アリーチェ

入試生物に関する記事、セクシュアリティのサイエンスに関する記事を書いていきます。

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記事一覧

コンバージョン・セラピーの現在2~国連編

 国連人権理事会は、2020年5月、「コンバージョン・セラピー」は、ジェンダーが多様な人々の性的志向を変えられるという誤った偏見により構成されており、世界中のより多…

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コンバージョン・セラピーの現在1~アメリカの各種学会編

1 はじめに  前回、コンバージョン・セラピーの歴史について書きました。ほとんど効果が確認できない一方で、うつ病、薬物、アルコール等への依存症、ホームレス化、自…

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同性愛者のコンバージョンセラピーの歴史

1 はじめに  2023年2月1日、産経新聞に以下のような記事が掲載されました。  同性愛やめたい…苦悩の声を聞く元同性愛者の牧師 李ヨナ氏インタビュー https://www.s

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2023共通テスト生物問題解説シリーズ1 第6問A

2023年1月15日に行われた共通テストの生物の問題について考察をしていきます。問題の順番は順不同です。調べがついたものから解説していきたいと思います。 1 まず問題…

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コンバージョン・セラピーの現在2~国連編

コンバージョン・セラピーの現在2~国連編

 国連人権理事会は、2020年5月、「コンバージョン・セラピー」は、ジェンダーが多様な人々の性的志向を変えられるという誤った偏見により構成されており、世界中のより多くの国は「非人道的」であり、深く精神をむしばむ影響をもつことを認識する必要があるとする報告書を提出しました。報告者は国連独立専門家のビクター・マドリガル・ボルロズ氏です。ボルロズ氏はハーバード大学の教員で弁護士です。

 その一部を翻訳

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コンバージョン・セラピーの現在1~アメリカの各種学会編

コンバージョン・セラピーの現在1~アメリカの各種学会編

1 はじめに

 前回、コンバージョン・セラピーの歴史について書きました。ほとんど効果が確認できない一方で、うつ病、薬物、アルコール等への依存症、ホームレス化、自殺を含む重篤な副作用をもたらす可能性が高いものであることが分かりました。現在までに安全性が確認された効果的なコンバージョン・セラピーは開発されていません。
 このような状況の中で、世界でコンバージョン・セラピーはどのように考えられているの

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同性愛者のコンバージョンセラピーの歴史

同性愛者のコンバージョンセラピーの歴史

1 はじめに

 2023年2月1日、産経新聞に以下のような記事が掲載されました。

 同性愛やめたい…苦悩の声を聞く元同性愛者の牧師 李ヨナ氏インタビュー https://www.sankei.com/article/20230201-XTEG4X732BI77BHIME3VNCEMUY/ @Sankei_newsより

 韓国出身の「元同性愛者」の牧師が、同性愛をやめたい人のカウンセリングをし

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2023共通テスト生物問題解説シリーズ1 第6問A

2023年1月15日に行われた共通テストの生物の問題について考察をしていきます。問題の順番は順不同です。調べがついたものから解説していきたいと思います。

1 まず問題を見ておく。 まず『第6問A』のパートから。問題は以下のようなものです。

2 ヒカルさんとユウさんが見つけた論文とは?

二人が見つけた論文は、こちらだと思われます。

 著者の井口恵一朗先生は現在長崎大学の教授で保全生態学がご専

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