女だからとか男だからとか(モーニング娘。'17 × Sexy Zoneコラボパフォーマンスの話)

この前の日テレのベストアーティストでやってたモーニング娘。'17とSexy Zoneのコラボパフォーマンス、LOVEマシーンを、ずっとみてます。という話。



時々、女であることが気持ち悪くなる。いや別に普段は何も思わないし、服も化粧も髪も楽しく選んだりしてる方だと思うんだけど、たまに突然、サイズが著しく合わない下着を身に着け続けているような気持ち悪さにおそわれる。それで、ジャニーズをみてるときは、こちらから一方的にフィクションの男性に視線を向けることで、日々自分に向けられるリアルな視線から一時的に逃避してるような気分になるのだとおもう。特に現場にいったあとなんかは、私の口癖は「来世は男に生まれたい」になる。


わたしの中にある「アイドルと女性性、男性性」とかそういうあれこれについての考えは結構無駄にこじれていて、自分でもわりとわけがわからないことになっている。


の、だけど、


モーニング娘。'17のみなさんとSexy Zoneのみなさんが見せてくれたそれは、わたしが女だからとか、男の子は自由そうでいいなとか、そういう話ではなく、まず、強くあること。媚びないこと。懸命に全力出し切ること。そういうのの、よさを教えてくれた。ような、気がしている。


今回この2つの、普段異性との絡みがないグループが隣り合ってパフォーマンスしたことで、普段は見られない性差を感じることができてよかったという人もいるとおもう。だけどわたしの感想はむしろ真逆で(あ、反対の立場の人と争いたいとかではない!です。念のため。)今回この2つのグループが並び立って本気で真剣に、真剣に本気で未来への希望とか恋とか愛とかそういうのを歌ってくれた、ことで、わたしはむしろ、男だからとか女だからとかそういうものから、一瞬自由になれた気が、しました。


「アイドルが好き」と感じることはよくあるけど、その感覚を覚える時、こんなにも、”男だから”とか”女だから”とかそういうのを抜きにして、存在の強さだけに打ちひしがれる体験ははじめてだった。

だから、この世のすべての人間を、アイドルを好きな人/そうではない人 の2つに分けた時、自分は絶対に前者側であることを、改めて誇りに思えたし… なんならもうこの時代、2017年の日本に対する感謝さえ覚えたりしてる始末。大げさです。


あと、Sexy Zoneは、作り込まれた世界の中の、少女漫画の中のような男の子たちでありながら、同時にジェンダーの部分において極めて現代的な感覚をもったグループだとおもっていた(マリウスさんがポリコレ的感覚にものすごく優れてることは言わずもがなだし、勝利くんが男の子に告白された際「男とか女とかじゃなくSexy Zoneだから付き合えない」って断った話だとか…あと、そうちゃんは子供の頃からコンシーラーとか使ってお化粧をしてたというし、多分今パッと思い出せないだけで他にも色々ある)のだけど、今回のパフォーマンスを見て、ますます…こう…なんだろう。 これからの時代にぴったりくる、何かこう、新しくて、いろんな人を自由にする世界観を、提示してくれるんじゃないかな。みたいなワクワクを、覚えました。おしまい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?