3-4.ひとつの紅茶から始めよう
”紅茶を暮らしに取り入れるなら、まずはひとつの紅茶からでOK”
AMBERのコンセプト「紅茶のある暮らし」という観点で、そのメリットを3つお伝えいたします。これから紅茶を始める方にとって何かのヒントになったら嬉しいです。
メリット①「ひとつできる、がゆとりをもたらす」
ひとつの紅茶を自信を持って淹れられること。「この紅茶なら大丈夫!」というものを味方に付けること。これは暮らしに小さな「ゆとり」をもたらすスキルです。少し疲れたときでもヨッコラショ!と重い腰を上げる動機づけにもなり、ひいてはホッとするひと時をもたらすのではないでしょうか。あれこれ手を出し頑張りすぎて続かなくなるよりも、まずはひとつ→慣れたら次は別の紅茶→2~3種類を気分に合わせて・・・と少しずつできることを広げてゆけば良いですよ~。
メリット②「ひとつの紅茶で基本動作を体得」
紅茶を淹れるとき、最低でも3つ決めることがあります。それは「茶葉の種類」「茶葉:水の量」「時間」です。ここで「茶葉の種類」が決まっていれば、あとは分量や時間を決め、必要に応じて調整するだけです。抽出条件で悩む要素は少なくなり、淹れるハードルが少し下がりますね。繰り返し淹れてみようかな、という気にもなろうかと^^
繰り返し淹れることで、茶葉の扱いや お湯のタイミングに慣れ、一連の動作がスムーズに運ぶようになります。つまり「基本の淹れ方を体得する機会」になっているということ。ひとつの型ができる、とも言えます。
慣れてきたら、次は細かいところに拘るもヨシ、他の茶葉にトライするもヨシ。基本があるからこそ楽しめる次のステップだと思います。
メリット③「ひとつの紅茶で味覚の基準を作る」
沢山の種類を飲み比べることで違いがわかる、という考え方には概ね同意しますが、もうひとつ補足するとしたら「比較するための基準があるといいですよ」ということ。
具体的な方法として、バランスの取れたタイプの紅茶を集中して淹れて飲むことをお勧めしています(※例:セイロン(スリランカ)のディンブラやセイロンのブレンドなど)。理由は、発酵させたお茶らしい味・色・香りを備えていること、そして価格が概ね安定していることです。もちろん紅茶は嗜好品、お好きなものを楽しめればそれに勝るものはないというのは大前提です。
できれば一定期間 飲み続けた方が良いのですが、そうでなくても1日に1回、継続して淹れ集中して飲んでみてください。それが難しければなるべく短いスパンで。そうすることで情報が蓄積され、少しずつ舌の基準が作られます。この期間をひとつの紅茶で体験してみるのはとてもお勧めです。
最後に
建築家のミース・ファン・デル・ローエ氏の「LESS IS MORE」 と言う言葉をご存知でしょうか。少ない事。それは足りないのではなく、より豊かなものという意味だと解釈しています。
紅茶に関しても同じだと思います。少ない事と向き合いながら感性や技術を精錬させること。これは情報過多な時代だからこそ、私が大切にしているスタンスです。そして、物も思考もシンプルで余白がある状態。ここに日々の暮らしが重なると、その質を少し豊かにしてくれるのかもしれませんね。
以上、ひとつの紅茶から始めるメリットを3つお話ししました。
ご訪問、そして最後までお読みくださりありがとうございます!
次回は「好みの紅茶を探そう①産地編」という内容でお話しいたします。
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