食育について

昔、特に小学生の頃は好き嫌いが激しく、せっかく母が作ってくれた料理でも手をつけずに食事を終えることが多かったことは申し訳なく思っている。

野菜炒めはバリバリ食べていたがおひたしや白和えはどうも苦手で、主菜に用意してくれた肉のおかずと味噌汁で白飯をかきこんでいた私に、母は肉ばかり食べるなとよく注意したものだったが、ある日の夕食での「そんなに肉ばっか食べてると佐川くんが来るよ!佐川くん!」は絶対によくないやつだったと思う。確か半笑いだった気がする。

自分が生まれる前のパリ人肉事件のことなど知る由もなく当然「誰だよ佐川くん」だ。ネタが通じなかったのが不満だったのか「佐川くん知らないのかよ。は~つまんね」と嘲笑。とにかく野菜を食べろと終わってしまった。

部活から帰ってきた当時中学生の姉に上記のやりとりを説明し「佐川くんって誰?」と聞くと「あの人お前にそんなこと言ったの!?通じるわけないのに!」「話通じないからつまんねってさ」「当たり前だよ」自分も詳しくないけど、とにかく人肉食べた猟奇事件の人だと教えてもらった。

小学生ながら小学生の息子にそんなネタ振るなよと思った。