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中型ネオジム磁石プロジェクト終了

1年前の中型磁石取り扱いプロジェクトの結果を書きます。

前書き

1年前に中型磁石取り扱いプロジェクトを行っていましたが、磁石を扱うにはスクレーパーが有効であると判断して試したところ、外径4cm未満の磁石に対しては市販のカーボンスクレーパー2本で扱うことに成功したが、外径5cm程のネオジム磁石に対してはスクレーパーの方が折れてしまった。

しかし、実は中型磁石取り扱いプロジェクトの本来の目的は、その磁石を用いて、単極誘電を実験に慣れていない一般人のが実験することが可能かどうかを確かめることが本来の目的だった。

磁石の扱いの結果

まず、厚さ150mm程の分厚いスクレーパーを3Dプリントプロダクトで作って外径59mm×内径19mm×厚さ10mm(吸着力約34kgf)の磁石2つを引き離せるかどうかを試したのですが、体重を乗せるような形で扱いましたが、それでも腕の力が負けてしまい、しかもスクレーパーの先端が欠けてしまいましたので、外径59mmのネオジム磁石は断念した。

幸いにも実験の際は、足にはつま先保護付きクロックスを履き、手には衝撃吸収パッド付手袋に加え、全指に指メットを着用していたので、けがはありませんでしたが、外径59mmの磁石にはひびが入りました。

しかし全指の指メットは余りにも手が使い辛くなるので、外径39mm×内径19mm×厚さ7mmのネオジム磁石に対する同様の実験の際は、手の力で横にスライドさせることができることを確認の上、全指に付けていた指メットは外し、つま先保護付きクロックスと衝撃吸収パッド付手袋のみで実験した。

それで市販のカーボンスクレーパーで、外径39mm×内径19mm×厚さ7mmのネオジム磁石(吸着力約11kgf)2つがくっついた状態で引き離せるかどうかを試しましたが、こちらは引き離しに成功しました。

吸着力11kgfあたりまでなら市販のカーボンスクレーパー2本で対応できることが分かった。

単極誘電

単極誘電の銅板は中央に穴をあける必要があるが、それを行うのは大変なので、i.materialiseの3Dプリントサービスを用いて、単極誘電用の実験器具は全て作った。

単極誘電は磁石の内側で発生する現象なので、実験も磁石の内側で行う必要があります。そのため実験に用いる磁石の外径は、ある程度の大きさが必要なのです。

単極誘電は低電圧大電流である関係上、電流を流して回転させたければ大電流が必要であり、調べたところ最低限10A以上の電流が必要になるとされているが、私が持っている電源装置は5Aまでが限界だった。実際に試したところ、やはり電流不足で結局回転しなかった。

では逆に指で回してテスターで測るとどうかと言うと、テスターのメモリは動かなかった。低電圧大電流なので、回転する単極誘電の円盤に対してテスターで測ると、電流が大きすぎてテスターが壊れる可能性があることが想定されますが、実験後にもテスターが正常に動いていることから、テスターが壊れたわけではないと考えられる。

指で回す程度ではテスターで測れる程度の電流を発生させられないのでもっと回転速度を上げる必要があるのでしょうか?それとも(私がその時用いたテスターはデジタルテスターだったので)アナログテスターで測ると変化が分かるのでしょうか?それとも別の点で私のやり方に問題があったのでしょうか?

いずれにしても、単極誘電の実験は失敗しましたが、プロジェクト自体は最後までやり遂げましたので、これでネオジム磁石の取り扱いプロジェクトは終了します。

恐らく今後電気実験を行う時には、そのことが生かされるものと思われます。


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