エンブレムについて
私がnoteのアイコンに使っている画像は私のエンブレムだ。とても気に入っているのでnote以外のSNSでも使っているし、携帯電話の待受画面にもしている。家族とも連絡を取るLINEのアカウントでも使っているので親からは「気味が悪い」と不評だが、知ったことではない。とても気に入っているのになかなかエンブレムの話をすることができないのでここに書いておく。
なぜシンボルマークでもトレードマークでもなくエンブレムなのかというと、元々はフロム・ソフトウェアから発売されたロボットアクションゲーム『アーマード・コア』(以下AC)をプレイする際に作ったものだからだ。
AC作中に登場するNPCの機体の左肩にはそれぞれのエンブレムが描かれている。エンブレムはキャラクターとしての設定や機体名、戦法等を反映していたりして、そういうのを掲げて戦う姿はとてもかっこいいのだ。
オンライン対戦が流行っていたAC4では大抵のプレイヤーが凝ったものからシンプルなものまで自分なりのエンブレムを用意していて(ゲーム内でパワーポイントみたいな感じで自作できる)、後発組だった私はオンライン対戦の前にオフラインのシナリオモードのクリアを急ぎながら、自分はどんなエンブレムにしようかと考えていた。
現在の形に落ち着くまで何回かマイナーチェンジはしているが、基本の意匠は眼だ。AC3SL(サイレントライン)に登場するフォグシャドウというキャラクターのエンブレムが古代エジプトの「ウジャトの眼」で、かっこよかったからだ。また、ACではロックオンサイトやサイティング等、視野角の意識が大事だと考えていたからでもある。
いろいろ考えて思いついたのが、当時読んだ本で知った天目一箇神(あめのまひとつのかみ)だった。天目一箇神は日本神話に登場する製鉄・鍛冶の神で、その名の通り隻眼であるとされている。この神は同じく隻眼の一目連という風を司る神、あるいは妖怪と同一視されている。眼に加えて、製鉄→装甲、風→スピードとか機動兵器にぴったりじゃないかと自賛した。
形にする際には家紋を参考にした。シンプルなものが多くて真似しやすいし、意味もそれっぽく後付けできて素晴らしい。「AC エンブレム」で検索すれば数多くの力作・名人芸を見ることができるが、私はあまり凝ったものを作る技術もなかったし、家紋っぽいやつが好きなので今ので充分満足している。「菱に竪引両紋」として紋付き袴に入れたいぐらいだ。
今のエンブレムはAC4以降の同シリーズで使い続け、ゲーム外でもアイコンに使って数年なので非常に愛着がある。眼の意匠のマークやアイコンもいろいろあるが、意外と丸被りすることがなかったおかげでもある。おそらく「何某のパクリじゃね?」と指摘されても「違うし似てないしこっちが先だし」と聞く耳は持たないだろうが。
自画自賛してやまない私であるが、ACを通してかっこいい、素敵な他人のエンブレムもたくさん見てきた。既存のモチーフやキャラクターにも相応の熱意が込められているのだろうが、やはり印象に残るのは作者のオリジナルと思われるエンブレムだ。
一番印象に残っているのは直近作であるACVD(ヴァーディクトデイ)のデュエルで何回も対戦した方の、確か「茨のアーチに目を閉じた赤い頭巾の少女の横顔」のエンブレムだ。火薬と硝煙に塗れた機動兵器に儚げな童話のような世界観を張り付けるセンスがいいと思った。結局その方の名前は忘れてしまったが、かっこいい存在として記憶に残っている。
「あのエンブレムは…奴だ!」が理想である。