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好きだからこそ積んでしまった話

(画像は俺の屍を越えてゆけ2の公式からお借りしました。問題があれば削除します。)

世界樹Xやったー!!ついでにタグをこさえてしまったので、
ぽつぽつと好きなゲーム、心に引っかかるゲームの話をしていこうと思う。

中学生の頃、当時時々買っていたゲーム誌の増刊号にたまたま載っていたゲームにとんでもなくはまった。
体験版だったので、ストーリーをある程度すすめるか、起動してから2時間経つとストップが掛かる仕様だったが、
私は何度も何度も繰り返しプレイをした。

別に何が変わるわけでもなかったし、どうやっても物語が気になるところでストップが掛かる。
このゲームは何だ、いつ発売されるんだ。
とほったらかしにしていた雑誌をめくり、それがリンダキューブアゲインというゲームだと知った。

今まで触れてきた少女漫画や少年漫画の線の細いイラストからかけ離れたキャラクターデザイン、妙に生活観のあふれる町並み、
「あんた(プレイヤー)がどんなにがんばっても世界は救えないよ。」と告げられた上で、
8年間主人公は必死で世界中を駆け回る。

世界を救うためじゃなく、世界の動物達を番で集めて箱舟に乗せ(自分とヒロインもヒトという名の動物として箱舟に登録される)
本当にあるのかも分からない新天地に飛び立つために。

そんな世界感が好きだった。

私はゲームが苦手で大体途中で勧めなくなり諦めるのが常だったが、
全てのシナリオを何度も何度も繰り返して、回りが引くほど遊んだ覚えがある。
周りの友達にしつこいほどすすめたが、誰一人としてリンダをプレイしてくれる人はいなかった。

ブタやイヌ、ウサギくらいまではなんとか受け入れてくれるが、他の動物を見て絶叫されたり泣かれたりした。
そりゃそうだ。よくその場で絶交されなかったな…

高校生になった頃、あのリンダを作った人がまた面白そうなのを作っていると知り、地元中のゲームショップを駆け回って、
ようやく購入したゲームが、俺の屍を越えてゆけだった。

君たちは呪いをかけられてどうがんばっても2年しか生きられません。
なので、神様と交わって命をつなげて、力をつけて鬼を倒してね!
とざっくりした説明を受けて体が痺れた。

これまた、ゲームが苦手な私が子作り画面のグラフの伸びや
生まれた子供のステータスを眺めて唸りながら何とかクリアしたのを覚えている。

時は流れ、あの俺屍の2が出るかもしれないと噂や、ちょっとした動きはあったものの
(どこかのBBSでキャラのデザイン募集しちゃうよ的なことがあったと思うのだけれど、
当時の痕跡が見つけられなかった。応募した覚えがある。)
特に動きもなく、私は人生のレールから外れ、ニートになった。

時々、俺屍を起動しては、この人たちはたった2年しかない人生を必死で生きているのに、私は一体何をしているんだと涙を流したり、
母の愛情を感じるたび、私は実母に愛される資格はあるのだろうかというか絶対愛されてないよな、早く死んでしまえクズニートと思われてるに違いないな。と苦しんだりしていた。

更に時は流れ、何とか社会復帰をしたものの、
よりによって向いてない接客業、
おまけにブラック一歩手前な職場で揉まれて疲れた体でネットを眺めている時に
俺屍がPSPでリメイクをされる事、vitaで2が発売されることを知った。

定期的に放送されるニコ生を追いかけ、1の実況プレイを見て、
新たな情報に心をときめかせ、
あんなに細いのにどこにあの食いもんおさまってるんだ原由実…と恐怖した。(公式で宣伝生放送が定期的に配信されていたのだが、だいたいピザ的な食べ物が用意されており、ゲストで来た原由実さんの食いっぷりが凄まじかった)

田舎なのでどうがんばっても発売から数日送れてソフトを受け取ることになる。
全くネタばれを気にしない人間且つ、こらえ性のない人間なので、
発売日に手に取った人たちの感想をネットで検索しまくって
あれ…どういうこと…?と首をかしげた。

ストーリーに対する不満が凄まじかった。
今まで俺屍で二次創作をしていた人たちが、もうこの展開についていけないと筆を折ったり、作品を削除したりする場面に何度も遭遇して、
これはとんでもないぞ…と恐怖した。
1から続投していない神様を推している人は勝ち組だ。とさえ言われていた。
不満を並べるアンチ掲示板のスレッド数はみるみる数を増やし
1で登場したダンジョンである白骨城に例えられるほどだった。

私は、俺屍2を最後までプレイできるのだろうかと、
不安がどんどん膨らんで拭えないまま、
運送会社の配達の人から、ダンボールを受け取った。

ソフトを手にとってしばらくは本当に楽しく遊んでいたのだけれど、
不安は的中し、どうしてもプレイすることができなくなった。
この話は、本当にあの話の延長線上にあるのだろうか。
私の一族は一体何なんだろうか。そう考えると、どうしてもvitaの電源を入れる頻度が減り、しまいには本体からカートリッジを抜いてしまった。

よく言われるカップリングや夢女云々の話ではなく、
前作でたった2年しか生きられない彼らをどう生かすか、ない頭からひねり出していたのが全て無駄だったように思えてしまって駄目だった。
生まれては消えて行く彼らのプロフィールに、一言だけ簡単な補足がついているのだが、
それすらもとあるキャラクターの影響で塗り替えられる仕様を見てショックを受けた。

ちょっとネットを検索すればとそのキャラクターに関する悪い話題が嫌でも目に入る。
私も、彼女を憎めたなら少しでもましだったのかもしれないが、
彼女は彼女でどうしても嫌いにはなれず、だからこそ余計に辛かった。
ゲームは進められないけれど、先がどうしても気になったので、攻略本をめくってその思いは強くなる。

彼女に縁のある、神様になったあの人の台詞がとても辛かった。
前作の母と子とその後に続く子孫たちの話をずっと見守ってきたからこそ、
あの話の延長戦でこんな話を見たくなかったという気持ちが強く、
カートリッジだけでなく、DL版も買ったのに、未だにプレイできずにいる。

無理にプレイしなくても。と思わないでもないが、
俺屍は私の青春だったからこそ、死ぬまでには何とかクリアしたい。

vitaのバッテリーがもう寿命のようなので、
DL版をPS4とかでプレイできるようにならないだろうか…。ならないだろうなぁ。


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