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足の小指のキモさについて


みんなの足の小指がどうなのか知りませんが、わたしはわたしの足の小指について、かなりキモいと自覚している。

1年くらい前、ぼーっとし過ぎてたぶん生まれて初めて足の小指を凝視し、キモっと思った。
わたしの足の小指がクラスにいたら絶対に仲良くなれない。
とにかく、キモいのです…。もういい加減自分の外見については卑下してばかりいるのであんまりキモいとか言ってあげたくないですが、足の小指だけはどうしても我慢ならないくらいキモい。
なんなんだこの物体。

まず形が嫌だ。わたしの足の小指の場合、隣には他に4本の指がズラリと並んでいますが、明らかに足の小指だけ纏うオーラが違う。もちろん悪い意味で。指と思えば思うほど指ではない形をしている。なんかたぶんめちゃくちゃ適当に作ったんだろうな、という形。
わたしが中学生のとき美術の時間につくったさいあくの粘土細工的な雑さがある。いや、あの時のわたしはすごく一生懸命作っていたので、その点で言えばわたしの足の小指をつくった何者かよりもわたしの方が断然えらいですが。


あとは、足の小指に付いてる爪の面積もキモすぎる。もう無しで良くない!?というくらい爪の面積が狭い。
ちいちゃい爪〜とかなら全然かわいいんだけど、足の小指についてる爪って全くもって“ちいちゃい爪〜”のビジュアルではない。可愛がれないタイプの小さい爪。
人間って、赤ちゃんとかマカロンとかちいちゃいものはだいたい好きだけど、虫とか埃とかの小さいものって嫌うから。足の小指の爪もおそらく後者に分類されるんだろうと思う。



極めつけは、態度。これもキモい。
わたしはわたしの足の小指がキモいということを認めているけど、わたしの足の小指は己のキモさについて自覚していない。それ故に隣に並ぶ他の4本の指と同じテンションで足にくっついていて、その態度が気に入らない。
自身のヤバさを差し置いて、真隣の、足の薬指さんにタメ語で喋りかけにいくような勢い。
わたしの足の小指のキモさについてわたしがわたしの足の小指に必死に説いたところで全く聞く耳持たないその態度。なんと傲慢無礼な!!自分の立場を分かっているのか!
あなたは足の指界ヒエラルキー最下層の足の小指ですよ、気付いてください。


こんな感じで足の小指はフルエネルギーで気持ち悪いし、ずっと一緒にいるのに完全な得体の知れなさがある。
全身のいちばん端っこ、とかではなく、いちばん“角”にお澄まし顔で存在しているのとかもまた気持ち悪くて怖い。
角って…。オセロの時以外はなにも嬉しくないよ、角って。


でもわたしは、わたしの左足の土踏まずのことは大大大好きです。機会があれば、わたしの左足の土踏まずについての魅力を存分に垂れ流そうと思います。
それでは、わたしの足の小指が泣いているので今日はこのくらいで終わりにします。わたしの足の小指って、泣くんだ。キモい…

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