陸奥一蓮~ 三日月宗近の心を推し量る

※刀ミュ「陸奥一蓮」を観ていないと意味不明の文章です
※三日月宗近は鶴丸をどう思っているのよという点ばっかり考察しています

陸奥一蓮の初見感想~鶴丸かわいそう

鶴丸国永ってこういうキャラ解釈もあるんですね。
伊達双騎とパライソを履修した時にも思いましたが、陸奥一蓮の鶴丸もヒリヒリしていてかわいそうでした。
ゲームでは、危ない場面でも余裕を漂わせている様子の軽妙洒脱キャラなので、ミュの鶴丸はそれだけ追い詰められているんですね。
誰だよ追い詰めたのは。

鶴丸が半座を分かちたい相手

ミュ鶴丸はマイナスの感情を表に出すことにあまり躊躇がない・・というか精神的余裕がないようで割合イライライライラしています。
これまでの作品でも三日月との因縁めいたものは匂わされていましたが、陸奥一蓮でははっきり、鶴丸のこの情緒不安定の原因が「三日月宗近が本丸に寄りつかないせい」と示されました。
劇中では鶴丸と三日月が本気で刃を交える場面もあり、「俺にはもう(寄り添うことは)できないから」という鶴丸の発言もあったため、これは鶴丸と三日月の決別の物語なのかもしれないとも思わされました。
ところが、ラストシーンの鶴丸は三日月宗近の幻を見たり、三日月の持ち歌「華のうてな」を泣きそうになりながら歌っている。
全然決別していないですね。
むしろ、三日月にそばにいてほしい気持ちをはっきり自覚することになったのが陸奥一蓮の鶴丸にとっての帰結ではないでしょうか。
一蓮托生でいたいのにできない。つらい。

三日月は鶴丸に半座を分かってほしいのか?

鶴丸がここまで心を囚われている三日月宗近、鶴丸に対しても同じくらいの感情を向けていてほしい・・と期待するのですが、三日月の本心を決定的に示すものは最初見つけられませんでした。
三日月と鶴丸はおそらく同時に顕現し、まんばちゃんが泣きながらありし日々を思い出すくらいには仲良しの2振りだったようです。
とはいえ、生まれは選べませんし、「半座を分かつ相手であること」と、「半座を分かつ相手でいてほしいと願うこと」はまた違うわけです。

劇中、三日月は本丸に顕現した当初の楽しげな鶴丸とのやり取りを思い出しながらのたうち回っていました。
ただ、鶴丸との会話場面は初期刀が折れたであろうトラウマ出陣の場面につながっていきましたので、のたうつ三日月の苦しみは、鶴丸と決別したことではなく仲間の刀が折れてしまったことに向けられていると言われても通ります。

終盤の「華のうてな」も、三日月宗近は蓮の花を愛おしそうに見つめながら歌っていますが、その直前の三日月の台詞からすると、人間のたゆまぬ営みに対する三日月宗近の慈愛を歌ったもののように取れるわけです。

夢かな?

自分は大千秋楽を配信で観ただけのチケット抽選運なし時間なし民です。
しかし大千秋楽、三日月宗近の歌う終盤の「華のうてな」は配信で聴いても非常に素晴らしく、ここだけリピートして観ていました。
何度観てもいい。神がかってる。
スタイルも抜群でポーズも決まってる。

ポーズ?

三日月は舞台中央に立ち、歌いながら舞台上手側に向けて蓮の花を掲げます。
しかしそうすると、右手に蓮の花を持っているため体を閉じる体勢になってしまうのです。この場合、体を開いて舞台下手に向かって花を掲げた方が見せ方としては綺麗ですよね。
ということは、三日月は敢えて舞台上手側に向かって蓮の花を掲げているのではないか。

自分はミュージカルは鶴丸出演作しか観ていませんでしたので、三日月が華のうてなを歌う他の作品を調べて、ひとまず阿津賀志山異聞2018異聞~巴里を途中まで観ました。
するとやっぱり、三日月は右手に持った蓮の花を舞台下手側に掲げて見せています。その方が表情もわかりやすいし、衣装もよく見えて華やかです。

というわけで、陸奥一蓮の三日月宗近は、敢えて舞台上手側に向けて蓮の花を掲げています。
そう思って改めて見ると、舞台上に6つ並んだスポットライトのうち、右から3つめのライトに蓮の花を掲げているのです。
ここは陸奥一蓮では鶴丸の立ち位置です。
そう・・
三日月宗近は陸奥一蓮での一連の出来事のあとも、自分の「半座を分かつ華のうてな」は、鶴丸のためにあると歌っているわけです。
まだ、鶴丸国永と一蓮托生でいたい気持ち、あるんですね(ろくろを回すポーズ)。

つねづね、自分に都合の良い解釈ほど慎重に行いたいと考えていますが、同じキャラクターの同じ歌で他の作品とポーズを変えた意味的にも、出陣部隊の6振りを表すスポットライトが敢えて点灯していたことからも、ここは固いのではないでしょうか。

ミュの鶴丸はすごくかわいそうな鶴丸と思っていたけど、三日月は同じくらい大切に思う気持ちを鶴丸に向けている。

夢・・じゃない。


いつもニコニコして隠している三日月の本心、きっとここにあった。

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