ミヒャエル・エンデ「モモ」

勤めていた職場の書店でもよく売れていたミヒャエル・エンデの「モモ」ドラマ35歳の少女でキーアイテムとして使われたという謳い文句を店頭で見かけました。

単行本では「時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語」というサブタイトルがついています。
内容はサブタイトル通りの話なのですが、まずは翻訳小説特有の読みにくい表現があまり見られず、非常に文章として読みやすかった。小説を読む上で大切な要素である。

ストーリーは主人公であるモモ、旅行ガイドの
ジジ、清掃員のベッポなどの仲間と普通に生活をしている人間の時間を効率的に節約をし、自分達の為に時間を貯蓄する様にと騙す灰色の男達がメインに話が進みます。

主人公であるモモは周りの人の助けを借りながら円形劇場で暮らしています。周りの人々も
、モモの近くにいると友人との間に抱えていた問題が解決してしたり、子供達も空想をしながらいままで思いつきもしなかった楽しい時間を過ごすことができたりと不思議なことが起こります。

効率的に物事を進めるのは決して悪いことではありませんが、それが行き過ぎると豊かさがなくなってしまう。そんな現代にも通ずる問題が描かれています。

児童文学と侮ることなかれ。むずしかしくはないが読み応えがある作品です

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