なかったことにしてしまおうか

いずれ全ては過去になる。世の中には知らないこと、知らない方がいいことが山ほどあって、それなのになぜか知りたいと人は思う。言いたいことは言えないのに言わなくていいことは口にする。そんな時間が流れていくことがある。こんな朝をあと何回過ごすんだろうと漠然と思っていた。
自分の幸せを見放しても彼の好きな私を演じることはもうできず、無駄な不幸せな時間だけがどんどん過ぎていく。あんなに衝撃的でショックな出来事がおこっても、日常は何も変わらず進んでいくし、何もなかったことにされているような、そんな気がしていた。
当事者でさえそんなことを考えるんだから、恋人や友人、知人からしたら長い人生の中のありきたりな1つの出来事にしかならない。
自分が好きな自分が死んでいくのをわかっていながら彼といる理由がどこにあるのだろうか。自分をお姫様扱いしてくれる人といたほうが穏やかで幸せに決まっているのに。
1つの椅子に座っては去り、また違う人が座っては去っていく。別に誰が座らなければならないなんて決まっていない。
送りたくなければ送らなければいい。
同時に大切なものはいくつも守れない。

そんな日々。
そんな2年。

mia

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