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こどもの貧困を知りたくて子ども食堂に来る方へ

はい。子どもの貧困についてお急ぎの方は専門家、研究者をお探しください!

こどもの貧困を調べていて、子ども食堂に来たい方へ伝えたいです。

こども食堂にきて、実際の子どもたちの様子を見たいという方は、
お気をつけください。
とっても普通のこどもたちを見ることになります。
ある大学生は言いました。
『こどもたち元気ですね!』と。
こどもたちは元気だし、元気ではないです。
それは晴れのち雨、あなたも私も元気もあればそうでない日もあります。

たぶんですけど、
ボロボロのTシャツを着た悲壮感漂うゾンビみたいな光景を期待してました?

ここは博物館ではありません!

今を生きる人々が集う場所です。
勝手に貧困の子のイメージを作り、実際とのギャップに驚かないでください。

それと!
子ども食堂はコミュニティ作りの場、多世代交流拠点だとどこかの大先生が言ってましたので、
貧困を調べているから子ども食堂に来るのはイマドキ違うと思います。

この辺りの“子ども食堂とは?”の議論はまた別にしたいです。

特に、中高生の皆さんにお伝えしたい。
子どもの貧困について考えることは、
みなさん自身を傷つけることになるかもしれないと感じています。

知ることで、
私は貧困なのかもしれないという気づきや
友だちやクラスメートの中にこうした状況に置かれている人を思い返すかもしれない。
『あーあの子貧困だから学校休みがちだったんだー』という再認識は、
貧困ではない私と貧困のあの子という構図を作り、分断や差別を生むことになると感じています。
そして貧困は、誰のせいでもない社会が作り出していると私は考えているので、
『貧困をなくそう』とアクションを向ける先は大きくて不確かな社会に向けていくことになるかもしれない。相手が大きすぎる。

みなさんが社会問題に関心を持ち、何らかのソーシャルアクションをすることは応援します。

でも、この貧困を作るのは誰か?
アクションすべきなのは、こどもではなくて、
大人側に向けて。
政治や行政や企業に『何故貧困が起きているのか』アクションできたら良いと私は考えています。だからこどもの貧困を調べていて、インタビューするのはこども食堂だけでは足りない。政治や行政、大企業にもインタビューした方がいいと思ってます。

こども食堂は、
こどもの貧困を見物する博物館ではありません。

こうしたことを、子どもの貧困を知りたい人に伝えたいと思います。

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