消滅都市FUTURE CONCERT朗読劇DAY2


2016年12月28日二開催されたライブ、FUTURE CONCERTにて発表されたDAY2公演の朗読劇文字起こしデータです。

1度目の消滅4章のクリア、呪われし廃工場からの脱出のクリア、執行機関の物語をクリアしていることが前提となります。


リサーチャー
「“タマシイ”。
 消滅してしまった人達の想い。
 普段は私たちの目に触れる事はないタマシイたちだけど 
 中には、意思を持って行動するものがいる。
 例えば“ゲームマスター”。
 消滅前…
 様々な人間を不条理なゲームに巻き込み
 たくさんの希望を奪ってきた男が
 タマシイになっても動き続けているらしい」


ゲームマスター

「——この世は!不条理に満ちている!
 ならば…
 それを甘んじて受けるのではなく…
 すべてを動かす立場に身を置いたほうが
 面白いだろう?」


リサーチャー
「タマシイの強さは想いの強さ。
 その男の想いは、とても強いものだった。
 彼は…
 いったいどんな想いを抱いていたのだろう。
 消滅しても消えることのないその想いは…
 いったい、どんなものだったのだろう」



ポートエレン
「タイヨウ達の組織壊滅に関わっていたタマシイがいる。
 そんな情報を得た僕は
 有用なデータを得るため調査に向かった。
 だが…
 奴と相対した時、僕は深く後悔した。
 嫌な予感がした。
 僕の筋肉が…ピクピクするほどに」


とある廃工場にて/ゲームマスターとポートエレン


ゲームマスター
「——なるほど
 組織と私の間に何らかの契約があった…
 君はそう疑っているわけだな?」

ポートエレン
「これは疑いじゃない
 数々のデータに裏付けられた事実だ」



ゲームマスター
「そこまで確信を持っているなら…
 今更隠すこともあるまい
 確かに私たちは契約をした
 実験と言ってもいいかもしれない」

ポートエレン
「…実験?」

ゲームマスター
「あぁ…
 興味があったんだ
 我々はただ…
 決められた運命を辿っているだけなのか
 あるいは運命を変えることができるのか
 もし変えることができるのならば
 そこに願いの力が影響することはあるのか
 …ということにね」

〉回想/謎の組織の地下にて

ソウマ
「なるほどね
 もし僕たちが勝ったら
 君は願いを一つ叶えてくれるわけか」

ゲームマスター
「その代わり…
 君が負けたら君のタマシイは…
 永遠の苦しみに囚われる事となるだろう」

ソウマ
「……
 面白いね
 いいよ
 その契約に乗ってあげる」

ゲームマスター
「後悔しないな?」

ソウマ
「ああ
 …………
 一つだけ
 叶えたい願いがあるんだ
 なにをしても
 叶えたい願いが…!」

〉回想終了

ポートエレン
「——で…
 少年は賭けに負けたというわけか」

ゲームマスター
「ああ…
 哀れな少年のタマシイは…
 並行世界を永久にさまよい続けることだろう」

ポートエレン
「…ゲームマスター
 いったい少年は何を願ったんだ
 そこまでして叶えたい願いとは
 いったい何だったんだ」

ゲームマスター
「うーん…
 それを口外しないのも契約のうちだ」

ポートエレン
「チッ…
 適当な事を…」

ゲームマスター
「だがささやかな願いだった…
 叶っても叶わなくても何も変わらないような
 つまらない願いだったよ。
 なぜ人は
 あんなにもくだらない願いに
 命をかけられるのだろうな」

ポートエレン
「お前にはわからないだろうな
 人はその…
 くだらない願いのために生きているんだ
 たとえ他人に理解されない願いであっても
 自分にとって大切であれば…
 それを糧に生きていけるんだ。
 僕にも大切なものがある。
 この筋肉と…
 他にもいくつかの大切な絆が。
 そして…
 願いは時に、運命すら変えるものなんだ」

ゲームマスター
「…………
 君は…
 願いが運命を変えると言う可能性に…
 賭けるわけだね?」

ポートエレン
「お前……何を企んでいる」

ゲームマスター
「これは…ゲームだ。
 願いは本当に運命を変えるのか
 例えば…
 この世界の繁栄と存続を
 誰かが強く願えばその願いは果たされるのか
 仮説が正しければこの世界の命運は君たちの願いにこそかかっている
 さあ!
 ゲームをはじめよう!」


END

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