学力調査①

 つい先日、今年度の全国学力調査の結果が公表されましたね。

 この学力テストは、正式名称を「全国学力・学習状況調査」と言います。その名の通り、算数や国語のテストだけではなくて、子ども達の生活の様子や宿題などの状況等のアンケートも同時に行われています。

 これは、「どんな事(生活や行動)をしている子が、どれくらいの得点をとっているのか?」という傾向が分かります。例えば、読書をする時間のアンケートを採れば、その時間によって、対象者がどれくらいの得点をとっているのかが分かります。そうすることで、行動(生活)との因果関係が見えてくることがあります。こういった分析をクロス分析を言いますが、これらは、子ども達の生活全般を見直すのに非常に役立つことがあります。(保護者への啓蒙という意味でもとても説得力を持つものです。)

 今回の中で、私が特に注目したのは「スマホの使用時間と得点率の関係」でした。感覚的には、わかりきっていたことですが、改めて今回データとして表れたものは、非常に説得力のある事実でした。当然ながら、「スマホの使用時間が長ければ長いほど、得点率は下がっている」という結果でした。全国の小学6年生の半分以上の子ども(約54パーセント)がスマホをもっていると言う現実。そして、もっている子どもの半分近くが毎日1時間以上スマホを触っているという事実。

 私は、スマホ自体をプライベートな時間からも排除していく方向性は通用しないような気がしています。でも未だにそういう意見が多いのは、使わせるときのルールや、親の監視を含めた介入があまりにも貧弱すぎるからだと思っています。

 つまり、「持たせるべきか、持たせないか?」の議論ではなく、「どのように使わせるのか」「常にリスクを意識させられるか」の議論なんだろうと思います。学校もそうですが、まずは保護者です。親です。「子どもにも人権があり、プライベートを尊重する」「自主性を伸ばすために、あれこれ口出しせず、自分で考えさせたい」なんて無責任なことは、なし。

 あらゆる世界と、人とつながる事ができるツールを子どもが持つのです。何の責任も持てない、自分で責任をとれない、自分で判断するにはあまりにも若すぎる子どもがもっているのですよ。親が監視して下さいね。親が管理して下さいね。当たり前の話。

だって、子どもの「保護者」なんですからね。

 当然、学校でも、指導・教育していく必要があります。でも、そういった現代的な課題に対する教育を行う時間が設定されていない上に、ますます学習内容が増えて、そういった「余計なこと(ここでは、絶対に教えないといけない、学習しないといけない内容ではない・・・という意味)」をしている時間なんて全くない!それでも、何かを削って子ども達と一緒に考えていかなければいけない問題です。

 はっきり言って、こういうことには、私の方が「素人」なんで、こんな時こそ、よく精通した方にゲストティーチャーとしてきていただくのが一番なんでしょうね。

 「教育のアウトソーシング化」とでも言いましょうか。

 

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