見出し画像

真面目さと才能で逆境を跳ね返した天才芸人(兼近氏:K-2 実は能力高い人)

2 高校進学は叶わなかったけれど、才能の人

 初期のEXIT Charannelで高校中退芸人、中卒芸人、と自虐で言っていることがあるのだが、彼の場合は経済的な理由で高校進学をあきらめている。定時制高校を退学させられた、とのことだが、最初からすぐに退学するつもりで教科書も買わなかったと動画の中で語っていた。学力不足や周囲に溶け込めなかったというような理由で中退したわけではない。早く大人になることを(環境的に)求められたから、進学していないのだ。(お母様は進学を望んでいたようである。)

 有望な野球選手だった彼は、おそらくスポーツ推薦での進学が可能だった思われるのだが、妹を進学させるためにあきらめている。家庭の経済的な困窮がなければ、進学できて、また違った人生を送っていたように思う。

 兼近氏は、お笑い芸人ピース又吉氏の本を読んだことをきっかけにお笑い芸人を目指して上京した。色々なバイトをしながら、沢山の本を読み、ヨシモトの養成所であるNSCに入っている。NSCでもネタづくりの課題を山ほど出されて訓練されているはずである。売れっ子になっても趣味の読書を続け、御本人は意識していないかもしれないが、研鑽を続けているようにも見える。また、前のコンビで売れかける前は、かなりキツい企画や現場もこなし、場数を踏んで、場を読む経験を積んでいたらしい。

 そして今、ネタ作り担当のりんたろー氏が嫉妬するほどの、「瞬発的」に言葉を選んで発言できる能力を発揮している。りんたろー氏もネタを作ることができる人なわけで、相当高い言語運用能力と「センス」を持つ人である。その才能ある相方氏に嫉妬されるほどの言語化能力が兼近氏にはある。(りんたろー氏に才能があるからこその嫉妬だとも思える。)

 すべてを才能に帰してしまうのは、おそらく地道に努力をしてきたはずの兼近氏に失礼だとは思うが、それでも、逆境を超越できる能力がある人だと確信している。

↑ 兼近氏の言語能力や発想力が高さが分かり易い回