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モニターコントローラーMoCo【レビュー/使い方】

はじめまして、HIROです。音楽情報サイトをツイッター(@It_is_lively)に結びつける下準備でnoteをはじめました。

■ESI社の「パッシブモニターコントローラーMoCo」のレビュー記事です。

ESI MoCoは、

2つのモニタースピーカーをボタン1つで切り替えられる。
という便利なコントローラー。

音質の劣化もなく、個人的には導入して大正解でした。

ただ購入メリットが環境に左右されますので、気になっている方は是非ご一読下さい。

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機能と使い道

基本は至ってシンプル。
電源不要で、インストールソフトなどもありません。

インターフェースとモニターの間に繋ぐだけで、すぐに音が流れます。

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モニターコントローラーMoCoで出来ること。

2種類のスピーカーを繋いでおくことで、右側のAボタン・Bボタンを使い「どちらから流すのか」を選べる。
(同時オンも可能)

つまり
「低音はBのスピーカーで確認しよう」とか
「2つのスピーカーどっちで聞いても問題なく聞こえる様にしよう」

というミキシングの環境を高めたい方には、必需品となります。

またインプットも2種類を選択可能。

「テレビやスマホの音もモニタースピーカーから流したい!」
「パソコンやインターフェースを使い分けてるけど、スピーカーは統一したい!」

などのニーズにも対応でき、ご自身の目的に合えばとても頼りになる機器です。

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◎ 2台スピーカー併用は安心したモニタリングを行う上でオススメ。い替えで以前のものがある方など、導入価値は高いと思われます。
△ 対してスピーカーもインターフェースも1種類、他に繋ぎたいものが無いと言う方には、費用対効果で悩む製品かも知れません。

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その他の特徴

ESI MoCoには、次のちょっとした「便利ボタン」があります。

[ミュート] [モノラル] [相位反転]

例えばヘッドフォンで聞き比べる時はモニターのミュートボタンを使用。ノブで音量をその都度調整する必要もなくなります。

また、モノラルアウトもマスキング対策含めて重宝しますよね。ステレオ再生がほとんどとは言え、まだまだ現役な作業です。

DAW側ではなく手元でこういった操作を行いたい方であれば、仮に1IN1OUT環境でも購入して無駄ではないかと思います。
(費用対効果で納得できるなら)
ノブはほぼ無段階調整となっているので、インターフェースボリュームの1メモリあたりの変化に悩んでいる方にも恩恵はあります。

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比較商品

さて、類似の機能を持つコントローラーは、以前から近い価格帯でも販売されていますね。

有名なものがコチラです!


機能はほぼ同じ、基本的な評価も高いです。

ただ、稀に見る口コミが気になりました。

・音量によって定位が狂う
・音が少し痩せる
・重い

うーん...MACKIEも決して怪しいメーカーではございませんので、特に音質や定位には気を配っていると踏んでおりますが。
運悪く不良品だったのでしょうか?

この3点、私の持つESI MoCoでは感じていません。
大きさ重さに関しては素直に、MoCoのコンパクトさに軍パイが上がりました。

近い価格帯とは言え現状は4,000円の差。またMACKIEには音量をボタン1つで下げる「DIM」ボタンもありますので、1万前後のモニターコントローラーはしばらくこの2択で選ばれていきそうですね。

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発売時期とレビュー

MoCoの日本での販売は、2020年に始まったばかり。
そのため日本語レビューはまだまだ少ない状態ですが、目に入る評価は基本的にプラスです。


海外では2017年頃から流通していますが、「音質」に関しては全く劣化がないとの声も目立っています。


合わせて必要な商品

仮にスピーカー1台の環境で購入するとしても、インターフェースと接続するためのケーブルは必要です。
付属される訳ではありませんので、この点は見落とさないように注意しましょう。

【要注意】端子について

ここが非常に重要。

ESI MoCoはなんと、インアウトの端子がバラバラなんです。

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見てお分かりの通り、

インプットA→TRSフォーン
インプットB→3.5mmミニorRCAケーブル
アウトプットA→XLR
アウトプットB→3.5mmミニorTRSフォーン

となっております。

一見不親切にも思えますが、

・ZS-M5のようなラジカセのLINE INにアウトプットさせたい
・テレビのRCA(いわゆる赤白ケーブル)からインプットしたい

こういったニーズにおいては変換が不要のため、親切すぎる設計(笑)

対するMACKIEはインプット2に3.5ミニを選べるものの、基本はインアウト全てをTRS端子で賄うシンプルさです。

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ただMoCoも突き詰めて考えてみれば「インターフェースを2台併用する際、サブがRCAケーブルとなる」点以外、特に影響はないとも思えます。

このようにMoCoの端子をメリットと取るかは環境で分かれますが、ESI MoCoを選ばれる際はケーブル購入のミスにだけ気をつけて下さい。

サウンドハウスさんのように、タイプ別一覧から選択購入できるサイトもあります。(外部リンクへ移動)
※モニターに繋ぐ大切なケーブルですので、安すぎるものは避けたほうが良いかも知れません。

ちょっと苦しんでいる点

※これはモニターコントローラー全般に言えます。

現在別社から、「スピーカーキャリブレーション」系の便利なソフトが売っています。

キャリブレート=調整・補正、つまり

事前に調査した部屋環境などを考慮して、適正なEQ処理を適正に挟んでくれる→フラットなモニタリングができる

という超優れもの。


最近になって超特価セールが繰り返されたため、

Reference 4ARC System 2.5を使っている方も多いことでしょう。

※2020年4月16日、ARC3が発表されています。

さて、私はReference4を2つのスピーカー両方に対し「絶対必須」と使っていますが...

質の違うスピーカーAとBそれぞれに掛かる補正具合は、当然大きく変わってくるわけです。

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つまりキャリブレーションソフト使用者は、コントローラー1クリックだけでは正しいモニタリング比較ができません

当然と言えば当然ですが、結局はキャリブレソフト内で「今こっちを補正してね〜」と選ばなければならないんですよね。

とは言え繋ぎかえるよりは早いので、部屋で作業する以上この流れは割り切って行なっています。

追記:

MoCoもMACKIE同様、ヘッドフォンを挿す端子は兼ね備えていません
もし2つのインプットからの音を同じヘッドフォンで聞きたい場合は、別にシステムを組む必要があります。

まとめ

長いレビューとなってしまいましたが、この価格で音質劣化なくモニターをコントロールができるESI MoCo!
私は強くオススメできます。

※ツイッターアカウントのフォローをお待ちしています!良い音楽情報の共有ができましたら幸いです。


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