魔法少女MANAさんでひとネタ

(悲鳴)
「はっはっは、逃げろ逃げろ! ひれふせー!」
「よしよし、その調子でやっておしまい怪人カリーブルスト!」
「ははっ 幹部イオーン様!」
(だめだ、もうこの商店街はおしまいだ!)
(だれか助けてくれーッ!)
「そうはさせないわ!」
「「何奴」」
「へんしーん! 魔法少女MANAさん、さんじょーッ!」
(あ! MANAさんだ)
(MANAさんもう学校終わったの?)
(今朝学校行く途中で転んでランドセルの中身ぶちまけてたけど大丈夫だった?)
「人違いです。今の私は、正体不明の謎の魔法少女MANAさんです」
(MANAちゃーん! いまコロッケ揚げたてだから、戦いが終わったら寄りなよ!)
「え、ありがとーお肉屋さん!」
「続けていいですか」
「はい」
「今日も邪魔しに来たわねMANA」
「この商店街の平和は私が守る! 怪人カリーブルスト、パン屋さんのジャムパンや和菓子屋さんの最中の中身をカレーペーストにすり替えているのはあなたね? いったいどうしてこんなことをするの!」
「知れたこと、俺様は商店街の商品をすべてカレー味にして、カレー大好きなボスに褒めてもらい四天王に昇格するのさ!」
「なんですって!」
「くらえ、ジャッジメントコリアンダー!」
「うわーっ、なんて強力な攻撃なの!? でもこれくらい、いつも常備しているくりまんじゅうで回復……」
「ふっふっふ、その栗饅頭をよく見て見なさいMANA」
「!? まさか……中身を割ってみると、いつもより黄色が濃い……そしてこの鮮烈で奥行きのある豊かな香りは!」
「そう! 既にお前が持つくりまんじゅうは、カレー風味のものとすり替えてあったのさ!」
「ひ、卑怯な! どうしよう、これじゃあ100%の力を出せない……こうなったら! 商店街のみんな! みんなの声援で私に力を貸して!」
(MANAさーん!)
(がんばれー!)
(ナイス! ナイスバルク!)
(負けないでー!)
(肩にちっちゃいくりまんじゅう乗せてんのかーい!)
(お肉屋さん、あんたんとこのコロッケもカレー味になってないかい?)
(うわっ 本当だ。でもこれはこれでおいしいな)
「力が……力がみなぎってくる……!」
「な、なんだこの輝きは」
「みんなありがとう! よーし、これで決めるよ! 必殺! MANAビーム!!!」
「う、うわーっ!」
「やったー!」
「ま、まさか怪人カリーブルストが負けるなんて……」
「さあ、あとはあなただけよ幹部イオーン!」
「仕方ない、今日こそ引導を……あごめんちょっと電話。はいはい。ボス―? どうしたの? え? 帰りにパンを買ってきてほしい? うん、あそこのパンおいしいもんね。じゃあいつも通りカレーパンを……え? チョココロネがいいって? ボスいつもあそこのカレーパンを食べて……歯医者に行ったから辛いのが食べられない? ああ……そう……うん、うん……あ、牛乳も切れてる。じゃあ帰りに買っていくね。じゃあねー」
「……」
「……今日のところはこれで勘弁してあげるわ! 覚えてらっしゃいMANA!」
「望むところよイオーン! この商店街の平和は、私が守って見せるんだから!!!」
 こうして商店街は無事に平穏を取り戻した。だが悪の組織はまだ商店街の征服を諦めていない。がんばれ、魔法少女MANAさん 商店街が真の平和を取り戻すまで、日夜戦い続けるのだ!
「学校のある時間と水泳のお稽古がある時間と夕方5時以降はお休みです」
 そして お肉屋さんの新商品カレーコロッケがSNSでバズリ売り上げが前年比1500%を超えたのは また別のお話 
~fin~

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