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1級土木施工管理技士試験 忙しい人 時短学習 記述例を探している人 女性技術者向け

どうも たぬ吉です。
令和6年度より受験資格が変更となります。
また、経験記述の設問では、「自身の経験に基づかない解答を防ぐ観点から、設問の見直しを行う。」とされています。
これは、自身の経験ではない解答を記載している技術者も多数いるということが推察されます。
記述には、書き方があります。多くの方が「自分の現場ではそんな記述は書けない」など難しく考えすぎています。
そんな発注者の方、スキルアップを目指す若手技士、時短学習で悩んでいるあなたは必見です。
また、経験記述例を探している方の参考になればと思います。
元現場監督、元発注者としての経験したことを軸に共有したいと思います。

近年の出題としては、品質管理、安全管理の出題が特に続いている傾向にあるため必ず準備する必要があります。
そのような中で、課題毎に対象現場を変えていては、記憶の枠がパンクしそうになると思います。(これは私だけかも)
そのため、1つの現場で複数の課題に対応できる記述作成ができるとずいぶん時短になるし覚える量も少なくなります。
今回は記述例10選あります。
最後に記述作成のポイントをまとめましたので参考にしてください。


①課題:品質管理(擁壁工事)

  1.  工事名    〇〇地区治山工事

  2.  発注者    〇〇市〇〇部〇〇課

  3.  工事場所   〇〇市○○町○○ 地内

  4.  工期     平成〇年10月10日~平成〇年1月21日

  5.  主な工種   コンクリート擁壁工 法面保護工 土工

  6.  施工量    擁壁工30.0m(V=30.0m3)、法面保護工A=177m2

  7.   あなたの立場 発注者側監督員

(1)具体的な現場状況と特に留意した技術的課題
本工事は、山沿いの住宅街にある人家裏の荒廃した山腹にコンクリート擁壁工を構築し山腹の崩壊を防ぐ工事である。
擁壁工の施工にあたり、工事の工程からコンクリート打設時期が、12月から1月に計画された。当現場付近の冬期間は日平均気温が4℃以下になるため、コンクリートの凍結が懸念される事から、寒中コンクリートとしての品質を確保することが技術的な課題となった。

(2)技術的課題を解決するために検討した項目と検討理由及び検討内容
寒中コンクリートの品質確保を行うため、以下の検討を行った。
①   コンクリート打設後の養生方法と養生期間
②   初期凍結を防止するために、圧縮強度が5N/mm2に達するまでのコンクリート温度を5℃以上とし以後2日間は0℃以上に保つための温度管理方法
③   保温性を高めるための型枠材として、熱伝導率の小さい型枠材の使用
④   養生の完了時期及び型枠取外し時期の確認方法
以上の4項目について検討を行い、品質を確保するための指導を行った。

(3) 技術的課題に対して現場で実施した対応処置
上記の検討内容について、現場では次のことを実施した。
初期凍結対策としてコンクリート打込み部を足場材とシートで囲いヒーター、練炭による給熱養生を実施し、打込み後から5N/mm2の圧縮強度に達するまでの初期養生温度を5℃以上確保した。以降、0℃以上を保つ為、3時間毎に養生空間内の温度測定を行った。また、給熱養生の完了時期を決定するため、同現場で作成し同一条件で養生を行った供試体の圧縮強度の確認を行った。以上の対策を行った結果、寒中コンクリートの凍害を防止し、所定の強度を確保することができた。

上記の記述は実際に試験で記載し合格した記述です。
つぎに、この現場における「安全管理」「環境対策」について水平展開した記述例です。
このような展開方法は、あなたの現場においても展開することが可能ですので参考にしてみてください。なお、工事名等は同一なため省略します。

②課題:安全管理(擁壁工事)

(1)具体的な現場状況と特に留意した技術的課題
本工事は、山沿いの住宅街にある人家裏の荒廃した山腹にコンクリート擁壁工を構築し山腹の崩壊を防ぐ工事である。
擁壁工の施工にあたり、現場は住宅街かつ人家裏で非常に狭く、住居までの距離が最短で1.5mとなる区間があった。そのため、掘削作業時の重機と作業員との接触や、挟まれ事故が想定されたため、重機作業における作業員の安全確保が技術的な課題であった。

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