おむらいす
たまごはフワフワがいい。できれば2個、贅沢に使って。
お皿に丸く置いたチキンライスの上に、トロッと半熟の卵を滑らせる。
巻くタイプではなく、上に乗せるタイプ。
うちは二世帯同居。(旦那の両親、旦那、息子2人)いつも晩ご飯は義母が作ってくれるのだけど、オムライスだけは卵を自分で焼くのがこだわり。(←いつも作れよって話だけど、今回はその話は置いといて)
「あきょんちゃん、卵どうする?自分で焼く?」と聞いてくれる。
「はーい」と返事をして、自分の好きな具合に卵を焼いてオムライスの最後の仕上げをする。
頭に流れるのは決まってSMAPのセロリ。
義母が作るオムライスは、いつも薄焼き卵でチキンライスをくるっと巻く王道のものだったそう。
もちろん何十年とソレを食べてきた旦那と義父は、そのタイプのオムライスが普通なわけで。
ふわとろオムライスを食べるのは、今の我が家ではわたしだけだ。
実家では(わたしは三姉妹の長女で父以外、女ばかりの家で育った)みんなふわとろオムライスが好きだったような気がするけれど、もうあまり思い出せない。
今年から小学一年生になった息子の分は義母が薄焼き卵で作ってくれる。
『ばぁば』が作るオムライスを美味しそうに食べている息子を横目で見ながら、ふと思う。
『息子が、ふわとろオムライスを好きになれば良いのになぁ。「ママ、ふわとろ卵焼いてよ」って言わないかな?』
薄焼きたまごのオムライスを否定しているわけでもないし、
義母が作るご飯を否定しているわけでもない。
むしろ晩ご飯を作ってくれる義母に感謝しかない。
だけど。もし二世帯同居でなければ。
我が家のオムライスは、わたしが作るふわとろオムライスが主流で、きっと息子はソレを当たり前だと思って食べていたに違いないのだ。
そう思うと。
ただ、なんとなく。
我が家で自分だけ違うものを食べているのが何となく寂しくて。
夕食がオムライスの時は、いつもそんな『嫉妬のような、謎の変な気持ち』を悶々と抱え込みながら、ふわとろ卵を口に運ぶのだ。
最近、息子がわたしのオムライスの卵を「ちょっとちょーだい」とかっさらっていくので、もしかしたらふわとろに憧れているのかも!
なんて思った今日の夕食。
ちなみに、義母との関係は良好で
わたしがご飯を作るときももちろんある。
そしてトップ写真のオムライスは旦那の分で、薄焼き卵である。
何十年もの間、何十回も巻いてきたであろう薄焼き卵のオムライスは、わたしより格段に上手い。
そんなオムライスを旦那は黙ってパクパクと食べている。旦那は基本的に何も言わずに食べるタイプ。
味の好みは義母に似ていて、オムライスも薄焼き卵派だけれど、もしわたしがふわとろオムライスを作ればきっと黙って食べる。
そんな人だ。
みなさんはオムライスは薄焼き卵派ですか?
ふわとろ卵派ですか?
どうでも良いけど、オムライスってひらがなで書くと可愛い食べ物になるのね。
食が遅い息子がオムライスの時は完食するのが早いので、きっとまた近々食卓にあがるだろう。
愛しのふわとろおむらいす。
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