「やがて嘘は世界になる」
シナリオっぽく書いてますが
ただただ、出てきた断片を拾い上げて書いたものです
結末も完成形もこれとは大きく変わると思います
読みたい人はお好きにどうぞ
名切(なきり) 男
琉階(るしな) 女
瀬良(せら) 女
船原(ふなばら) 女
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![](https://assets.st-note.com/img/1709287120586-y2Dcm3kVsy.png?width=1200)
琉階:『先輩は完璧なんです』
琉階:『だから大好き、ずっと好き』
名切:お前は、誰を見ている
![](https://assets.st-note.com/img/1709287167160-iTdwnB258B.png?width=1200)
瀬良:『さすが私が見込んだ男』
瀬良:『名に恥じない振る舞いを』
名切:お前は、誰を見ている
名切:目障りな甘い香りが
名切:俺の体に溶けていく
![](https://assets.st-note.com/img/1709287420122-n2oD7Goikk.png?width=1200)
船原:『私のいた所って、白い港があるの』
名切:ああ、いや、もういいのか
名切:意志はいらない
名切:「何かが欲しい」なんて思う必要はない
名切:現実は回っている
名切:そこに「ほんとう」がなくても
名切:人は笑うし、人は悲しむし、人は喜ぶ
琉階:『今日も一日、ご苦労様でした』
琉階:『もしよかったら、今度……』
名切:そいつにとっての真実なら
名切:虚構になってもいいじゃないか
瀬良:『私の婿になりなさい』
瀬良:『最高を、もっと最高に』
名切:そいつが前向きになれるなら
名切:虚構になってもいいじゃないか
名切:全部
船原:『名切くんは、夢を見ているの?』
名切:……そうだ
名切:夢を
名切:夢を見ていた
名切:一度しか来たことがない砂浜で
名切:両親がいない平らな海岸で
名切:地平線の向こうに、白い港が見えるんだ
名切:それはどんどん大きくなっていって
名切:港が港じゃなくなっていって
名切:海が白く染まっていて
名切:俺の仮面の中に、潮風が入り込んでくる
名切:そうして目を開けたら
名切:世界が広がっているんだ
名切:白い砂浜
名切:白い海岸
名切:青が消えた白い空
![](https://assets.st-note.com/img/1709301733433-SJOjIO4lAZ.png?width=1200)
名切:ああ
名切:ここか
名切:たとえ虚構だとしても
名切:俺の現実だと
名切:だから
名切:これでいい
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