノンを使用するという前提で解説をしました。私もまだ歴が浅いので情報の偏りが強く、使用環境次第で異なる操作がたくさんあると思われます。導入編でも書いた通り、UTAUは各操作、各機能、各悩み毎に先駆者達が解説を残されています。困ったらすぐ検索して突破していきましょう。
この記事では参考になるところだけ参考にしていただければと思います。

拡音シャノンに興味を持ち、ここまで読んでいただきありがとうございました。L木ヒロメは全ての拡音シャノンファン、UTAUファンを心の底から応援しております。
UTAUの操作について、 (ここの操作おしえて～！とか)
拡音シャノンについては、(この音源の隠し音素教えて！とか)
Twitter等でご連絡いただければ、可能な限りお力添えさせていただきますのでお気軽にご連絡ください。

それでは！楽しいUTAUライフをお過ごしください！

おまけ：今回の解説を書いてる間に完成しちゃったUST

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