ローカルアリーナオフの対策の話〜左手不器用な(元)皆伝の挑戦〜

先日、弐寺のライバルさんたちとオフ会をしてきました。

その店舗さんではLM筐体を複数台貸し切りにできるということで、折角だからローカルアリーナをやろう、それもBPLや他の大会のようにお互いに選曲テーマをあらかじめ決めておき、それを発表してオフ会当日までに課題曲の対策をして勝負しよう、といった趣旨の、プチ大会と言って差し支えないオフ会でした。

ローカルアリーナ後は楽しく優勝しましたが、その場では語りきれなかったことを中心に、自選と多選についてどのように考えていたのかをまとめようと思います。

参加者(と簡単な紹介)

【全消しP】

  • 運指改造途中て☆12中心の選曲は難しい

  • 得意なテーマは特にない、しいて挙げるなら祈ることが得意

  • ただでさえ苦手のSCRATCHは手首皿に変更して以降、まともに選曲できる譜面がなくなった

【山岡さん】

  • 今回のオフ会の発起人

  • ズレハネ、ガチ押し、ソフラン、マイナー曲など対策必須のテーマが得意なイメージ

  • 自分が勝てるとしたら素直に鍵盤力で上回れそうな譜面


【なのさん】

  • 筐体のレンタルをしていただきました(ありがとうございました)

  • 地力的にふた回りは上の実力で、高難易度ほど勝率が下がる

  • 得意傾向は自分と似通ってる模様

【かたさん(急遽参戦:他3人の選曲テーマに合わせた自選曲を用意してもらいました)】

  • お互いに認める、得意ジャンルが真逆のタイプ

  • 他2人以上に自選をもぎ取るのは困難

それぞれの選曲テーマ

自選

  • ☆12 CHARGE

  • ☆11 SOF-LAN

  • ☆11 Dirty Androids曲しばり

山岡さん

  • 〜☆10 ジャンル名に”ROCK”を含む

  • ☆12 ジャンル名に”HARDCORE”を含む

  • ☆11 Leggendaria 譜面

なのさん

  • ☆12 CORRECTNESS: 弐寺大会CONNECT2で採用されていたテーマ、精度の取りやすい譜面が中心

  • ☆11 CHARGE

  • ☆12 PEAK

自選(と目標順位)について

▫️☆12 CHARGE:魔法のかくれんぼ
☆12に関しては、テーマ発表時点で参加者に絶対に勝てる自信のあった曲は魔法のかくれんぼしかありませんでした。それ以外のテーマ内課題曲に関しても、チャージノートが鍵盤と複雑に絡む譜面は苦手寄りですが、課題曲のほとんどは正規譜面でもなんとかなると考えていたため、このテーマは即決でした。
目標:自選1位・総合2位

▫️☆11 SOF-LAN:SABER WING
どう考えても地力で勝てないなのさんは勿論、山岡さんともクリア力勝負(特に最上位譜面)に持ち込みたくなかったため、☆12の他ジャンルを避け、自分の投げられそうな飛び道具の中から選んだ感じです。ちなみに決してソフランが得意なわけではありません。Dと迷ったのですが、練習段階でそこそこ調子のよかったSABER WINGをチョイス。
目標:自選1位・合計2pt獲得

▫️☆11 Dirty Androids曲しばり(時間の都合上実現せず)
1ジャンルくらいは楽しくできる回も欲しかった+BPLルール以外からの選曲テーマを考えたかったために提案したルールです(その後の優勝の予約時間が迫っていたため実施せず引き上げました)。実はどの譜面もちょっとした(一部楽曲は物凄い)ズレハネがあったり、リズムを覚えていないといけない部分があったりと、課題曲数こそ少ないものの対策しがいのある、我ながらいい選曲テーマを提案したものだなと思います。
自選候補はビートマニアで1番いい曲のEmpire State Glory、City Never Sleeps (IIDX EDITION)、Farewell to Marrakechのいずれかを、そこまでの相手の調子に合わせて選ぶつもりでいました。
目標:自選、総合ともに1位

▫️自選まとめ
さすがに全ての試合で勝ち続けるのは難しかったので、自選をしっかり取りつつ、2位でもらえる1ptを稼ぐという、結局いつもオンラインアリーナで実践している立ち回りで臨みました。

自選を見送ったジャンル、曲など

▫️SCRATCH:論外

▫️☆12 NOTES / PEAK/ CHORD / SOF-LAN:かつての主戦場でしたが、今の地力では太刀打ちできないので仕方なく候補から外しました。

▫️☆10 SOF-LAN:罪過の聖堂(今作マイベスト1位)を投げたいだけのテーマです。課題曲内に未解禁曲、未プレイ譜面も多いため、出オチになる危険性を考え、今回は諦めました。

▫️☆11 PEAK:Kors k’s How to make OTOGE COREを投げるための脱法テーマです。そもそも自選が安定しなさそうだったので却下。

他選(多選テーマ含む)について

【山岡さん】

▫️〜☆10 ジャンル名に”ROCK”を含む
他選:LEADING CYBER
自選:ここからよろしく大作戦143

対策不可能①。自己ベストで圧倒的な点差がついているアクマフカか、自分の未プレイ曲でオプション抜き打ちテストを仕掛けてくると思っていました。実際の対策は、自選を通すために精度上げの練習をしただけです。未プレイ曲まで手が回らなかったのもありますが、付け焼き刃の対策よりも初見の集中力で活路を見出した方がいいと思い、自選以外は山岡さんの得意ジャンルを多めに練習するに留めました。ただでさえ左手の精度は信用ならない上に、連戦の序盤で変な感覚を覚えてしまうと後の試合に響いてしまっては元も子もないと考えました。なお、山岡さん目線で自選はここよろ含む2択(もう一つは純真可憐デザイア)にまで絞られていたようです。完全に読まれていますね…

