E.T.歌巫女☆通信 14.倍音唱法と動物や赤ちゃん

『光の宇宙樹の歌』

13.倍音唱法と動物や赤ちゃんたちの反応


❇本稿は、著者の体験をもとに書いた「物語」です。


「光の宇宙樹の歌」を歌うようになって気づいたことのひとつ、それは「倍音」だ。

音楽用語では、人間の耳に聴こえやすい大きな音のほうを、「基音(きおん)」といい、同時に鳴り響く金属的で微細な高音のほうを、「倍音(ばいおん)」という。そして基音より1オクターヴ高い音、つまり、周波数が基音の2倍の音を第2倍音と呼び、周波数が基音の3倍の音を第3倍音と呼ぶ。こうした倍音の連なりは、ほとんど無限に続いているものの、その多くは人間には高周波すぎるため、音として感じ取れないという。

人間が音として感知できる周波数は、約20ヘルツから2万ヘルツくらいまで。
そのためCDは、耳に聴こえない2万ヘルツ以上の超高周波をカットして、製造されるようになってしまった。

元、国立放送教育開発センター教授、大橋力(つとむ)さんの実験によると、2万ヘルツ以上の超高周波を含む音楽を聴いた時のほうが、脳が快適であることを示すα(アルファ)波が増強される。つまり、耳には音として聴こえていなくても、脳は超高周波を感じ取っているのである。

さらに、大橋教授の別の実験によると、西洋のクラシック音楽の歌手の声には、2万ヘルツ以上の超高周波が極端に少ない(!)と判明した。世界的に有名なオペラ歌手の声でもそうだという。

人間の聴力の上限は、前述したとおり約2万ヘルツ。ところが、イルカは約10万ヘルツまで音として聴き取ることができるし、ネコは約8万ヘルツまで、イヌは犬種によりばらつきがあるものの、約5万ヘルツから7万ヘルツくらいまで、音として聴き取ることができるという。

そんな豆知識を得た、数日後のことだ。自宅で「光の宇宙樹の歌」を歌った後、買い物がてら近所の遊歩道を散歩することにした。

遊歩道の手前の踏切まで来た時だった。ちょうど警報器が鳴り出したので、待つことにし、何気なく踏切の向こう側を見た。すると、散歩帰りなのだろう。イヌを連れた人が立っていた。

そこで私は、閃きのままに、最も微細な弱音裏声基音の倍音唱法で、こっそり歌ってみることにした。

すると、すぐ目の前に立っている人間は完全無視なのに、踏切の向こう側のイヌだけが、急に両耳を動かし始めたではないか!しかも私が母音を変え、倍音の周波数が変化するたびに、「聴こえているよ!」と言わんばかり、くるくると向きを変えながら耳を動かすのだ!!

愉しくなってつい笑い声になってしまった途端、すぐ前の人が振り向いたので、ああ!とうとう高周波が出せるようになったんだ!!と実感。思わず躍り出したいほどワクワクした。

また別の日には、星空の下で歌ってみたくなり、最も人通りがなくなる午前2時ごろに、近所の公園で歌ってみた。もちろんこの日も、事前に自宅で、祈り感謝してから「光の宇宙樹の歌」を最後まで歌い、外出した。

すると、想像以上に気持ちがよく、深く入って歌うことができた。しかも途中から、ネコが鳴きながら近づいてきて、しばしデュエット状態に!

本当に愉しい体験だったので、後年、動物園や水族館を訪れた時にも、いろんな動物たちの前で歌ってしまったほどだった。その時の連れによれば、動物たちよりも私のほうが目立ってしまい、人だかりができ始めて慌てたそうだけど、それでも私自身は、ただただ愉しかった。

それからまた別の日には、「大人よりも高周波が聴き取れる赤ちゃん」たちに、「光の宇宙樹の歌」を歌って聴かせる機会があった。

すると、地球の中心とつながった回転音の倍音唱法の時、くるくると回り始める子がいたり。そうかと思えば、最も微細な裏声基音倍音唱法の時、「おや!?」と言いたげな表情でよちよちと近づいてきて、私につかまりながら自分も歌おうと、一心に唇を動かす子がいたり……。

どれもこれも、西洋のクラシック音楽の発声法だけで歌っていた時には、経験できなかったことばかりだったのである。


❇次の投稿は、
『光の宇宙樹の歌』~14.「光の宇宙樹の歌」は慈悲の実践でもあった~です。
お楽しみに!💞🌏💞


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?