片付けと脳


片付け、という行為はある部分の脳を活性化させる脳トレなのではないか。

綺麗好きの人でも、年老いていくとどうしたものかだんだんと片付けられなくなるという。認知症の人も然りである。

また、ADHDの方は片付けができないという特性がある。
その仕組みは簡単にはわからないけれど、
脳のどこかの部分が特殊に働くor働かないことに関連があるように思う。

一方で自分を顧みると、
他のことで手一杯になっている時期、日常的に片付ける習慣がなくなってくると、片付けという行為そのものができなくなってくる。
自分の基準を遥かに超えているのに気づかないし、やり方もパッとできない。片付けるというスイッチ自体が作用しづらくなっていたかのようだった。

しかし何かのきっかけで机の上を見て、ふと正気に戻ったかのように「片付けなきゃ」と思った。 昨日まで見過ごしてたものを、突然とんでもない状況だと認識したのだ。

片付けはじめると、久しぶりにピアノを弾いたときに似て、片付けるという動きを段々と思い出すような感覚があった。一度片付けはじめると、きれいになるという目に見えての報酬があるので脳は快感を覚える。

しかしこの「片付けなきゃ」と気づく瞬間、つまり脳が司令する瞬間があった、それがなければ永遠にそのままだったわけだ。恐ろしいことだと感じた。来客とかそういうきっかけもなく、このまま片付けという行為で使われる脳の部分がどんどん非活性化していたのではないか?

で、なんで急に片付けなきゃと思ったのか。

思い出すのは、テスト前に片付けたくなるというあの感覚。そういえば片付けようと思った直前は、慣れない知識を咀嚼しようとしていた。
現実逃避もあるにしても、片付けたいという脳のアクションへのきっかけは、脳へのインプット量に関連があるのではないか?

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