「ふくしゅー」しようぜ! #63
結果発表配信では、ちらりとも触れられないプレーオフ問題も手厚く「ふくしゅー」させていただきます。(何が次回以降の予選に関わってくるかわからないからね……)
プレーオフ第1問
答え Y世代
解説
「X世代」こと、Generation Xは1991年に出版された小説"Generation X: Tales for an Accelerated Culture"に由来し、当時青年期であった1960年代半ばから1970年代生まれの人々を指す。
幼少期にキューバ危機やベトナム戦争を経験、また社会人として出ていくときには冷戦末期であったことから就職難に直面したのが特徴。
ベビーブーマー(日本の「団塊の世代」とは微妙に異なる)の次世代として、上の世代が感じるとらえどころのなさが未知数xと重ね合わされている。
続く1980年代から1990年代半ば生まれについて、Y世代と呼ぶこともあるが、一般には社会人となった時期が2000年を過ぎることから「千年紀」を意味する語からミレニアル世代と称することが多い。
幼少期にIT革命が起き、多くのデジタル機器が生まれる中で育ったことで、従来の価値観やライフスタイルにとらわれない人が多い。
1990年代半ばから2010年代生まれをZ世代とまとめる傾向にあるが、明確に定義されていない。
ただし、生まれた頃には既にデジタル機器で満たされていたデジタルネイティブである、という認識は一致している。
日本においても、定義はハッキリしておらずYouTubeやTikTokなどのSNSを利用して活動するインフルエンサーの中心世代を指して呼ばれていることがある。
そして直近10年前後の生まれをα世代とするが、こういう世代分けが時代遅れという声もあり世界的に広まるかは分からない。
しかし、シンギュラリティを目の当たりにする世代であることは疑いの余地がなさそうである。
プレーオフ第2問
答え "RAINBOW GIRL"
解説
問題文中にある「次元を超えた」というキーワードから、2次元・3次元を連想し、そして2次元の略称としてネットスラングとなっている「虹」を導き出せるかがポイント。
ちなみに、この曲はエロゲ〔!?〕のキャラクターからプレイヤーに向けたものである。
現在では、個人勢に限らず大手事務所所属のVTuberによる「歌ってみた」がアップロードされている。
プレーオフ第3問
答え ①
解説
〔 リニア中央新幹線については別途……? 〕
「超電導」(「超伝導」とも)とは、金属などの電気を通す物質を低温下に置いたとき電気抵抗が0になる現象もしくはその状態をいう。
1911年にオランダの物理学者、オンネス〔Heike Kamerlingh Onnes〕によって発見された。
電気抵抗が0であるため、流した直流の電流がそのまま回路の中を流れ続ける。
また電磁石のコイルに超伝導状態にある金属を用いると、発熱なく磁力を発生し続けることができることがわかっている。
令和5年3月、リニア中央新幹線の建設・運営主体となっているJR東海は、このコイルにビスマス系銅酸化物($${\mathrm{Bi_2Sr_2Ca_2Cu_3O_{10}}}$$、$${\mathrm{Bi2223}}$$とも)を用いることについて、国土交通省から営業運転に用いうるとの評価を受けた。この合金は、90K以上で超伝導状態に転移する。
従来とは異なり、冷却に液体ヘリウムを必要としなくなったことでコスト面や消費電力面について削減が図られたことが認められた形となる。
プレーオフ第4問
答え メガネ
解説
左上:メガネモチノウオ $${Cheilinus undulatus}$$
スズキ目ベラ科の海水魚。
眼から奥のほうに向かっての筋がメガネのように見えることから。
また、額のこぶ状の部分がナポレオンの帽子に見えることからナポレオンフィッシュと呼ばれることもある。
右上:メガネカイマン $${Caiman crocodilus}$$
アリゲーター科カイマン属のワニ。
両眼の間が眼鏡の柄のように見えることから。
中南米が主な棲息地ではあるが、日本においてペットとして飼育している人もいる。
左下:メガネザル $${Tarsius tarsier}$$
メガネザル科〔属として括られるものはない〕のサル。
大きい眼がメガネを掛けているように見えることから。
眼球ひとつだけで脳と同じ重さがある。
右下:メガネグマ $${Tremarctos ornatus}$$
クマ科メガネグマ属のクマ。
個体によって眼の周囲に白っぽいまだら模様が表れることから。
クマ科で唯一南半球に棲息している。
プレーオフ第5問
答え 雪崩 (avalanche)
解説
アバランシェダイオード
ダイオードの一種。
過大な電圧を掛けたときに、大量に電流が流れてしまう現象をアバランシェ・ブレークダウンと言う。この現象を利用して、一定の電圧に耐えうるダイオードを敢えて逆向きにつなぎ、高電圧が掛かったことを検知させるものである。
雪崩ビーコン
トランシーバーの一種。
475kHzの微弱電波を用いて、雪崩に巻き込まれた遭難者を捜索するのに用いる。
なだれ作戦
高橋 陽一のサッカー漫画『キャプテン翼』に登場する、ふらの中学校が用いる戦術。
キャプテンである松山 光の合図でチーム全員で攻撃に転じる。
雪崩効果
暗号通信の分野において、暗号化するツールに求められる特性。
平文(何も加工していない、本来伝達すべき文)を1ビットだけ変えたときに、暗号文が規則性を排した形で出力される状況が望ましい。
例えば、原始的なシーザー暗号の場合では、一文字ごとに同じだけ一定数をずらすため簡単に見破られやすい。
プレーオフ第6問
答え 『未来からのホットライン』