▫️☆12 ジャンル名に”HARDCORE”を含む
他選:eRAseRmOToRphANtOM
自選:Colorful Cookie

対策不可能②。さすがに☆12なので未プレイはほとんどありませんでしたが、スコアを狙う以前にクリアも怪しい譜面が多くあり、地力を高める以外の対策はありませんでした。とはいえ、他選は頭からすっかり抜け落ちてた上にハイスピ設定の仕方とギアチェンの仕方を間違えて大事故を起こしたのは反省。

自選は固定オプションが有効かつ相手が乱を選びそうな譜面で、比較的物量の少な目なクッキーをチョイス。他の候補はそこそこやれそうなALTERNATOR、sakura stormも考えましたが、いずれも乱はずれによる事故を避けるため、早々にクッキー一本に絞りました。

選曲されそうな、投げられて1番困ったであろう曲はDOMINIONです。今の地力的に選曲された時点で詰みと言っていいくらい、戦えるビジョンが浮かびませんでした。
KAMAITACHIも地力的に全く太刀打ちできないので対策は早々に放棄しています。未プレイの恋愛=精度×認識力も困りますが、事故要素も大きいので選曲されないことを祈っていました。いのりのちからってすげー!

▫️☆11 Leggendaria 譜面
他選:Psycho Sheep Riddim
自選:Journey

自選は以前からよく選曲し、固定オプションでそこそこのスコアが安定していたため、即決でした。他選は自己べと最も点差のあるPsycho Sheep Riddim一択だろうと思っていましたが、対策しようにも地力が足りず、R乱でいい配置を引ければ相手の事故待ちくらいはできるレベルの出来しか用意できませんでした。

投げられて困ったであろう曲はnaughty girl@Queen’s Palaceが筆頭で、自己ベストとの点差が大きいGIGANT(実際にはかたさん選曲)、R乱当たり待ちのGolden Palmsです。地力的に追いつかない曲はほとんどなかったので、オプションの確認だけすまし、地力上げを対策としていました。

【なのさん】

▫️☆12 CORRECTNESS
他選:RAIN
自選:Todestrieb

他選はたまたま当日に選曲していたので、心理的な余裕ができて助かりました(勝ったとは言っていない)。対策も何も精度勝負というテーマなので、今の地力で捌ききれる譜面を探すことが1番の対策だったのですが、旧運指時代からそこそこのスコアが安定していたTodestriebが、今でも鳥A安定レベルの出来でこなせることがわかり、即決で自選としました。

ちなみに今回、なのさんを敢えてライバル登録しませんでした。他選の読みをはずしたときのリスクが大きいのもあしりますが、実力で上を行く相手に先入観、データを持ち込みすぎるとプレー中に余計なことを考えてしまいそうだったからです。精度勝負を持ちかけられたからには、ベストを尽くす以外のマインドは不要でしょう。

▫️☆11 CHARGE
他選:Acid Pumper
自選:Scars of FAUNA

自選は固定オプションが効き、スコアも自信のあったものを選択。他選はKailuaと10000 MILES AWAYがこなければなんでもよかったぐらいの気持ちでした。Psycho Sheepは山岡さんのスコアを知っているのならほぼ確実に選ばれないはずなので、上記2曲でなければ勝負できると考えていました。

▫️☆12 PEAK
他選:Ganymede
自選:DIAVOLO

対策不可能③。曲数が多いだけではなく難しさの方向性も多様なので、逆になるべく対象曲にスコアをつけずに、山岡さん対策でなのさんが選んだ(得意傾向が近いので、なのさん視点で山岡さんに対する勝率の高い曲=自分の勝率も高い)曲に便乗する姑息な作戦を敢行しました。さすがに2人まとめて対応できるほどの地力も時間もなかったんです…
自選は今の地力でもそこそこに自信のあった+乱はずれのときに差をつけやすいものをチョイス。MEGAERA、お菓子の王国なども候補でしたが、試合のタイミングが長丁場の連戦の終盤で、それまでの腕の疲労も考慮しノーツ数の多い譜面は避けました。

総評

今回はテーマ発表から2週間の準備期間が設けられましたが、期間内で実際に筐体で練習する時間が十分に確保できず、全体的に準備不足の感が否めません。ただ、言い換えれば短い時間で効率よく練習することはできたので、日々の練習に活かせる経験は得られたはずです。

また、BPLルールで戦うプロ選手の、選曲テーマごとの準備の大変さの一端を体験することができました。そもそも自選を通すための譜面を用意することが難しく、それに加えて他選の絞り込み、他選を落とさないための細かい対策の実施など、どれだけ時間があっても足りないと感じられるほどの作業量が勝ち切る上で必要になってきます。昨今の非公式の大会でも、BPLの試合前に匹敵する準備を行なって参加する人もいるくらいです。いかに弐寺のスコアを争う勝負で勝つのが難しいか、入念な準備が求められるのかを痛感させられますね。

肝心の試合の結果については、次の投稿で詳細にお知らせしたいと思います。ここまでの内容で既に4000字を軽く超えてしまっており、読まれる方も疲れてしまうでしょうし、私も(スマホで投稿しているため)物凄く疲れているため、一度ここで区切りをつけます。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。