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雲部!vol,30 虹うた「虹」(唱歌)

きょうは東京で大きな虹が見られました。上の写真はパノラマモードで撮ったものです。
日の入りが近い時間で、太陽の高さが低かったため、半円に近い大きな虹でした。

そんなわけで、今夜は久しぶりに雲や虹のことを本で調べたり、WEBサイトを巡ったりして過ごしています。

虹の歌もあったっけな、と思い、以前調べた事典のコピーを取り出してみたところ、ありましたありました。

『新編教育唱歌集 第二集』(開成館版)に収められている唱歌です。
三番まであります。長いですが、いい詞だなあと思うので、すべてご紹介します。

「虹」※1
夕立霽れて(はれて) 涼しき空に
渡せる橋のその面白さ
いでて見よや、渡せる橋
あれ、あれ、見よや、虹のはし

濃く又淡く(うすく)七つの色に
色どる橋のその美しさ
かたれ 父よ  をしえよ母
虹のはしの そのわけを

ふりくる雨と さす日の影と
み空に出合ひて 懸れる物ぞ
いでて見よや 虹の橋
あれ、あれ、見よや、消えぬまに 

ただ、もう虹を愛でるだけのことばがつづられています。
いまは(私もですが)、虹を見つければスマホでパシャパシャ撮って、SNSにあげて、知り合いも同じ虹をみていたことに喜んで、とそれはそれで楽しいのですが、この歌詞を読んで考えてみると、ちょっと忙しない気もします。

たまたま眼前に現れた虹を、
わずかなひととき、
そばにいる人とともにゆったりと愛でる。
その心持ちの豊かさは、スマホパシャパシャの楽しさに勝るとも劣らないものだろうなあ、とも思うのです。


※1  歌詞は『唱歌大事典』(東京堂出版 2017年)を参照しました。

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