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伊豆大島初ダイビング体験

いま、くさやを食べながらこの文章を書いている。
瓶ビールもある。キリンラガービールだ。ベッコウ寿司と伊勢海老のお吸い物も食べた。
おつかれ。自分。ちゃんと生きてる。
39歳。30代最後の年。なにかやりたい。体力があるうちにできること。前がやりたかったこと。スキューバダイビング。
やりましたよ。よくやった。自分。生きてる。
祝杯だ。
子供の頃、海で溺れかけたことがある。叔父が泳いで助けてくれたけど、あの時は、あ、死ぬ、と思った。
それ以来、ふんわりと海が怖い。
でも、海への憧れは強くあった。綺麗な魚を見ながら水中を自由に泳げたら。
伊豆大島ダイビングセンターの黒崎さんありがとうございます。
ダイビングスーツの前後ろを間違えて着るところでした。
酸素ボンベの重さに耐えかねて、海へ降りる前の梯子で挫折しかけました。
海の中で呼吸するのが怖くて、溺れたことを思い出しかけたけど、慣れるまで待っていただきました。
耳抜きがうまくできないような、できてるようなよくわからなくても、何度もやり直しに付き合っていただきました。
まさか自由に泳ぐ魚と一緒に泳げるなんて。
海底の魚が上向きで止まってるのとか、壁をつついてるのとか、魚の知らない姿も見れました。
海蛇も見たし、キラキラ光る夜空の星みたいな魚も。
つつくと傘が閉じる海のクリスマスツリー、イバラカンザシも。
すげえなあ。海。夢の中にいたみたい。
そして、一番衝撃的だったのは、海から上がる瞬間の重力。
海中の自由な世界から、地上の重さのある世界へ。
まるで、エデンの園から解き放たれて、苦役を背負わされた人間のよう。
でも、この重さが、私たちを繋ぎ止めて、空中をふわふわと漂って行かないようにしているんだなと感じた。
映画ゼログラビティを思い出した。
宇宙のように、海の中を酸素なしで漂ってしまえば、人間の体は活動を停止する。
生きててよかった。
そして、くさや、くせぇ。

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