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Allympicでやりたいこと

私は2013年より中学生・高校生のバドミントン大会を開催しています。
スポーツの語源は「気晴らし」で楽しいが基本で各々が好きな形で関わっていくものだと思っています。大人になれば多くの人がそのようにスポーツを楽しんでいるのに未成年ではそれが認められていない事に違和感を持ち、中体連・高体連とは違った価値観の大会が必要だと思い行っています。Allympicとは「All」と「Olympic」を合わせた造語でスポーツを多くの人が楽しんで欲しいとの願いを込めています。

若年スポーツは日大アメフト部のタックル問題、桜宮高校の行き過ぎた指導(私は指導ではないと思っていますが)による自殺、など「勝利至上主義」と呼ばれる問題を抱えています。スポーツ庁や各競技団体は「体罰の禁止」を打ち出し改善していこうとしてはいるものの未だに”体罰は必要なんだ"といった価値観は一部の指導者や保護者の中に根強く残っています。

女児の夢は「バレーの選手になって、(元日本代表の)大山加奈さんのように、体罰をなくす活動をしたい」そうだ。
健気で立派だとは思う。だが、わずか13歳の子どもに背負わせる夢だろうか。スポーツにかかわる大人は、もっと本気で取り組むべきだ。

記事の最後のこの言葉は非常に重く、一日も早く変えていかないといけないと思っています。Allympic活動もその切っ掛けになりたいと続けています。

スポーツは楽しいが土台

少し私の話をさせて頂きたいと思います。私は子供の頃より身体を動かすのが好きで(下手の横好きではありましたが)中学・高校は野球部、大学ではバドミントン部に所属していました。比較的ゆるい体育会系で育ってきましたが特に高校時代の「根性論」での練習に疑問を持っていてアメリカの民間資格であるNSCA‐CSCSを取得し学生にもトレーニング指導を行っていました。正しいトレーニングが広まれば「根性論はなくなっていくだろう」と考えていましたが科学的な知識を発信している優秀なトレーナーは多くいるのにスポーツの現場の変化(特に部活動)は私が思っているより遥かに小さいものでした。

一方で私は社会人になってからもバドミントンを趣味として続けていて大会にも参加していました。部活動での公式大会はトーナメント戦でレギュラーメンバーと補欠が分かれていましたが社会人は試合したい人全員が試合出来るのが当たり前で競技レベルの近い人同士で行うものでした。また大会だけでなく普段のバドミントンとの関わりも多くの方は「気持ち良く汗をかきたい」「仲間とワイワイしたい」といったライトなものでした。

学生時代とは違った価値観に触れていた中で社会人の大会運営を手伝っていた時に中学生・高校生の大会を自身で開催している人に出会い、「やってみない」と声をかけられ真似てみたのが私の大会開催の始まりでした。
大会を開催してみて自分がやりたかったのは「スポーツを上達させること」ではなく多くの人に「スポーツを楽しんで欲しい」だと思うようになりました。そして閉塞感を感じていた中高生の部活動に社会人のような大会を持ち込むことはそれを打破できるのではないかと考えるようになり、同様の大会を増やしたいと思っています。

スポーツと教育

スポーツは「気晴らし」であり、楽しめていればいいと訴えてはいますが、私自身がスポーツを通して多くの学びを得てきましたし、スポーツに取り組むことは教育効果があると思っています。しかし、教育を目的にスポーツをすることは危険だと感じています。
「目標に向かって継続して取り組む力を身につけるためにスポーツをする」ではなく
「スポーツをしていたら目標に向かって継続して取り組む力が身についた」ではないでしょうか?

特に部活動などに期待されている学びは具体的な技術ではなく、「人としての成長」や「人間力」と表現されるようなものです。これらは人によって思い描いているものが様々ですし、他者が学ばせようとしても本人が問題意識を持っていなければ学びに繋がらないように思います。

自身が成長した経験から子供たちにも同じように成長して欲しいと願う気持ちは分かりますが、子供たちがスポーツを教材としてくれるとは限りません。自分の価値観を押し付けることは控えるべきです。冒頭で触れた勝利至上主義は自身の成功体験(もしくは後悔)を押し付けていることで起きると思っています。
子供たちが人間力を築いていくために我々大人が出来ることは自分の人間力を見せることしかないと思っています。子供に「ああしろ、こうしろ」と言うのではなく子供に見られても恥ずかしくない大人でありたいと思います。(ヒトには情けない面もある、も含めて見せる勇気が欲しい)

これからの課題

今の私の活動は問題に対して非常に小さなものです。今は他の地域での開催を目指していますが、地域・種目を問わずどの様な形であれリーグ形式の大会を増やしていくことが大切だと思っています。
その為に日本サッカー協会が築いているリーグ戦の大会や、バスケットボールも一部の地域が取り組み始めた大会は参考にしていきたいと思っています。

リーグ戦を増やしていくと同時にリーグ戦とトーナメント戦による選手への影響も調べていく必要があると思っています。
私はリーグ戦が内発的動機付けに繋がり、各年代での競技の継続率の向上に繋がると思っています。これらは教育、医療で改善が言われている項目です。

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