そこにささったもの

よせてはかえすなみ

ふわふわと ただよい
よろよろと よろけて
よせてはかえす なみ

あいの おとをきく きみと
いまの かたちを みる ぼくが
ときの はざまで であったら
それは かちりとおとをたて
うごきはじめたんだ

それにとらわれるな
そこにとどまるな
それはきみの いたみじゃない
それはきみの ゆるしじゃない

いっぽうてきにみえるできごとも
そのじつ うちらがのぞんでいたりして

それをしらないふりをして
どんどんさきにすすむことなんて
うちゅうのかいりをうむだけで
なんにもならないことぐらい
わかってるのに

わかってるのに
それをとめるすべをしらない
ほこをおさめるすべをしらない

かんたんさ
ただ そこにあるのね といえばいい
のどにささったほねのごとく
ずーーとずーーっとそこにある
あるのはずーっとしってたよ と

それをないものにするために
どれだけこそくな てぐちをつかってきたか
なにをやってもごまかせずに
どうしようもなく ここにもどってきたけれど
ぼくらのせかいは どこまでも いつまでも
きらきらかがやく
うみのそこにしずんだまんまだ

うみのそこにしずんだまんまだ

じゃぽんというおととともに
まずは うちがとびこんで
そのあとあんたもきてくれたなら
うちらで そこまで およいでいって
うちらで そこまで ながれていって

はーい そこにいますよねって
だからもう ねむってないで
おきてくれていいよ
きみのことを みないようにするのは
もうやめるから
だから もう でてきていいよ

。。。。。。。

そこからはじまった
うちらの せかいは
それはそれは じごくのように
みたくもないものをみせられつづけたけれど

うちとあんたのあいだにある
うちら っていうかんしょくが
うちらを まるで
まあるいどーむのような あったかに
つつみこまれていながらにして
せかいいちのぜっきょうましんに
ふたりでのるがごとく
はらはらどきどきしていられるのだ

なんてふしぎ
なんて とまどい
なんて きらめき

ぼくと きみのあいだに ある
この うちらというかんしょくを
もっとためしてみたい
もっとしってみたい
もっとかんじてみたい

あなたと わたしの
かんけいのことじゃなく

つながりとか
きずなとか
しんらいとか
そんなたぐいのことじゃなく
うちらというときに ある

そのつつまれたきれめのない
ひとつ を超えた ひとつ

だからうちは あんたにまいぼつし
あんたも うちに まいぼつし
どこからどこまで が うちで
あんたかわからんようになるまで
いつまでもいつまでも
だきあっているのさ

だきあっているのさ

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