解説
1980年に刊行。
60秒過去に6文字だけメッセージを送信できるタイムマシンの一種を主軸に据えた物語。
もし、60秒未来から来たメッセージを同じように送らなかったとしたら―――
「パラレルワールド」として併存していく説を取る作品がある一方、本作品ではメッセージを送り行動が変化するとその先は認識できなくなる、という考え方をする。
〔主人公たちには一本の道筋ではあるが〕読者(あるいは神のような次元を超えた視点)からは大きく三度の枝分かれがあり、元は英語圏における昔話の語り始め"Once upon a time"を"Thrice upon a time"とすることでもじられている。
エヴァンゲリオンについても、テレビ版及び旧劇場版、新劇場版、そして「〇〇」(ネタバレ)という三度のやり直しが示唆されている。
プレーオフ第7問
答え 木星
解説
・快楽(Jollity)
イングランドの作曲家ホルスト〔Gustav Theodore Holst〕による管弦楽組曲『惑星』の第4曲「木星、快楽をもたらすもの」〔"Jupiter, the Bringer of Jollity"〕より。
同曲の第四主題中間部は、平成15年に発表された平原 綾香の『Jupiter』の旋律として知られるが、それ以前にもサクステッドというジャンルで独立し、様々な讚美歌の旋律で用いられてきた。
・ガリレオ
木星の衛星、イオ・エウロパ・ガニメデ・カリストは、イタリアの天文学者ガリレオ〔Galileo Galilei〕が発見したことにちなみ、ガリレオ衛星と総称されている。
――― は〔オモイカネ杯にエントリーしようとする者には〕基礎の基礎。
1989年にNASAによって打ち上げられた木星探査機。1995年に木星の周回軌道へ投入され、姿勢制御用の電池切れ間近となる2003年まで観測を行なった。
・ブラックホール爆弾
SFロボットアニメ『トップをねらえ!』に登場。
作品中の最終兵器として用いられ、その中心部にはシュワルツシルト半径にまで圧縮された木星が詰められている。
・ジュノー
2011年にNASAによって打ち上げられた木星探査機。2006年に開始した「ニュー・フロンティア計画」の一環で、木星の組成・重力場・磁場などについて調査を行う。
ちなみに、ジュノー〔ラテン語名:ユーノー〕は木星の英名の元であるジュピター〔ラテン語名:ユーピテル〕の妻である。
プレーオフ第8問
答え 〔後述〕
解説
ゴジラは、東宝の特撮映画に登場し、世界でもよく知られる怪獣のうちの一体である。
昭和29年公開の『ゴジラ』から令和5年公開の『ゴジラ-1.0』に至るまで、日本国内で制作された実写作品だけでも30作に及ぶ。
他にアニメーション版、ハリウッド制作版、ワーナー・ブラザーズ社による「モンスター・ヴァース」版がある。
今回は国内制作の実写作品に絞って、タイトル・公開年・監督名を列挙する。
1.『ゴジラ』
昭和29年 本多 猪四郎
2.『ゴジラの逆襲』
昭和30年 小田 基義
3.『キングコング対ゴジラ』
昭和37年 本多 猪四郎
4.『モスラ対ゴジラ』
昭和39年 本多 猪四郎
5.『三大怪獣 地球最大の決戦』
昭和39年 本多 猪四郎
6.『怪獣大戦争』
昭和40年 本多 猪四郎
7.『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』
昭和41年 福田 純
8.『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』
昭和42年 福田 純
9.『怪獣総進撃』
昭和43年 本多 猪四郎
10.『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』
昭和44年 本多 猪四郎
11.『ゴジラ対ヘドラ』
昭和46年 坂野 義光
12.『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』
昭和47年 福田 純
13.『ゴジラ対メガロ』
昭和48年 福田 純
14.『ゴジラ対メカゴジラ』
昭和49年 福田 純
15.『メカゴジラの逆襲』
昭和50年 本多 猪四郎
16.『ゴジラ』
昭和59年 橋本 幸治
17.『ゴジラvsビオランテ』
平成元年 大森 一樹
18.『ゴジラvsキングギドラ』
平成3年 大森 一樹
19.『ゴジラvsモスラ』
平成4年 大河原 孝夫
20.『ゴジラvsメカゴジラ』
平成5年 大河原 孝夫
21.『ゴジラvsスペースゴジラ』
平成6年 山下 賢章
22.『ゴジラvsデストロイア』
平成7年 大河原 孝夫
23.『ゴジラ2000 ミレニアム』
平成11年 大河原 孝夫
24.『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』
平成12年 手塚 昌明
25.『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』
平成13年 金子 修介
26.『ゴジラ×メカゴジラ』
平成14年 手塚 昌明
27.『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』
平成15年 手塚 昌明
28.『ゴジラ FINAL WARS』
平成16年 北村 龍平
29.『シン・ゴジラ』
平成28年 庵野 秀明
30.『ゴジラ-1.0』
令和5年 山崎 貴
さて、次回からいよいよ決勝の「ふくしゅー」に突入!
20問しかないけど、密度濃そう……
お楽しみに……!
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