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たいしょく日記5

10月2日
かねてから行ってみたいと思っていた北海道長沼町にある「いわき」という丼ものが有名な食事処に行ってみた。

新千歳空港から車で30分、札幌から50分、日ハムの球場からは30分ぐらいのところにある。

この店、看板が田んぼの中に立っている。
車で長沼町へ向かっていると必ず目に入る。
赤字丼"と大きく書いてあるのだ。
とにかく気になっていた。

長沼町はワタシには通り過ぎる街でしかないのだが、人口一万人。
この町にそんなに人が住んでいるんだ。

町の中心部まで行く道には田んぼしかない。
札幌からだと左に夕張川が流れ、右にはず~と田んぼだ。

町は移住促進を積極的にアピールしている。

リタイアした人が移り住んできたり、工房で工芸品を制作、古民家食堂を始めるたりする人が増えてきている。
そんなことがニュースでもとり上げられているようだ。

けっこうな田舎だと思うので、わざわざやってくる人がいるのだろうかと思ってしまう。
ところが札幌や長沼町近郊から人が集まってくる。
一度、自然食を扱ったバイキングレストランに行ってみたが、平日のオープン前から人が並んでいて、驚いたことがある。

食事処の「いわき」は町の中心にあった。
どこが長沼の街の中心かわからないのだが。商店街にある。

いわき


赤字丼とは、巨大エビ天5本を載せた丼の名称だ。
採算度外視の赤字覚悟でお客さんに提供しているということらしい。
だから赤字の丼なのだ。
丼を運んできてくれた男性は、道外からもこの丼を目当てに来てくれるんですよと言っていた。
ワタシもどこからきたんですかといきなり聞かれた。
ここは常連客が多いのかもしれない。
見知らぬ顔を見かけると、どこからきたのかと気になるのだろうか。

やっぱり大きい。約20㌢か。5本ものっている。


最初は、嬉しくてほくほく食べていた。
しかし5本だ。
3本目辺りから、腹がふくらみ始めた。
エビも大きいが、コロモも結構な量である。
油であげているわけで、油もある。
なんとか5本のエビを平らげ、完食したが申し訳ないが、胸焼けしてしまった。
若ければガンガン食べまくるれるのだろうが。残念。

他の料理もあるのでメニューを掲載。

2019年版


2019年版

ちょっと一言
ワタシはかつて、北海道の人口三千人の町にすんでいたことがある。
そこで中学を卒業した。
親から卒業記念に時計でも買えとお金を渡され、町にある唯一の時計店に腕時計を買いに行った。
店に入ると、小太りの親父が出てきて「あんた誰?」と言ったのだ。
中学生が時計屋に一人で入ってくることが今までなかったからなのか。
店に入っていきなり「あんた誰」とはないだろう。
今から30年ほど前の日本でも。

しょうがないから名前を名乗った。
すると「どこに住んでるの?」と聞いてきた。
仕方がないので住所を伝えた。
「ああ、そこね」。
子供ながらに不愉快な気分になったが、目的の腕時計は買った。
そのことがあってか、客として店に入って、「どこから来たの」とか聞かれるといつもこのことが、頭に浮かんでくるのだ。
店の人にとってはごく普通の接客なんだろうが。
いまだにあの時計屋の親父のことを思い出してしまう。
これはトラウマといわれるものなのか。



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